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更新日:2021.05.27 / 掲載日:2021.05.27
ゼネラルモーターズ、次世代月面探査車の開発でロッキード・マーティンとの提携を発表
ゼネラルモーターズとロッキード・マーティンは現地時間5月26日、宇宙探査拡大のため、月面で宇宙飛行士を輸送する次世代の月面車を共同で開発すると発表した。
NASAのアルテミス計画では、人間を月に送り込み、さまざまな探査車を使って探査や科学実験を行うもの。NASAは、宇宙飛行士がこれまで以上に月面を探索できるようにするため、月面車(LTV)の開発を産業界に依頼していた。LTVは、NASAのアルテミス計画で必要とされる多くの種類の地表移動用車両の最初のものとなる。
NASAのミッションをサポートするために、業界のリーダーである2社はその技術を活用し、革新的な機能を持つ独自の車両を開発するという。その結果、宇宙飛行士は前例のない方法で月面を探索し、人類未踏の地での発見をサポートすることができるかもしれない。
ロッキード・マーティンは、50年以上にわたってNASAと協力して深宇宙の有人宇宙船やロボット宇宙船を開発してきた実績を活かしてチームをリードしている。例えば、NASAの「アルテミス」のための探査クラスの宇宙船「オリオン」や、数多くの火星・惑星探査機などだ。
ロッキード・マーティン・スペース社の取締役副社長であるリック・アンブローズ氏は次のように述べた。「今回の提携は、両社の技術を結集し、革新的な車両開発を実現するもの。月面の長期的な探査を可能にし、維持するためには、表面の移動性が重要。これらの次世代探査車は、宇宙飛行士が月面で優先度の高い科学調査を行う際の移動範囲を飛躍的に拡大し、最終的には太陽系内での我々の位置に関する人類の理解に影響を与えることになる」
ゼネラルモーターズのイノベーション&グロース担当上級副社長であるアラン・ウェクスラーは、「ゼネラルモーターズは、アポロ15号の宇宙飛行士が月面で走行した月面探査車を支えるために、先進的な技術を応用してきた。ロッキード・マーティン社の深宇宙探査に関する専門知識と協力して、アメリカの宇宙飛行士を再び月に送り出すことを計画している」と述べた。
GMには、NASAをサポートし、宇宙産業で活躍してきた実績がある。GMは、1969年のアポロ11号による人類初の月面着陸を含む、アポロ月面計画全体の慣性誘導・ナビゲーションシステムの製造、試験、統合を行ってきた。またGMは、アポロ計画15号から17号のミッションで使用された電動式のアポロ月面車(LRV)のシャーシやホイールなどの開発にも携わった。
着陸地点から4.7マイル(7.6km)しか移動できなかったアポロの探査車とは異なり、次世代の月面車は、寒くて暗く、より起伏の多い月の南極への初の遠征をサポートするために、かなり長い距離を移動できるように設計されているという。
自律型の自動運転システムにより、探査車は有人着陸の準備をしたり、商業用の積載サービスを提供したり、科学的な積載物や実験の範囲および実用性を高めたりすることができるだろう。
発表記者会見のリプレイ: https://youtu.be/TpXz6QAAJWE