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更新日:2019.08.22 / 掲載日:2018.10.18

新型Aクラスが発表。革新的インフォテインメント機能「MBUX」はまるでスマートフォン!

A 180 スタイル

文●ユニット・コンパス 写真●川崎泰輝

 新しいAクラスはまるで最新のスマートフォンのような多機能ぶり。AI機能により、あいまいな質問にも応答する対話型インフォテインメントシステム「MBUX」が提供するユーザー体験は、これまでのクルマでは得られなかった新しさに溢れている。

 2018年10月18日、メルセデス・ベンツ日本は、スポーツコンパクトモデルであるAクラスをフルモデルチェンジして発表した。価格は322万円から362万円で、日本導入を記念した特別仕様の限定車「A 180 Edition1」も479万円で「ポーラーホワイト」、「マウンテングレー」、「designoマンテングレーマグノ」の3色合計で500台を販売。納車は2018年12月を予定している。

 発表会が行われたのは、再開発によって生まれ変わろうとしている新虎通り沿道に、まさに今日オープンした商業施設「新虎通りCORE」。森ビルによって再開発されたこの施設には、スタートアップ企業に向けた小規模オフィスと店舗、イベントスペースが融合している。そのイメージが新型Aクラスにふさわしいということで発表会の場に選ばれたのだという。
 プレゼンテーションには、メルセデス・ベンツ日本株式会社代表取締役の上野金太郎氏に加え、ダイムラー社研究開発部門から、「MBUX」ユーザーインタラクションコンセプト担当マネージャーのトビアス・キーファー氏とAクラスの開発リーダーを務めたコンパクトモデル開発プロジェクトリーダーのオリバー・ゾルケ氏も参加した。

  • メルセデス・ベンツ日本株式会社代表取締役の上野金太郎氏

  • コンパクトモデル開発プロジェクトリーダーのオリバー・ゾルケ氏

  • 「MBUX」ユーザーインタラクションコンセプト担当マネージャーのトビアス・キーファー氏

革新的インフォテインメント機能「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)」

 今回の全面一新で4代目となった新型Aクラスは、車体構造を一新することでスポーツコンパクトモデルとしての資質をさらに高めつつ、先進的な装備を数多く盛り込んできたことが見どころ。とくに注目なのが、メルセデス車のなかでももっとも進んだインフォテインメント機能となる「MBUX」とSクラスに匹敵するという充実した運転支援装備だろう。

 注目の「MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)」は、メルセデスが初めて搭載した対話型のインフォテインメントシステム。

 最大の特徴となるのが、AI(人工知能)による学習機能を搭載したことで、ユーザーごとに個別に対応する能力を実現したことにある。たとえば、定期的に決まった相手に電話すると、相手の電話番号を「おすすめ」として表示したり、決まった時刻にラジオ放送を聴くユーザーには、そのチャンネルへの切り替えを提案するという。また、ナビゲーションシステムについても、使用履歴や頻度から「おすすめ目的地」を表示。さらに、そこへたどりつくまでの渋滞情報なども併せてディスプレイに示す。メルセデスはこのAI機能によって、「クルマ、ドライバー、乗員との間に心の結びつきが育まれる」としている。

 システムは、10.25インチのワイドスクリーンに各種機能を表示。その操作が、対話式音声認識機能、ステアリングスイッチおよびセンターコンソールのタッチインターフェース、そしてスクリーンへのタッチ操作と、多彩な方法が用意されているのもユニーク。ドライバーの状況や好みに応じて使い分けられるようになっている。
 対話式音声認識機能は「Hi,Mercedes(ハイ メルセデス)」をキーワードとして起動。目的地入力や音楽の選択といった機能だけでなく、エアコンの操作やイルミネーションのコントロールにも活用できる。しかも、その際に「Hi,Mercedes、寒いな」などといった自然な言葉づかいも認識する。
 これらのボイスコントロールには、車載コンピューターと外部のクラウドをハイブリッドしてデータを評価、応答するシステムが採用されている。これによって、流行語やさまざまな受け答えへの対応が可能になっただけでなく、インターネットに接続できない状況での作動も実現した。
 さらに、システムの画面表示についても、パワフルな画像処理エンジンを搭載することで、3Dモデルを使った美しい表現とした。
 プレゼンテーションでは、男女のモデルによるロールプレイング形式のデモンストレーションも実施。天気予報や音楽の再生、ナビ目的地の設定、そしてハンズフリー通話などが対話型の音声認識によってスムーズに行われる模様が披露された。

Sクラスに匹敵する充実の運転支援システム

 インテリアも一気に未来志向となった。
 水平基調のダッシュボードには、10.25インチのタッチスクリーンと一体化された7インチコックピットディスプレイがまるで浮かび上がるように設置される。
 各種機能へのアクセスは、マルチファンクションステアリングまたはタッチインターフェースに統合されており、スイッチ類の数が少なくすっきりとしているのも特徴。それでいながら、インターフェースの設計に工夫を凝らすことにより、ほぼすべての機能は3アクションで完結するという。
 また、日本仕様にはワイヤレスチャージング機能とMercedes me connectが標準装備されるのもニュースだ。

 続いて注目なのが、Sクラスに匹敵するという運転支援システムで、周囲の交通状況をつねに監視し、ステアリングなどを制御することで、とくに高速道路での渋滞の際に、ドライバーの負担を大きく軽減するという(オプション装備)。ほかにも、高速道路を走行中、ウインカー操作だけで車線変更を実現する「アクティブレーンチェンジングアシスト」や、ドライバーが意識を失うなどの際に自動的に車線を維持しながら減速、停止する「アクティブエマージェンシーストップアシスト」も搭載されている。

車体骨格から一新し静粛性と乗り心地のよさを追求

 クルマとしての機能性も向上している。
 エンジンには、排気量を従来の1.6Lから1.33Lにダウンサイジングしながらもパワーで14馬力アップさせた「M282」型を搭載。コンパクトかつ高効率のユニットで、これらは前面衝突時には衝撃を吸収し、乗員の生存性を高めることにも貢献しているという。
 ボディ骨格は高張力鋼板、超抗張力鋼板、熱間プレス材の使用を拡大して安全性とボディ剛性を強化。走行中の振動や騒音についてもプレミアムクラスにふさわしいレベルに達しているとメルセデスは主張している。
 ヘッドライトは標準でもLEDだが、オプションとなる「マルチビーム LED」はさらに先進的。片側18個のLEDを個別制御することで走行状況に応じて配光パターンを自動的に最適化。高い安全性を実現している。

 画期的なインフォテインメントシステム、充実した先進安全装備、最新のデザイン言語、基本性能のさらなる進化と非常に見どころの多い新型Aクラス。その実力を路上で試す日がいまから待ち遠しい。

メルセデス・ベンツ A 180 スタイル(7速AT・DCT)


全長×全幅×全高 4436×1796×1423mm
ホイールベース 2729mm
エンジン 直列4気筒DOHCターボ
総排気量 1332cc
最高出力 136ps/5500rpm
最大トルク 20.4kgm/1460rpm
サスペンション前/後 ストラット/トーションビーム
ブレーキ前後 ディスク
タイヤ前後 225/45R18

販売価格 322万円から362万円(A 180 Edition1を除く)




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  • 限定車「A 180 Edition1」

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