輸入車
更新日:2021.05.31 / 掲載日:2021.05.28

【いま注目すべきブランドBMW】BMWの魅力とは!?【自動車ジャーナリスト九島辰也が解説】

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス、BMW

 電動化の波が押し寄せています。しかも、すごい勢いで。特にヨーロッパメーカーは歩みを止めません。ガソリンエンジンやディーゼルエンジンといった内燃機関だけのモデルはどんどん消滅していっています。なんなんでしょう、このスピード感は。日本のメーカーも当然その傾向はありますが、日々送られてくる輸入ブランドからのニュースリリースを読んでいると、別次元の話と思えてしまいます。

 ただ断っておくと、電動化と言ってもそれは電気自動車とはイコールではありません。電気自動車、いわゆる100%電気で動くピュアEVの他に、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、水素自動車などがあります。「水素自動車って水素を爆発させて走っているの?」とたまに聞かれますが、そうではなく、水素を燃料に電気をつくって走るのですから、そこは誤解の無いように。

 そんな状況下で各社切磋琢磨しているのですが、BMWが目立った動きをしています。それは“iシリーズ”の拡大。すでに彼らは3つのモデルをそこにラインナップすることをオフィシャルホームページで明記しています。

電気自動車にいち早く取り組んできたBMW。新型も続々登場

BMW iX

BMW iX

 iシリーズはご存知のようにi3とi8クーペでスタートしました。後者には屋根の開くロードスターも追加され、サスティナブルなライフスタイルを送る富裕層のニーズに応えました。過去形で書いているのは、昨年惜しまれつつもi8は生産終了したからです。かっこよかったですよね、あのスーパーカーのようなスタイリング。憧れていました。

 そして近未来、このシリーズには、iX3、iX、i4というモデルが顔を連ねます。すべて100%電気で動くピュアEV。iシリーズと名付けられたサブブランドが再始動し始めた感じですね。iX3、iXは今秋、i4は来年初めにも日本上陸すると思われます。話によると計画を前倒したとか。本気です。

 ちなみに、iXについて少し触れると、サイズはX5くらいで新開発のプラットフォームを採用します。スタイリングはクロスオーバーEVという言葉からも分かるように、BMWらしいスポーティなフォルムになります。しかも上級グレードはツインモーターで500馬力。それでいて航続距離は一回の充電で約600キロというのですから恐れ入ります。

 さらに言うと、プラグインハイブリッドは3シリーズ、5シリーズ、7シリーズ、それとX3とX5にそれぞれ仲間入り。近年ラインナップの増殖が激しいBMWですが、さらに賑やかになるのは必至です。ちょっと目を離した隙に、「こんなモデルあったっけ?」となりそうなのが恐怖です。

  • BMW i3X

    BMW i3X

  • BMW i4

    BMW i4

クルマ好き憧れのスポーツモデル「M」が最新型に進化

BMW 新型M3、新型M4クーペ

BMW 新型M3、新型M4クーペ

 そんな時代の先端を行くBMWですが、彼らの本流もしっかり抑えています。それがクルマ好きなら一度は憧れる“M”。最近のニュースでは今年、新型M3セダンとM4クーペが発売開始されました。今回は歴代初のAWDだそうです。3リッター直6ツインターボは510馬力となるので、4つのタイヤを効率的に使った方が速まるとの結論に至ったということでしょう。ベントレーやランボルギーニと同じ考えです。実際0-100km/h加速はRWDの時より0.4秒縮まり、3.5秒となったとか。でもユニークなのはDSCを切るとRWDになり、ドリフトが楽しめちゃうんです。ニクい演出ですね。彼らはマーケットのニーズをよく知っています。

 この他ではSUVラインナップも充実。X1からX7まで間の数字を開けることなくラインナップされます。世界中のトレンドがSUVだからといってここまで整備されるとは驚き。背が高くなっても走りはしっかりBMWしていますからご心配なく。

BMWは変わりゆく時代に合わせてこれからも進化を続ける

ドイツ BMW AG本社

BMWは生産工場についてもカーボンニュートラルを意識して投資を行っている。写真はドイツ BMW AG本社

 というように、BMWはかなり精力的にモデル展開しています。EV用の生産ラインのために多額の投資もしたようですし、ファクトリー自体も自然エネルギーを取り入れるなどサスティナブルな活動を行っています。天井をすべて太陽光パネルにするなどお金がかかっていそうですね。もしかしたらミュンヘンの本社の敷地内もかなり変わったのかもしれません。何年か前、新しくなったデザインスタジオを見せてもらったことがありますが、これだけのモデルを担うチームが働くとなると、もう手狭になっているかも。ビルの最上階に中庭のようなエリアがあって、可動式で屋根が開くのをお披露目していました。そしたら途中で雨が降ってきたので屋根を閉めましたけど。おかげで稼働している様子を見られたのを覚えています。記憶ってそんなもんですよね。ハプニングの方が鮮明です。

 いずれにせよ、BMWは個人的にも大好きなブランドだけに応援していきたいと思います。これまでも4台プライベートカーで所有してきました。今も気になるモデルはあります。内緒ですけど。クルマ好きの方はBMWウォッチングは欠かせませんね。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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