輸入車
更新日:2020.10.03 / 掲載日:2020.10.03

輸入車 人気モデル特集/購入に迷ったら、売れてるクルマにすれば間違いない!?

VISUAL MODEL : JEEP WRANGLER UNLIMITED

写真●ユニット・コンパス
(掲載されている内容はグーワールド本誌2020年11月号の内容です)
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。

想像もできなかった状況の変化によって、我々の価値観にも大きな変化が起きた。そんな「ニューノーマル」な時代で、人々はどんなクルマに心をときめかせているのか。今回の特集では、2020年上半期のデータをもとに、人気ブランドと売れ筋モデルを調査。いったいどのようなクルマが選ばれているのか、またそこから見えてくる共通点とは!?あなたのクルマ選びにも、きっと参考になるに違いありません。

王道モデルを侮るなかれ![2020年1月~6月までの新規登録台数上位10ブランド]

文●九島辰也 写真●澤田和久、ユニット・コンパス
※ナンバープレートはすべて、はめ込み合成です。


販売台数ランキングの上位10ブランド(2020年1月~6月JAIA調べ)から、いま注目の人気モデルをピックアップして紹介。ユーザーが求めているのはどんな輸入車なのか。流行や時代の空気を反映した内容にどうぞ注目ください!

ニューノーマル時代の輸入車選びとは

 地震、洪水、そしてコロナと、何かと災難が多い今日この頃、我々のライフスタイルは少しずつ変化している。リモートが増えるなか、都心での外食は減り、外に着ていく服の需要もかなり減った。と同時に、クルマで移動する件数は増えている。つまり、密を避けての行動がデフォルトとなりつつあるのだ。行動パターンが変わり消費するジャンルやカテゴリー内での人気順位が変わったりしている。クルマの販売状況もそうで、データを見ると興味深い兆候を読むことができた。
 たとえば、トップランナーのメルセデスとそれに追従するジャーマンメーカー。こうした状況下においてもブランド力は強く、実際に台数は減っても人気が下がったりはしない。実用性の高いコンパクトカーや、それをベースにしたSUVが販売の筆頭に上がっている。メルセデスではAクラスとCLAがトップ2になるほか、GLCも売れている。
 VWではゴルフが不動の1位に座るものの、まだ比較的新しいTクロスがそれに迫る勢いで台数を稼いでいる。コンパクトSUV人気の高さを感じさせる現象である。BMWもVWゴルフ同様、定番3シリーズがしっかり1位の座を確保している。そして1シリーズ、X1がそれを追うのは至って自然な流れといったところだろう。アウディはA3、Q2が稼ぎ頭になっている。正直、大型車での苦戦は否めないがコンパクトクラスは好調のようだ。 そんなドイツ勢に続くのがMINI、そしてボルボ。MINIは5ドアが、ボルボはXC40が高い人気を集めている。XC40はマイルドハイブリッドも追加されたからさらに躍進することが期待できるだろう。
 こうした王道ブランドは、最近国産車からの乗り換えが増えたとも聞く。先の見えないこの時代、一度は“ガイシャ”という人の流れもありそうだ。そして、この傾向はこれ以降の順位にも表れている。なんと、ジープ、プジョー、ポルシェ、ルノーといったクセのある個性豊かなブランドが顔を並べるのである……。
 その意味するところは、「いつか機会があれば乗ってみたい」が、先行き見えない今「いつ乗るの? 今でしょう!」と自問自答した結果だと思われる。それを証拠に、ジープではコンパクトSUVを差し置いてラングラーが台数をいちばん稼いでいるのだ。普通に考えればレネゲードやコンパスだがそうではない。ラングラー人気の理由はもちろんそのスタイリングで、かっこいいとかわいいが混在するオールドスクールなデザインは男女問わず支持を得ている。となると、「どうせ買うなら本当に乗りたいほう」という要望が成立する。
 というのが、いろいろな災難からライフスタイルの変更を余儀なくされた人気モデル。きっと天下泰平の世の中とは異なる状態でのランキングだろう。ただ、いずれにせよ個性はもちろん基本スペック、装備などが充実しているのは言わずもがなである。それと価格も比較的求めやすいというメリットがありそうだ。

Profile
人気モデルナビゲーター

九島辰也
●ファッションやゴルフなど多方面に造詣が深い自動車ジャーナリスト。プライベートでは、アメリカ、ドイツ、イギリスと、各国のクルマを乗り継ぐ。

【ブランドランキング第1位 メルセデス・ベンツ】小型車から超高級車まで幅広いラインアップを構築

注目モデル:メルセデス・ベンツ Aクラス
 「ハイ、メルセデス!」で一気に注目を集めた現行Aクラス。インターフェースは新世代メルセデスを象徴する。ボディタイプは5ドアハッチバックとセダンがあるが、デフォルトは前者。シンプルながらメルセデスらしさを主張する。人気の秘密は価格もそうで、エントリーモデルは300万円前半の魅力的な設定となる。

メルセデス・ベンツ A 180 スタイル(7速AT・DCT) ●全長×全幅×全高:4420×1800×1420mm ●ホイールベース:2730mm ●車両重量:1360kg ●エンジン:直4DOHCターボ ●排気量:1331cc ●最高出力:136ps/5500rpm ●最大トルク:20.4kgm/1460-4000rpm ●新車価格帯:337万円~410万円(AMGを除くAクラス全グレード)

【ブランドランキング第2位 フォルクスワーゲン】ピープルズカーの王道ブランドも売れ筋はやっぱりSUV

注目モデル:フォルクスワーゲン Tクロス
 奇をてらわないコンサバティブなスタイリングながら、デザインパッケージを用意しホイールにまで色を差すなど、ポップなイメージを持つのが特徴。性別を問わず人気はありそうだ。サイズは扱いやすく、価格はリーズナブル。ベースになったのはポロだが、背の高い分存在感がある。

フォルクスワーゲン Tクロス 1st プラス(7速AT・DSG) ●全長×全幅×全高:4115×1760×1580mm ●ホイールベース:2550mm ●車両重量:1270kg ●エンジン:直3DOHCターボ ●排気量:999cc ●最高出力:116ps/5000-5500rpm ●最大トルク:20.4kgm/2000-3500rpm ●新車価格帯:303万9000円~339万9000円(Tクロス全グレード)

【ブランドランキング第3位 BMW】屋台骨を支えるのは伝統のスポーツセダン

注目モデル:BMW 3シリーズ
 BMWといえば、この3シリーズが屋台骨となっているのはご承知のとおり。このブランドにおいて絶対的なエースである。で、売れてる理由はバリエーションの多さ。ガソリン、ディーゼル、プラグインハイブリッド、それと2WD、4WD。“M”も魅力だ。

BMW 320d xDrive Mスポーツ(8速AT) ●全長×全幅×全高:4715×1825×1440mm ●ホイールベース:2850mm ●車両重量:1680kg ●エンジン:直4DOHCディーゼルターボ ●排気量:1995cc ●最高出力:190ps/4000rpm ●最大トルク:40.8kgm/1750-2500rpm ●新車価格帯:489万円~987万円(3シリーズセダン全グレード)

【ブランドランキング第4位 アウディ】コンパクトクラスの充実でファン層をさらに広げる

※写真はSQ2

注目モデル:アウディ Q2
 アウディらしくコンパクトでもプレミアムな雰囲気を漂わせるQ2。堂々としたフロントマスクはまさにアウディ。でもってリアクォーターパネルは個性的でお洒落。エンジンは1Lと1.4Lの2種類。小排気量で高効率が知的だ。

アウディ SQ2(7速AT・Sトロニック) ●全長×全幅×全高:4220×1800×1525mm ●ホイールベース:2595mm ●車両重量:1570kg ●エンジン:直4DOHCターボ ●排気量:1984cc ●最高出力:300ps/5300-6500rpm ●最大トルク:40.8kgm/2000-5200rpm ●新車価格帯:312万円~599万円(Q2・SQ2全グレード)

【ブランドランキング第5位 MINI】独自の世界観を展開する輸入車きっての個性派

注目モデル:MINI 5ドア
 ありそうでなかったのがこの5ドア。3ドアのイメージを崩さずにリアシートの利便性を高めた。クラブマンが大きくなった分需要は高まっているだろう。そして走りは自慢のゴーカートフィーリング。ファンな走りはMINIさ全開だ。

MINI クーパーD 5ドア(7速AT・DCT) ●全長×全幅×全高:4000×1725×1445mm ●ホイールベース:2565mm ●エンジン:直3DOHCディーゼルターボ ●排気量:1496cc ●最高出力:116ps/4000rpm ●最大トルク:27.5kgm/1750-2250rpm ●新車価格帯:282万円~418万円(MINI5ドア全グレード)

【ブランドランキング第6位 ボルボ】トップクラスの安全性とデザイン力で人気上昇中

注目モデル:ボルボ XC40
 大きさでヒエラルキーを感じさせないボルボ。なので、胸を張ってコンパクトサイズを買えるのがグッド。V40がモデル末期のため、その注目度は高い。パワーソースはマイルドHVとPHV。

ボルボ XC40 リチャージ プラグイン ハイブリッド T5 インスクリプション (7速AT・DCT) ●全長×全幅×全高:4425×1875×1660mm ●ホイールベース:2700mm ●車両重量:1810kg ●エンジン:直3DOHCターボ ●排気量:1476cc ●エンジン最高出力:180ps/5800rpm ●エンジン最大トルク:27.0kgm/1500-3000rpm ●モーター最高出力:82ps●モーター最大トルク:16.3kgm ●新車価格帯:409万円~649万円(XC40全グレード)

【ブランドランキング第7位 ジープ】SUVブームを追い風に幅広く支持を集める

注目モデル:ジープ ラングラー アンリミテッド
 四角いボディは男性からも女性からも人気を集めている。唯一無二のカタチながら思いのほか乗りやすいのも人気の秘訣。そして悪路における実力は十分だから、災害時にも役立ちそう。

ジープ ラングラーアンリミテッド ルビコン(8速AT) ●全長×全幅×全高:4870×1895×1850mm ●ホイールベース:3010mm ●車両重量:2050kg ●エンジン:V6DOHC ●排気量:3604cc ●最高出力:284ps/6400rpm ●最大トルク:35.4kgm/4100rpm ●新車価格帯:511万円~611万円(ラングラー アンリミテッド全グレード)

【ブランドランキング第8位 プジョー】新世代モデルが立て続けにヒット

注目モデル:プジョー 208
 508から始まった“3本爪”をモチーフにするヘッドライトユニットが個性的な208。コンパクトハッチながら存在感があってひと目でプジョーとわかるのがいい。軽快な走りも健全だ。

プジョー e-208 GTライン ●全長×全幅×全高:4095×1745×1465mm ●ホイールベース:2540mm ●車両重量:1500kg ●最高出力:136ps/5500rpm ●最大トルク:26.5kgm/300-3674rpm ●新車価格帯:239万9000円~423万円(208全グレード)

【ブランドランキング第9位 ポルシェ】躍進を続けるスポーツカーブランド

注目モデル:ポルシェ マカン
 ポルシェにおいては低い価格帯だけに、「一度はポルシェ」という考えにピタリとハマるのがこのマカン。グレードが上がれば当然高額になるが、エントリーグレードのレベルは高い。

ポルシェ マカン(7速AT・PDK) ●全長×全幅×全高:4695×1925×1624mm ●ホイールベース:2805mm ●車両重量:1870kg ●エンジン:直4DOHCターボ●排気量:1984cc ●最高出力:245ps/5000-6750rpm ●最大トルク:37.7kgm/1600-4500rpm ●新車価格帯:737万円~1252万円(マカン全グレード)

【ブランドランキング第10位 ルノー】フランス流の価値観が共感を呼んでいます

注目モデル:ルノー トゥインゴ
 我々が描くフランス車の魅力が凝縮されているトゥインゴ。可愛らしさをアピールしながら走らせるとホットハッチの楽しさがある。そして200万円を切った価格設定が最大の武器だ。

ルノー トゥインゴ EDC キャンバストップ(6速AT・EDC) ●全長×全幅×全高:3645×1650×1545mm ●ホイールベース:2490mm ●車両重量:1040kg ●エンジン:直3DOHCターボ ●排気量:897cc ●最高出力:92ps/5500rpm ●最大トルク:13.8kgm/2500rpm ●新車価格帯:179万円~213万5000円(トゥインゴ全グレード)

気がつけば高嶺の花に!?身近な人気モデルたちの中古車価格が高騰中

文と写真●ユニット・コンパス
※ナンバープレートはすべて、はめ込み合成です。

年式が古くなれば安くなるのが中古車の法則。ところが近年では、かつての人気モデルたちの中古車相場が高騰中だというのです。

街の人気者たちが気がつけば希少車に

 いつか乗ってみたいなと思っていたちょっと古い系の輸入車を調べてみたら、どれもけっこうな価格になっていて驚いた。じつは最近、輸入車ファンの間でそんな声を聞くことが増えてきました。
 しかもそれらは、どれも特別なものではなく、ある程度の期間正規販売されていた人気モデルたち。たとえば上の写真にも登場しているプジョー205は、走行距離が多いものでも2桁後半。年式と当時の新車価格からすると驚異的で、10年前からほとんど値落ちしていません。希少価値という側面もあるため、仕方ない部分もありますが、待っていれば価格が安くなるとは限らないことがよくわかります。
 このように、ちょっと前までは普通に街中で見られた人気モデルが、気がつけば高価格車になっているという現象はほかのクルマでも見られます。憧れは早めの実現が吉かも!?

  • メルセデス・ベンツ SL(R107)
     数年前までは100万円台で購入できたのに、気がつけばとんでもない相場状況となっているR107世代のSL。200万円台後半は当たり前で、上物ともなれば500万円以上だ。

  • メルセデス・ベンツ Eクラス(W124)
     輸入車ファンの永遠のアイドル的存在であるW124型Eクラス。500E/E500は別格としても、通常モデルも値上がり傾向が強まってきた。国外への流出も多く、目が離せない。

  • ローバー ミニ
     以前は高値なのはクラシックモデルだったが、現在ではローバー時代のものまで高騰。内外装の状態がいいものとなると200万円後半まで跳ね上がる状況になっている。

  • シトロエン 2CV
     絵本の世界から飛び出してきたような可愛らしいデザインにフランスならではの優しい乗り味が魅力の2CV。物件は少なく、レストア済みのものが200万円弱で販売されている。

  • フォルクスワーゲン ゴルフGTI(II型)
    いまだに根強いファンの多いオールド・ゴルフ。個体数の減少に伴って全体的に相場は上がっているが、特にGTIは別格の相場観。ASK表記が多いが200万円以上は覚悟したい。

  • サーブ 900カブリオレ
    独自のスタイルはまさに輸入車の醍醐味。ところが何しろ物件が少なく、グーネットでもわずか数台のみ。もしも良質車が見つけられれば確保しておきたいところ。

人気モデルの大定番ポルシェ911が愛され続ける理由

文と写真●ユニット・コンパス、ポルシェ

1964年の登場以来、ずっとスポーツカー界の人気モデルであり続けているポルシェ 911。なぜ911が人気モデルなのか、その理由を探る。

時代を超え受け継がれる911というDNA

 スポーツカー界の頂点に長く君臨するポルシェ911。これまでに数多くのライバルたちが、911のポジションを奪うべく挑戦してきたが、いまだその地位を脅かすまでには至っていない。
 ではどうして、ポルシェ911が愛され続けるのか。
 そこには、性能だけではない、独自の商品価値が関係している。ポルシェは、911をいつの時代でも超一流のスポーツカーであり続けるように開発を続け、同時に日々の足にもなる実用性を与えてきた。もっと速く、もっと快適に、扱いやすく。相反する要素を高次元でバランスさせたことで、911はマニアだけでなく、多くのリッチピープルたちにも愛用されたのだ。
 人気がなければどんなに高性能でも生き残れない。人々に愛される存在であることこそが、ポルシェ911の生存戦略なのである。

ドイツ・ツッフェンハウゼン地区のポルシェプラッツに作られたポルシェミュージアム。ここにはポルシェの歴史が保管、展示されており、企画展の内容も充実している。

  • 主にアメリカ市場からの要求でオープンの爽快感と安全性の両立を目指して開発されたタルガは、現行モデルにもラインアップされる。

  • レースカー917で培ったターボ技術を市販車に投入して911ターボを開発。現在はポルシェにおける高性能仕様のアイコンになった。

1963年にプロトタイプ「901」が登場して以来、911のデザインテーマは変わらず受け継がれてきた。初期型911は通称「ナロー」と呼ばれ、コレクションの対象となっている。

各世代に登場した高性能モデルも911の人気を高めるのに役立った。生産台数の少ないGT2のようなモデルは、後年になって恐るべきプレミア価格で取り引きされている。

市販車に近いレースカーが活躍したことも911を伝説の存在に高めた大きな要因だった。特に930ターボを大改造したかのような911ターボRSRは、ファンの心を鷲掴みにした。

そろそろ冬支度を始めよう!人気タイヤメーカーの最新スタッドレス

文●ユニット・コンパス 写真●フォルクスワーゲン、ブリヂストン、ミシュラン、コンチネンタル、グッドイヤー、ダンロップ

タイヤは分子レベルの素材から開発が行われているハイテク商品。安全性に直結する重要なものだからこそ、たしかなものを選びたい。

業界ナンバーワンは日本企業のブリヂストン

 クルマになくてはならない存在であるタイヤ。現在タイヤ業界のシェアトップはブリヂストンで、2005年にミシュランを抜いて以来トップを守り続けている。
 ブリヂストングループは、世界26カ国に約180の生産・開発拠点を持ち、150を超える国々で事業を展開しているグローバル企業で、その主力事業はもちろんタイヤ。2019年のデータでは、売上高の約半数をアメリカで稼いでいる。
 タイヤは使われる国の天候に合わせて開発されていて、数多くのブランドが日本向けにチューニングした商品を展開している。特に冬用タイヤはその恩恵が大きく、日本の気候にマッチする製品を選びたい。近年では氷上性能に加えて、ドライ、ウエット路面での性能向上に力を入れている商品が目につく。また、最近ではSUV専用のスタッドレスタイヤも登場してきている。

世界のタイヤ市場シェアランキング

第1位:ブリヂストン
第2位:ミシュラン
第3位:コンチネンタル
第4位:グッドイヤー
第5位:住友ゴム
上位2企業がトップを競う世界市場でのシェア争い。3位と4位が同じく13%台と僅差。トップ5に日本企業が2つもランクインしている状況だ。
※データは「モダン・タイヤディーラー」2019年調べ。

  • ブリヂストン ブリザック VRX2
    スタッドレスタイヤとして北海道、北東北主要5都市での装着率が19年ナンバーワンのブリザック。そのなかで最高性能を誇るのがVRX2。総合性能が高く、静かさと長寿命も魅力。

  • ミシュラン パイロット アルペン 5 SUV
    低温下での卓越したドライ・ウエットパフォーマンスを発揮するウインタータイヤ。アイス路面が少ない地域ではスタッドレスよりもこちらがオススメ。名前のとおりSUV用。

  • コンチネンタル バイキングコンタクト 7
    従来から高い評価を得ていたウインター性能とドライ路面でのハンドリングに加えて、ウェット路面での性能も強化。

  • グッドイヤー アイスナビ 7
    スタッドレスタイヤとしての性能に加えて、ドライ・ウエット路面でも優れた性能を発揮するスタッドレスタイヤ。

  • ダンロップ ウインターマックス 03
    従来品に比べて氷上ブレーキ性能を22%アップ、氷とタイヤの密着力を向上させたことで安心感を高めた。

特命!内燃機関に替わる人気EVを開発せよ!電気自動車「ID.3」に見るフォルクスワーゲンの未来戦略

文●ユニット・コンパス 写真●フォルクスワーゲン

これまで数多くの人気モデルを発売してきた欧州の巨人VWが変わろうとしている。巨額の投資を行い、電気自動車を開発しているVWの未来戦略とは。

電気自動車を内燃機関に替わる人気モデルに

 かつてビートル、ゴルフといったピープルズカーの成功により、本国ドイツのみならず、世界中で人気ブランドとなったフォルクスワーゲン。現在最も販売台数が多いモデルはSUVのティグアンで、年間でなんと91万台以上を生産している。
 そんな巨大メーカーであるフォルクスワーゲンが、現在急激に推し進めているのが電動化。しかも内燃機関とのハイブリッドのみならず、純粋にバッテリーとモーターのみを搭載するBEVを量産し、内燃機関車と置き換えていくというのだ。
 その先駆けとなるのが、昨年のジュネーヴモーターショーで発表されたID.3。ヘルベルト・ディース社長は発表の場で、「VWはEVを誰もが手に入れられるものにする」と力強く語った。
 EVがガソリン車のゴルフ並みの人気モデルとなるには、航続距離に加えて価格も重要な要素になる。そこでVWは、MEBというEV専用プラットフォームを開発。これを数多くのモデルに展開することで量産効果によるコストダウンを見込む。それによりID.3は、最廉価モデルで3万ユーロ(約350万円)という価格を実現。補助金を含めればゴルフと同等の価格になるのだ。

ツヴィッカウ工場は、年間100万台のEVを生産する計画のために内燃機関向けからEV専用へと転換された。サプライヤーとクラウドでつながるハイテク工場へと生まれ変わった。

欧州では2019年9月に発表されたID.3は、1年の助走期間を経ていよいよデリバリーを開始する。新型コロナの影響もあったが、年内で10万台の生産を目指す。

EVを内燃機関に替わる存在にするためには、バッテリーの問題が大きくのしかかる。航続距離を長くするためには高価で重いバッテリーが必要。そこでVWはバッテリーの自社生産に乗り出し解決を図っている。

フォルクスワーゲンのEV戦略の中核を担うのがMEBプラットフォーム。航続距離は最大600kmで、数多くの車両に展開することでコスト低減をねらう。

まだ間に合う!中古車でしかねらえない注目名車[13]

文●ユニット・コンパス
※中古車参考価格、物件相場はグーネット2020年9月調べ。
※ナンバープレートはすべて、はめ込み合成です。


モデルチェンジをしたり、生産終了したモデルのなかにも隠れた名車は豊富。基本的には中古車でしかねらえないため、在庫が流通しているうちに確保したい。ここでは、各ジャンルの注目名車を13台ピックアップした。

中古車市場にはお宝モデルが隠れている

 過去に生産されていたモデルのなかにも、名車と呼ばれるものは多い。中古車市場は名車の宝庫と言えるのだ。しかも、欲しいから買えるとは限らず、一期一会なのである。ここでは、本誌がオススメする注目名車を13台ピックアップした。それぞれのジャンル別に、中古車動向を探っていこう。
 最初に注目するのはプジョーRCZ。308がベースのコンパクトクーペだが、ダブルバブルルーフと呼ばれる2つのコブが特徴的な屋根が見どころ。フロントエンジンにもかかわらずミッドシップクーペを思わせるプロポーションを持ち、見た目のインパクトは非常に大きい。RCZは一世代限りのモデルゆえ、入手は中古車でのみ可能。まさにお宝モデルと呼ぶにふさわしい存在だ。中古車相場はかなり下がっている。

No.1:プジョー RCZ[コンパクトクーペ]

ポルシェ 911にも負けない存在感!

良質な物件は減少傾向ほしい人は早めに検討を
 クーペという特殊さゆえ、市場に流通する物件はそれほど多くない。しかも、多走行な個体が目立ち、コンディション重視だとやや探しにくい。状態のよいものと出会えれば、早めに購入検討しよう。
中古車参考価格帯:100万円~260万円(10年~16年 ※全グレード)

No.2:フォルクスワーゲン シロッコ[コンパクトクーペ]

唯一無二のカタチにして高い実用性もキープ!

100万円以下の予算でも探せる
 以前と比べて物件が減少傾向にあるシロッコ。多走行な物件が目立つが、相場はそれほど高くない。写真の高性能版「R」でも200万円前後の予算で探せるなど、以前と比べてかなり買いやすくなった。オススメの1台だ。
中古車参考価格帯:90万円~200万円(09年~14年 ※全グレード)

No.3:ルノー ウインド[コンパクトクーペ]

所有するだけでマニア認定!

中古車市場でも激レアのカブリオレ
 ルノーウインドは、2011年~2013年に販売されていたコンパクトなカブリオレ。電動開閉式ルーフを備え、簡単にオープンにできるのも魅力。トランスミッションは5速MTのみ。中古車は数が少ないが、価格は安い。
中古車参考価格帯:100万円~160万円(11年~13年 ※全グレード)

No.4:シトロエン C6[セダン]

洗車が趣味になる流麗ボディ!

ハイドロサスによる乗り心地は絶品!
 生産終了から10年が経過したシトロエンのフラッグシップセダンがC6。最終進化形のハイドラクティブIIIプラスを採用する。中古車は、走行距離10万km以上の多走行なら100万円以下で買えるが、状態がよいものは高値だ。
中古車参考価格帯:120万円~300万円(06年~10年 ※全グレード)

メカニズムだけでなく、デザインも個性的なC6。全長4910mmの大柄なサイズのため、リアシートはゆったりくつろげる。エンジンは3LV6を搭載。

No.5:シトロエン C5[セダン/ワゴン]

フランス車とドイツ車の融合テイスト!?

低予算でもねらえる最後のハイドロモデル
 ミドルクラスセダン/ワゴンのC5は、上のC6同様のハイドロを採用した最後のモデル。ファンなら一度は乗りたいモデルだが、中古車相場は多走行車ならば100万円以下でねらえる。状態のよい個体を探すなら今のうちに。
中古車参考価格帯:80万円~150万円(08年~16年 ※セダン、ワゴン全グレード)

人気クラシックに乗れるラストチャンス!?

No.6:ボルボ 240[クラシック]

ン十年乗ってます!ってテイで

根強い人気を誇る四角いボルボ
 角ばったフォルムが特徴の240シリーズは、70年~80年代を象徴するボルボ。現在市場に流通する物件の大半は走行距離10万kmオーバーだが、100万円前後が価格の中心。80年代以降のモデルがほとんどを占め、エンジンは2.3L直4ターボが搭載される。
中古車参考価格帯:60万円~160万円(84年~93年 ※セダン全グレード)

撮影車はベージュ内装を持つ「GL」グレード。115馬力の2.3L直4ターボを搭載し、4速ATを組み合わせる。全長4785mmのゆとりあるボディサイズで、快適性は申し分ない。

No.7:ボルボ 940 エステート[クラシック]

愛され続けるスクエアボディ!

人気エステートでも100万円前後でOK
 1990年に登場したボルボのフラッグシップが940。ここでは物件数が揃ったエステートに注目。新車時500万円オーバーの高級ワゴンが、現在100万円前後の価格で販売される。ただし多くの物件が走行距離10万km超えだ。
中古車参考価格帯:70万円~150万円(90年~97年 ※全グレード)

No.8:メルセデス・ベンツ 190E[クラシック]

このサイズにてこの重厚感!

物件が少なくなったコンパクトメルセデス
 Cクラスの前身に当たる190Eは、以前と比べて中古車の物件が減りつつある。10万km前後の多走行車が大半だが、予算は100万円以下でも購入可能。ただし、「2.3-16」や「2.5-16」のようなスポーツモデルは300万円以上と高値。
中古車参考価格帯:70万円~300万円(85年~93年 ※全グレード)

No.9:ルノー ルーテシア R.S.(先代)[ホットハッチ]

ホットハッチの永久定番!

スポーツカーのエントリーモデルとしてもオススメのホットハッチ
 コンパクトな3ドアボディにパワフルな2Lエンジンを搭載したルーテシアR.S.は、先代モデルならばアンダー100万円で購入可能。物件数はそれほど多くないが、現在は低走行車の在庫もあるので、欲しい人は要チェック。
中古車参考価格帯:60万円~130万円(09年~13年 ※R.S.全グレード)

No.10:ルノー メガーヌ R.S.(先代)[ホットハッチ]

ニュル最速記録はダテじゃない!

本格派ホットハッチがリーズナブル価格に
 メガーヌをベースに、高出力2Lターボと6速MTを組み合わせたホットハッチが「R.S.」。100万円台の物件が中心で、低走行車両も目立つので買いやすい。なお、さらなる高性能版「トロフィー」は、物件が少なく希少。
中古車参考価格帯:140万円~350万円(11年~18年 ※R.S.全グレード)

No.11:BMW i8[スポーツ]

間違いなくスターになれます!

スタイリッシュなPHEVスポーツカー
 専用設計のPHEVスポーツカーとして誕生したi8。新車価格はおよそ2000万円と高価だが、平均価格は1200万円とかなり下がった。なかには1000万円を下まわる物件も流通。物件数はあまり多くないのが難点である。
中古車参考価格帯:900万円~1600万円(14年~20年 ※全グレード)

未来的な内外装デザインは、今後のスポーツカー像を先取りしたもの。室内は意外と広く、リアシートも備えられる。快適性も重視したスポーツカーだ。

No.12:シボレー コルベット(先々代)[スポーツ]

踏めるものなら踏んでみろ!なV8

200万円台で買える本格派スポーツカー
 アメリカを代表する本格派スポーツカーがコルベット。6代目(C6)は、従来にも増して走りに磨きをかけた世代として知られる。中古車も豊富で、平均価格はおよそ420万円。しかし、探せば200万円台の物件も存在する。
中古車参考価格帯:250万円~780万円(05年~14年 ※全グレード)

No.13:ランボルギーニ ガヤルド[スポーツ]

最も身近なランボルギーニ!?

登場から17年経つが依然高値をキープ
 ランボルギーニのエントリーモデルとして登場したガヤルド。登場から17年が経とうとするが、値崩れしないのはそのブランド性ゆえ。しかし1000万円を切る物件も存在するが、今後もしばらくはその価値を維持するだろう。
中古車参考価格帯:850万円~1850万円(03年~13年 ※全グレード)

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ