輸入車
更新日:2020.03.04 / 掲載日:2020.03.04

フォルクスワーゲン R

文●ユニット・コンパス
※中古車参考価格はすべてグーネット2020年2月調べ。
※写真は一部本国仕様の場合があります。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2020年4月号の内容です)


高級、高性能を極めるハイパフォーマンス・ブランドに注目。歴史、ラインアップ、おすすめ中古車まで多角的な内容で紹介します。

高い基本性能をレースで実証 実用的で速い、それが「R」

市販車との関連を感じさせるレース活動

 幅広く国民のためのクルマを作るブランドとして誕生したフォルクスワーゲン。それゆえに堅実、まじめといったイメージが先行するが、じつはモータースポーツについてはかなり積極的なブランドでもある。それは、モータースポーツがクルマの実力を証明する最高のステージであり、技術力を高めるための学びの場でもあるからだ。
 日本においても、2000年代初頭から行われたニュービートルやゴルフを使ったワンメイクレースの開催など、モータースポーツを身近に感じさせる活動をサポートしてきた。その裏側には、高い基本性能に対する自信とクルマ文化への深い理解があることは言うまでもないだろう。
 2001年にフォルクスワーゲンは自社のブランドイメージを高めるべく「Rライン」ブランドを立ち上げる。第1弾となったのは、ニュービートルに3.2LV6エンジンと4WDメカ「4MOTION」を搭載したニュービートルRSiであった。かわいらしいデザインに強力な性能を与えたRSiの存在はインパクトが大きかったが、「Rライン」の存在を一気にメジャーにしたのは、第2弾となるゴルフR32だろう。
 241馬力までパワーアップされたエンジンを搭載。6速MTのみ(日本仕様)というハードな仕様だったが、限定900台はすぐに完売。これに搭載されたハイパワーエンジン+4WDというメカニズムは、現在のゴルフRにも受け継がれている。
 そして、Rモデルのエッセンスは、そのまま「Rライン」として幅広くラインアップ。スポーティテイストを多くのユーザーに提供する。

HISTORY

モータースポーツ文化への貢献

 有名人の参加で盛り上がったゴルフのポカールレースなど、モータースポーツとVWの関係は深い。写真はニュービートルカップの模様。

ニュル生まれ、ニュル育ちのR

 ニュル24時間レースにシロッコGT24を参戦させ、そこで培った技術を市販車のシロッコRにフィードバックさせた。

WRCでは4連覇の活躍

 世界ラリー選手権に2013年シーズンからポロR WRCで参戦し、セバスチャン・オジェ選手がドライバーズタイトル4連覇を達成した。

EV時代にもRは受け継がれる

 VWが現在全力で取り組む電動化の旗印としてもRブランドは活躍。電動レーシングカー「ID R」は、ニュルブルクリンクでのレコードを樹立。

使いやすさはそのままにパフォーマンスを引き上げる

 「Rモデル」の特徴は、実用性を犠牲にすることなく、モータースポーツ・フィールドにかぎりなく近い高性能を提供するというもの。たとえば現行モデルではゴルフおよびゴルフヴァリアントにRモデルが設定されているが、パワーアップと同時に4WD化することで、スタビリティを大幅に引き上げている。あくまでもストリートユースをターゲットにしている。

フルタイム4WDシステム「4モーション」を備えるのが通常モデルとの大きな違い。

フォルクスワーゲンRの現行ラインアップ

Rモデル
スポーツカーに匹敵するダイナミクス性能をVW車ならではの実用性と組み合わせたのがRモデル。現在新車としてはゴルフ、ゴルフヴァリアントに設定されている。

R-Lineモデル
VW車が本来から持っている走りのポテンシャルを引き出す形でチューニングされているのが、Rラインモデル。トゥーランのようなミニバンにも設定されている。

いまオススメの中古Rモデル

ゴルフ R

 小型車における世界のスタンダードであるゴルフ。その基本性能の高さを象徴するのがゴルフRだ。GTIよりも引き締まった足まわりではあるが、日常使用にも支障なし。速さは折り紙つきだ。
中古車参考価格帯:230万円~460万円(14年~20年 ゴルフRのみ)

ゴルフR ヴァリアント

 日常性を忘れないスポーツモデルという、Rモデルのコンセプトを体現しているのがワゴンのRヴァリアント。世界的にもめずらしい小型車サイズの高性能ワゴンということもあり人気が高い。
中古車参考価格帯:250万円~450万円(15年~20年 ゴルフR ヴァリアントのみ)

シロッコ R

 クーペのシロッコをベースにした高性能バージョン。基本的なパワーアップ手法はゴルフと同じだが、こちらはFFとなるのが違い。重心も低く、よりスポーティな走りが楽しめる1台だ。
中古車参考価格帯:200万円~360万円(10年~13年 シロッコRのみ)

アルテオン

 2017年10月にデビューしたVWのフラッグシップ。パサートよりもひとまわり大きく、それでいて低い4ドアクーペボディを採用。20インチのアルミホイールは従来のVWのイメージを覆す。
中古車参考価格帯:370万円~520万円(17年~20年 全グレード)

パサート

 本国ドイツではベストセラーとして売れに売れているDセグメント・クラスのセダン。2Lターボエンジンを搭載した2.0TSI Rラインは、スマートかつスポーティな走りとルックスが特徴だ。
中古車参考価格帯:130万円~400万円(15年~20年 全グレード)

ザ・ビートル

 ファニーなスタイルで人気なザ・ビートル。ラインアップで異色のスポーティグレードだったのが2Lターボエンジンを搭載する2.0Rライン。中身はほぼゴルフGTIと同様とあって実力は高い。
中古車参考価格帯:230万円~340万円(16年~19年 2.0Rラインのみ)

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グーネットマガジン編集部

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