輸入車
更新日:2021.08.05 / 掲載日:2021.08.04

認定中古車特集/クオリティと価格の最上バランスをねらう[今、買いの認定中古車徹底調査]

アウディ A4 TFSI クワトロ スポーツの外観

[アウディ A4 TFSI クワトロ スポーツ]新車価格:624万円(2018年)

文●大音安弘 写真●内藤敬仁、澤田和久、ユニット・コンパス
(掲載されている内容はグーワールド本誌2021年9月号の内容です)
※中古車参考価格はすべてグーネット2021年7月調べ。
※ナンバープレートは、すべてはめ込み合成です。
中古車はやっぱりおもしろい。特に輸入中古車は、宝探し的な要素が国産車より多く、物件のデータを丹念に見定めると、「コレ!」という1台に出会えるから。でも、一方で中古車には故障リスクも存在する。特に輸入車ビギナーだと維持費が心配になるだろう。そこで今回特集するのが、各メーカーが展開する認定中古車。長年にわたり輸入中古車を追いかけてきた本誌スタッフがいま買うべき注目モデルをジャンル別の傾向と対策とともに紹介。

[アウディ A4 TFSI クワトロ スポーツ]大きな魅力はスタイリッシュなデザイン

アウディ A4 TFSI クワトロ スポーツのリアカット

2018年 アウディ A4 TFSIクワトロスポーツ(7速AT・Sトロニック) ●全長×全幅×全高:4735×1840×1410mm ●排気量:1984cc ●最高出力:252ps/5000-6000rpm

 2016年に導入開始の現行型A4は、飽きのこないシャープなデザインとデジタルなコックピットによる先進的な雰囲気が持ち味。全面刷新により全方位で性能向上が図られ、高い静粛性と優れた乗り心地を実現。従来型の硬派な乗り味と決別した。もちろん、軽量化とバランスのよい縦置きエンジンの恩恵で、走りのよさも健在だ。

アウディ A4 TFSI クワトロ スポーツのインテリア

新世代アウディの象徴といえる多彩な表示が可能なバーチャルコックピットはオプションなので、装着車を選びたい。必須アイテムである衝突被害軽減ブレーキやACC、ナビシステムが全車標準化なのはうれしいところ。

たとえば3年落ちで

認定中古車価格帯:345万~438万円(2018年式)252馬力の2Lターボと4WDを備えたスポーティグレードは、アウディの魅力を凝縮。より快適性重視なら、低価格のFF車もオススメ。

実力派ながら中古車価格は下落傾向[王道セダン じつはとってもお買い得]

BMW 318iの外観

SUVの人気に押されてしまっているセダン。だがその実力は、いまだ一級品であることは間違いない。人気が低ければ価格は下がる。王道セダンはお買い得なのだ。

中古車価格はその実力と必ずしもリンクしない

 輸入車の王道だったセダンも、今やSUVブームに押され、すっかり地味な存在に。しかし、走りのよさと快適性を兼ね備えるセダンの美徳に変わりはない。それだけにクルマ好きにとって、セダンの相場が落ち着いた今は、逆にチャンスなのだ。
セダンの中心は高級車だが、認定中古車も豊富なので、予算に合わせて探すことも可能だ。この手のセダンは、同型のステーションワゴンも用意するが、積載性に優れる一方、ワゴンのほうが高い。しかし、セダンだって侮れない広々したラゲッジスペースを備えるものがほとんど。そして静粛性では断然セダンが有利。また如何なるシーンでも様になることも、大人の愛車選びには重要だ。
 やはり定番は、選択肢の多いドイツ車セダン。スポーツ指向ならば、BMW3シリーズが最有力だが、リッチな雰囲気と安全装備の充実度などでは、メルセデス・ベンツCやEも捨てがたい。個人的には、EV転身を表明したジャガーもおもしろいと思う。現行XEやXFは、ドイツ車に負けない走りを実現しながらも、上品な英国車らしさもある。今しか味わえないという意味でも、検討する価値は大きい。また、新しもの好きには、LEDライトやデジタルメーターを世界観の演出に使うアウディA4はよい選択だ。ただし、その価値を満喫するためには、装着オプションの内容にもしっかりと目を配ろう。
 もし人と違うものを求めるなら、アルファロメオ・ジュリアという選択もある。想像するよりもずっとセダン選びはおもしろいのだ。

[BMW 318i]スポーティな走りを楽しむなら3シリーズ

BMW 318iのフロント、リアカット

新車価格:489万円(2017年/ラグジュアリー)2017年 BMW 318i ラグジュアリー(8速AT) ●全長×全幅×全高:4645×1800×1440mm ●排気量:1498cc ●最高出力:136ps/4400rpm

 運転好きの欧州車ファンを虜にしてきた3シリーズ。先代F30は、2012年デビューし、2015年にマイナーチェンジ。318iは、2016年より追加された。大型化した新型と比べ、スリムなボディが日本道路事情にもマッチする。F30より主力エンジンが4気筒にシフトしたが、スポーティさはアップ。駆け抜ける喜びにも磨きが掛けられている。

BMW 318iのインテリアとエンジン

直列エンジンとFRが生むバランスの良さが魅力の3シリーズ。伝統の軽快さを味わうならば、先代が良い。

たとえば4年落ちで

認定中古車価格帯:228万~230万円(2017年式)318iなら、憧れのBMWも身近に。縦置き1.5L 3気筒ターボは、癖のある振動も少なく、何より使い切れるパワーのおもしろさがある。

[メルセデス・ベンツ E 220 d アバンギャルド スポーツ]流麗なフォルムが特徴の現行型Eクラス

メルセデス・ベンツ E 220 d アバンギャルド スポーツの外観

新車価格:750万円(2016年)2016年 メルセデス・ベンツ E 220 d アバンギャルドスポーツ(9速AT) ●全長×全幅×全高:4950×1850×1455mm ●排気量:1949cc ●最高出力:194ps/3800rpm

 Eクラスのお堅いイメージを打ち破った現行型は、2016年に登場。エレガントなデザインと充実の先進機能を備えることで、ミニSクラスというべき存在に進化した。2020年9月のMCで、最新のシャークマスクにフェイスリフトされた。現行の前期型なので基本性能はすこぶる高いが、年式的に価格も下がってきており、ねらい目だ。

メルセデス・ベンツ E 220 d アバンギャルド スポーツのインテリア

Sクラス譲りのツインディスプレイを搭載するなど、贅沢な作りのEクラス。車内の広さもCクラスとは一線を画す。前期型はMBUXこそないが、先進安全運転支援機能も標準など充実装備を誇る。

たとえば5年落ちで

認定中古車価格帯:430万~530万円(2016年式)Eセグらしい力強い走りと高コスパを両立するディーゼルは、静粛性が高く、振動も少ない。さすがベンツとユーザーを感心させる。

[ジャガー XF プレステージ]ジャガーの走りは今でも健在

ジャガー XF プレステージの外観

新車価格:668万円(2016年)2016年 ジャガー XF プレステージ(8速AT) ●全長×全幅×全高:4965×1880×1455mm ●排気量:1720cc ●最高出力:240ps/5500rpm

 2015年より導入された2代目XFは、アルミを多用した軽量ボディや先進機能を採用した新世代ジャガーを代表するサルーンだ。環境対応のため、現在は4気筒モデルに集約されているが、中古ならば、パワフルな3.0LのV6スーパーチャージャーも選べる。ロングドライブ派は、ディーゼルがオススメ。特に高速巡行は静かで燃費もよい。

XFの魅力は英国車らしい上品なインテリア。ウッドやレザーの見せ方や質感の高さは、さすが名門。優雅な移動時間が楽しめる。

たとえば5年落ちで

認定中古車価格帯:278万~339万円(2016年式)中古車の物件数は少ないが、同クラスの高級車よりも価格は低め。オプションも豊富なので、細かい装備内容までチェックしたい。

一番人気のSUV、どのモデルがねらい目!?[人気のSUV高値安定傾向にあり]

中古車の価格は人気に比例し、欲しがる人が多ければ相場は上がる。つまり人気のSUVは高値安定傾向にあるのは本当だ。それでも、“いま買い!”のねらい目モデルは存在する!

街中からアウトドアまでまさに万能に使える

 いまや街中は、何処も彼処もSUVだらけ。これだけヒットすると、サイズや価格帯も選り取り見取りだ。特に輸入車は、かつては比較的大きなものが中心だったが、近年のBセグSUVの台頭で、価格的にも選びやすいものが増えている。
 市場全体では、都市型のスタイリッシュなデザインのものが中心。かつてはクロスオーバーとして、悪路走行を意識した本格SUVとは区別されていたが、今はほぼすべてがSUVを名乗る。これはジャンルの多様化に加え、最新SUVが走破性についても重視した開発を行っており、街乗りからアウトドアまで幅広いニーズにもしっかりと応えてくれるようになったこともある。まさにマルチな存在なのだ。さらにマカンやステルヴィオのようにスポーツカー色が強いものも増えており、クルマ好きが選ぶ新たなファミリーカーとしても支持を集め、近年のSUV人気の新たな起爆剤となっている。
 そんなSUV選びで注意したいのが、まず車幅。車格を問わず、幅広なものが多く、都市部の駐車場では、収まらないものも増えているのだ。好みのSUVを検討する際は、自身の生活環境とサイズがマッチするか調べておくと安心。続いては維持コスト。やはり重量が増すため、消耗品コスト増の可能性は高い。特にタイヤ代は、馬鹿にできない。
 もしリセール重視で選ぶなら、やはり定番の本格クロカンが強い。特にラングラーは、高コスパな1台だ。

[ボルボ XC40 T4 AWD モメンタム]小さくても中身はボルボらしさがいっぱい

ボルボ XC40 T4 AWD モメンタムの外観

新車価格:459万円(2018年)2018年 ボルボ XC40 T4 AWD モメンタム(8速AT) ●全長×全幅×全高:4425×1875×1660mm ●排気量:1968cc ●最高出力:190ps/4700rpm

 最新プラットフォーム「CMA」を採用する新世代ボルボ初のコンパクトモデルとして、2018年に登場。ボルボ自慢の高い安全性と先進の運転支援機能を標準化するなど、ボルボエントリーながら、充実した内容を誇る。ガソリン車のみだったが、2020年の改良で、PHVを追加。同時に、標準車もすべて48Vマイルドハイブリッド化された。

ボルボ XC40 T4 AWD モメンタムのインテリアとエンジン

親しみやすいカジュアルな雰囲気を持つXC40は、内外装のデザインにも遊び心がたっぷり。しかし、細部の作りのよさは上級ボルボ譲りなので、質感も高い。

たとえば3年落ちで

認定中古車価格帯:358万~385万円(2018年式)まだ登場3年目。最新型との違いは、電動化の有無で、装備差は少ない。今後は非電動の初期モデルの価格の動向に要注目だ。

[フォルクスワーゲン ティグアン TDI 4モーション Rライン]トルクフルな走りのディーゼルモデル

フォルクスワーゲン ティグアン TDI 4モーション Rラインの外観

新車価格:524万円(2018年/R-LINEのみ)2018年 フォルクスワーゲン ティグアン TDI 4MOTION Rライン(7速AT・DSG) ●全長×全幅×全高:4500×1860×1675mm ●排気量:1968cc ●最高出力:150ps/3500-4000rpm

 2017年より導入された2代目は、当初はFFのガソリン車のみだったが、2018年にディーゼル4WD車を追加。この4WDは、路面状況に合わせた走行モード付の本格派で、VWのSUVにおけるフラッグシップにふさわしい機能であった。ガソリン車とディーゼル車の差は基本的には4WDのみ。四駆が不要で価格重視ならガソリン車がオススメだ。

フォルクスワーゲン ティグアン TDI 4モーション Rラインのインテリアとエンジン

コンパクトSUVながら、ラゲッジ容量は標準615L~最大1655Lと広い。それでいてキャビンのゆとりもあり、使い勝手のよい1台だ。

たとえば3年落ちで

認定中古車価格帯:398万~423万円(2018年式)マイナーチェンジで、FF中心となり、ディーゼル&4WDの組み合わせも絶版に。今なら、デモカーアップも多く、好みの仕様を見つけやすい状況だ。

[アルファ ロメオ ステルヴィオ]アルファのSUVは形も走りも高評価

アルファ ロメオ ステルヴィオの外観

新車価格:689万円(2018年/ファーストエディションのみ)2018年 アルファロメオ ステルヴィオ ファーストエディション(8速AT) ●全長×全幅×全高:4690×1905×1680mm ●排気量:1995cc ●最高出力:280ps/5250rpm

 アルファ ロメオ初のSUVとして、2018年より導入。ジュリアと基本を共有し、アグレッシブなデザインやスポーティな走りからクロスオーバー色が強いが、全車4WDで、ディーゼルも用意するなど、世間のSUVニーズにもしっかりと応える仕様だ。2.9Lターボを搭載のクアドリフォリオは、別格。あれはSUVの形をしたスーパーカーだ。

アルファロメオ ステルヴィオのインテリアとエンジン

インテリアも、ジュリア譲りのスポーティなもの。もちろん空間のゆとりはステルヴィオが上だ。最大の悩みはエンジン選び。最後の機会となりそうなイタリアンディーゼルもおもしろい。

たとえば3年落ちで

認定中古車価格帯:370万~430万円(2018年式)アルファ ロメオのSUVだけあって、見た目も走りも、かなりスポーティ。個性的なスポーツカーとして捉えるとわかり易いだろう。

[ポルシェ マカンGTS]走りっぷりはスポーツカーそのもの

ポルシェ マカンGTSの外観

新車価格:981万円(2018年)2018年 ポルシェ マカン GTS(7速AT・PDK) ●全長×全幅×全高:4692×1926×1609mm ●排気量:2997cc ●最高出力:360ps/6000rpm

 2014年より導入されたミッドサイズSUV「マカン」は、導入とともに大人気車に。兄貴分カイエンよりも攻めたデザインとよりスポーツカーライクな走りを信条とする。高出力なV6仕様もあるが、エントリーの直4モデルでも、かなり刺激的。鼻先も軽く軽快さもスポーツカー的だ。価格だけでなく、仕様もチェックして検討を進めたい。

ポルシェ マカンのインテリア

まさにポルシェそのものといったインテリアデザイン。それでいて視界がよく、頭上空間も余裕があるので、居心地がいい。後席も十分な広さがある。

たとえば3年落ちで

認定中古車価格帯:780万~830万円(2018年式)すっかりカイエンのお株を奪ってしまったマカン。幅広い人気を誇る分、色は白と黒が多い。好きな色を見つけるのは難しいだろう。

欲しいと思ったら、今が買い時![新車時安価なモデルは値落ちもシビア]

中古車は時間が経てば価格が下がると思ったら大間違い!人気の高い欧州コンパクトスポーツは強気の市場価格で推移している。

環境規制で多くが絶版に価格は今後値上がりか

 手頃なサイズと扱いやすさ、そして身近な価格から輸入車の入門にも最適なコンパクトカーだが、中古車としての旨味は正直薄め。購入時は、新車との比較も大切だ。しかし、中古車しか手に入らない絶版仕様やオプション満載の仕様なら、大いに検討の価値あり。
 欧州スポーツハッチは、環境規制で多くが絶版に。今後も値落ちが少ないとみられ、今がねらい目。またオプションが豊富なMINIやアウディは、いろいろ付いたデモカーアップが総額でみると、意外とお得なケースもある。

[ルノー トゥインゴGT]リアにエンジンを搭載する3代目トゥインゴ

ルノー トゥインゴGTに外観

新車価格:239万円(2018年/ATモデルのみ)2018年 ルノー トゥインゴ GT(6速AT・EDC) ●全長×全幅×全高:3630×1660×1545mm ●排気量:897cc ●最高出力:109ps /5750rpm

 2016年上陸の3代目トゥインゴのスポーツモデル「GT」は、2017年の限定車と翌年のカタログモデルのみと超希少。エンジンは109馬力/17.3kgmまで性能向上。GTを名乗るが、その味付けは、ルノースポールが担当した本格派。限られたエンジンパワーを使い切る走りは、まさに痛快の一言だ。カタログモデルならば、6速DCTも選べる。

ルノー トゥインゴGTのインテリア

まさにポルシェそのものといったインテリアデザイン。それでいて視界がよく、頭上空間も余裕があるので、居心地がいい。後席も十分な広さがある。

たとえば3年落ちで

認定中古車価格帯:198万~215万円(2018年式)欧州の環境規制の影響で絶版となったGTは、高値安定。今後、復活の見込みもなく、欲しいなら今が最後のチャンス。MTをねらおう。

[MINI ワン 5ドア]実用性を高めたMINIの5ドアバージョン

MINI ワン 5ドアの外観

新車価格:271万円(2018年)2018年 MINI ワン 5ドア(7速AT・DCT) ●全長×全幅×全高:4000×1725×1445mm ●排気量:1498cc ●最高出力:102ps /3900rpm

 2014年導入開始された3代目MINIには、史上初の5ドアが誕生。70mmホイールベースを拡大した専用ボディで、後席の居住性を高めている。JCWこそないが、グレード構成は3ドアとほぼ同じ。2021年のMCでフェイスリフトを実施したが、MINIらしさは従来型のほうが濃いめ。状態がよく、流通も豊富な今がMINIの買い時といえるだろう。

MINI ワン 5ドアのインテリア

オリジナルの世界観を守りつつ、使い勝手をよくしたのが5ドア。その胴長スタイルは、ダックスフンドのようで愛嬌満点だ。

たとえば3年落ちで

認定中古車価格帯:185万~283万円(2018年式)全車ターボ化によりONEの性能も向上。ただ装備はあいかわらず、シンプル。だからオプション付きの認定中古車はねらい目なのだ。

実力も価格も魅力十分![国産ライバルと十分比較できる]

日本のミニバンは世界に誇れる実力だが、じつは輸入車ミニバンも、それに負けない実力とお買い得価格なのだ。

中古車も豊富に選べる輸入ミニバン

 ミニバンといえば、日本車のお家芸というイメージがあるが、異なる価値を持つ欧州ミニバンもオススメだ。
 スライドドアや広さなどは国産ミニバンに分があるが、運転のしやすさや乗員の疲れにくさ、そして走りのよさは、欧州ミニバンの得意とするところ。ディーゼル車も多いので、けん引にも使いやすい。
 スライドドアが必須なら、5人乗りのカングーやベルランゴなどの選択も。3列シート車なら、シャラン。予算が合えば国産上級ミニバンより上のVクラスがある。

[シトロエン グランド C4 ピカソ フィール ブルーHDi]クリーンディーゼルのフレンチミニバン

シトロエン グランド C4 ピカソ フィール ブルーHDiの走行シーン

新車価格:372万円(2017年)2017年 シトロエン グランドC4ピカソ フィール ブルーHDi(6速AT) ●全長×全幅×全高:4605×1825×1670mm ●排気量:1997cc ●最高出力:150ps /4000rpm

 スタイリッシュなデザインが自慢の個性派ミニバンは、2014年に上陸した2代目。2018年に名称を「グランドC4スペースツアラー」に変更するが、基本的には同じ。内装もシトロエンらしい個性を発揮するが、その作りは快適性重視。一緒に旅したくなるミニバンだ。エンジンは、ガソリンとディーゼルを設定。5人乗りのC4ピカソもある。

シトロエン グランド C4 ピカソ フィール ブルーHDiのインテリア

未来的なツインモニターのコックピットとユニークな表示はまるで宇宙船のよう。シトロエンらしい心地よい乗り味も癖になる。

たとえば4年落ちで

認定中古車価格帯:240万円(2017年式)意外と運動性能も高いので、ガソリン車がオススメ。中古ならば、ワクワク感を高めるグラスルーフ装着車にしたい。

[フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン TSI ハイライン]室内が広々で使いやすいゴルフの派生モデル

フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン TSI ハイラインの走行シーン

新車価格:376万9000円(2016年)2016年 フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン TSI ハイライン(7速AT・DSG) ●全長×全幅×全高:4535×1830×1660mm ●排気量:1394cc ●最高出力:150ps /5000-6000rpm

 ゴルフと基本を共有するミニバンとして誕生。2代目となる現行型は、2016年より導入開始し、2018年にはパワフルなディーゼルを追加。最新仕様は、ガソリン車が1.5Lの新エンジンに変更された。小改良を重ねるものの、現行型のビジュアル的な変化はなし。なので、装備に満足できれば、あまり年式を意識しなくてもよいだろう。

フォルクスワーゲン ゴルフ トゥーラン TSI ハイラインのインテリア

質実剛健で派手さはないが、ゴルフ譲りの万能選手。疲れにくいシートやしっかりした走りは、まさにドイツ車の味わいだ。

たとえば5年落ちで

認定中古車価格帯:169万~245万円(2016年式)初期モデルから完成度の高さもトゥーランの魅力。ハイラインは装備も充実。当初、ナビはオプション。ナビ装着車を選びたい。

ディーラーvs専業店 どっちで買うのがおトク!?

アウディ TTクーペの外観

たとえばアウディ TTクーペ。

文●ユニット・コンパス 写真●ユニット・コンパス、アウディ
ここまで認定中古車にまつわる情報をお伝えしてきたが、やはり価格の安さは中古車の大きな醍醐味。では、ディーラーと専業店で買うのでは、いったいどちらがおトクな買い物になるのだろうか。

リスクと価格、どちらを優先するかという問題

 クルマを買うときに、新車だけでなく中古車をターゲットに入れることで、我々には非常に多くの選択肢が生まれることになる。
 それは金銭的な問題だけではない。むしろ、新車では手に入れることのできないクルマも手に入れることができるという意味で、新車以上に膨大なショッピングリストが、あなたの目の前に広がるからだ。
 さらに中古車には、今月のメインテーマである認定中古車のほかに、中古車販売のプロ、専業店が手掛ける物件も当然ながら含まれる。自己責任というリスクと引き換えにすることで、クルマ選びはどんどん自由になる。とはいえ、誰もが一か八かの冒険を楽しめるわけでもない。高額商品であるクルマならなおさらだ。
 では、ディーラーが販売する認定中古車と専業店の中古車、どちらを買うのがおトクなのだろうか。
 結論から言えば、どちらにも得手不得手があるので、探しているクルマによって使い分けるのがいいだろう。たとえばここでビジュアルモデルとなっているアウディ TTクーペ。高年式の現行モデルを探すのであれば、認定中古車がいいし、初代モデルなら専業店のほうがいいクルマを見つけることができるだろう。
 問題がこのように極端であれば、おそらく多くの人が先ほどの答えにたどり着くはずだ。
 ディーラーが得意としているのは、どのお店で購入しても一定以上の品質とアフターサービスを約束する安心感。その代わり、中古車物件の価格は平均よりも高い。サービスが充実しているのだからそれは当然だ。一方で専業店は玉石混交。安さ重視なのか、マニア受けする名車を取り揃えているのか、ある車種やブランドに特化するのか……。ついつい、車種と価格で探してしまいがちになるが、それではいつまでたっても行き当たりばったり。自分の感覚に合う専業店を見つけたら、定期的に物件をチェックするといい。
 どっちで買うのがおトクなのか。それはあなたがどのような中古車を求めているかによるのだ。

ディーラー、専業店の違いがわかる表

※各項目を最高★★★(星3つ)で評価。

アウディ TTクーペのインテリア

現行モデルの多くはインフォテインメント機能や先進安全装備といった多くの装備を備えている。それらが故障する可能性もあるため、保証期間の長い認定中古車は安心感がある。

アウディのデザインを世界に知らしめた初代TTクーペ

初代TTクーペの外観

 1999年から2006年まで販売されていた初代TTクーペ。TTという名称は、イギリス・マン島のTTレースからインスパイアされたもの。円と直線を組み合わせて、アウディのルーツであるアウトウニオンのレーシングカーをアーティスティックに現代化したそのデザインは、世界的に高く評価された。日本でもアウディ人気を大きく後押しした名車であり、現在でもコンディションのいい中古車は高値で取り引きされる。

初代TTクーペのリアカット

「当時買っておけば!」を中古車ならリベンジ可能

初代TTクーペの走行シーン

 もし見つけたら買いなのが、初代TTのモデルライフ終盤に販売された150台限定だった「クワトロスポーツ」。1.8L直4ターボエンジンは60馬力強力な240馬力。さらに後席を排除するなどにより50kg軽量化した。左ハンドル+MTとマニアックな内容だが、その走りは鋭くスポーツカーそのもの。

初代TTクーペのイメージカット

30年以上前に認定中古車を導入した[BMWの先見の明]

[BMWの先見の明]のイメージカット

文●ユニット・コンパス 写真●BMW
今でこそ多くの輸入車ブランドが導入している認定中古車制度。その元祖となるのがBMWで、輸入車購入へのハードルを大きく下げる役割を果たした。

中古車の価値を上げると新車が売れるようになる

 輸入車に乗りたい。新車は難しくても、中古車であれば予算内に収まる。でも、購入後の故障が心配……。
 これはクルマ好きにとって永遠のテーマというか、悩みかもしれない。
 そこで頼りになるのが、今回の特集テーマである認定中古車なのだが、日本でこのシステムを最初に導入したのがBMWだった。
 BMWの日本法人であるビー・エム・ダブリュー株式会社が設立されたのは1981年のことで、欧州メーカーとして初めての100%出資子会社だった。BMWは、日本において輸入車ビジネスを成功させるために中古車市場での評価に着目。中古車市場で高く評価されれば新車購入者が増え、いいスパイラルが生まれると考えたのだ。そうして1987年に導入されたのが、輸入車初となる認定中古車制度だった。
 当時すでに販売店による保証付き中古車販売が行われていたが、あくまでも店舗単位での取り組みだった。
しかしBMWのそれは、約70項目の整備を義務付けるとともに、保証制度を設けることで、「メーカーが中古車の品質とアフターを保証する」という新しい価値を提案したのだ。
 この認定中古車システムを導入するためには、全国どの店舗においても高いレベルでのサービスを実現する必要があった。そのために越えなければならないハードルは高かっただろう。しかし、それを乗り越えたことで、現在においてもBMWが人気ブランドであることは、皆さんご存じのとおり。まさしく、BMWには先見の明があったのだ。

BMW Premium Selectionの主要部品を保証するイメージ

現在「BMW Premium Selection」では、走行距離無制限かつ2年間にわたり主要部品を保証している。

BMWの中古車イメージ

BMWでは、BMWの中古車をより身近なものにするためのファイナンスプログラムも導入。毎月の支払額を抑えられる据え置き型ローンや最長で7年もの支払いプランが選べるローンを用意している。

維持費にまつわる心配もカバーするメルセデスの認定中古車システム

メルセデスの認定中古車システムのイメージカット

文と写真●ユニット・コンパス
毎年登場する新型や増え続ける販売店舗など成長を続けているメルセデス。認定中古車についても、ユーザー目線に立ったサービスを提供している。

見えにくい維持費を丸ごとサポートする

 どうすればブランドが持続的に成長していくのか。その問いに対して、「顧客満足度を高めていくことが、結果としてブランドの価値を高め、成長につながる」と考えているのが、メルセデス・ベンツだ。
 中古車についても、事業の柱として重点的にサービス向上を図ってきたメルセデス。認定中古車システム「メルセデス サーティファイドカー」は、最大100項目の点検と整備項目を設定。厳しいチェックを行うことで、品質保証のベースとしている。認定中古車は年式などに応じて、2年保証または1年保証2つのカテゴリーで構成。いずれも走行距離無制限での保証となっている。
 さらなる安心感と満足度向上のために、認定中古車の買い方にも工夫を凝らしている。「認定中古車プラス」は、残価設定型ローンに有償のサービスプログラム2つをセットにすることで、月々の支払額を抑えながら、なおかつ初度登録年月から2回目の車検前まで安心してカーライフを楽しめるというもの。
 有償サービスプログラムの内容については右で詳しく紹介しているが、簡単に言えば保証に加えて点検費用や消耗品代といったクルマの維持にまつわる費用のほとんどをパッケージ化したもの。ひと月にかかる維持費用が明確になり、しかも月々の支払金額も少なくなるとあって、人気を集めている。

メルセデス サーティファイドカーの対象車表

 故障したときの保証修理だけでなく、消耗品の交換や点検に至るまで丸ごとカバーするのが「認定中古車プラス」というサービス。

「メルセデス メンテナンス プラス」は消耗品と点検費用をカバーしてくれる

 法定1年点検およびメーカー指定の点検項目が受けられ、さらに定期交換部品や消耗部品の交換および補充がしてもらえるサービス。たとえばCクラスのガソリン車であれば、14万3000円で利用可能。消耗品や点検の費用を心配せずに済む。

「認定中古車保証プラス」は一般保証にツーリングサポートをプラス

 新車登録から3年以内の認定中古車が対象で、5年までの残り期間で利用料金が変わる。これに加入することで、2年保証の終了後も、故障の修理(一般保証)やドライブ中に起きたトラブルの無償サポート(24時間ツーリングサポート)が受けられる。

高品質車にこだわる人必見[認定中古車4つのメリット]

[認定中古車4つのメリット]のイメージカット

文●ユニット・コンパス
※ナンバープレートはすべて、はめ込み合成です。
多くのメーカーは品質が保証された認定中古車制度を導入している。安心したカーライフを実現する認定中古車は、輸入車が初めての人にもぴったり。今回は認定中古車制度を改めて振り返り、そのメリットを紹介しよう。

安心のカーライフを送るなら認定中古車を選ぼう

 各自動車メーカーが品質基準を定め、主にディーラーが取り扱う中古車が認定中古車である。そのメリットは、なんと言っても充実した保証。中古車専門店も独自の保証制度を導入している場合があるが、認定中古車は2年の保証を導入する場合も。
 また、車両の品質がよい。認定中古車としてディーラーに並べられる車両は、メーカーが定める一定の基準を満たしたものが中心。また納車前も定められた点検が行われるため、中古車選びが苦手な人も安心だ。
 購入後は、新車保証と同様、24時間対応してくれるロードサービスを受けられるケースも多く、万一トラブルが発生しても安心感が高い。一般的に相場はやや割高だが、それを補うほど大きなメリットがあるのだ。

現在認定中古車制度を導入しているブランド一覧

メルセデス・ベンツ/スマート/アウディ/BMW/MINI/フォルクスワーゲン/ポルシェ/クライスラー/ジープ/キャデラック/シボレー/テスラ /ジャガー/ベントレー/ロールス・ロイス/ランドローバー/アルファ ロメオ/フィアット/アバルト/フェラーリ/マセラティ/プジョー/シトロエン/ルノー/ボルボ/マクラーレン

 基本的に正規輸入されているブランドの大半は認定中古車を設定している。メーカーによって保証期間が異なるものの、サービス内容はほぼ同じ。認定中古車ならば、どの輸入車も安心したクルマ選びができる。

[1]保証/走行距離無制限保証でいざというときも安心

BMWのエンジン

BMWでは初度登録や走行距離に応じて、3つの認定中古車プログラムを設定。BMWプレミアムセレクションは2年間走行距離無制限保証が付帯し、延長プログラムにより保証期間は最長4年となる。

 走行距離無制限保証というのは、保証期間内であれば、万一故障しても無償で修理が受けられること。ただし、無償修理の範囲外となるケースもあるため、購入前に条件を確認しておこう。保証期間は、どのメーカーも基本的に1年以上。BMWのように認定中古車に段階を設け、それに応じて保証期間が異なるケースもある。有償でさらに保証期間を延長できるメーカーも多い。

BMW Premium Selection:2年間走行距離無制限保証
BMW Approved Car:1年間走行距離無制限保証
BMW Used Car:6カ月間走行距離5,000km以内保証

[2]品質/納車前の車両チェックでユーザーに安心を届ける

BMWのホイールイメージ

 品質のよさも認定中古車の大きなメリットのひとつ。もちろん中古車専門店にも高品質な車両は揃っているが、認定中古車は品質の基準をメーカーが定めている。つまり、一定基準を満たした車両のみが店頭に並ぶわけだ。さらに、ユーザーに納車される前にも、消耗品の交換などが行われたり、多くの車両チェックを受ける。中古車を見定めるのが苦手な人も安心なのだ。

100項目に及ぶ徹底チェック:BMWプレミアムセレクションとBMWアプルーブドカーは、100項目の納車前点検が行われる。エンジン、トランスミッション、サスペンションはもちろんのこと、マフラーやエアコンなどの電気系統、コンピューターなどを点検。交換基準に達した部品があれば、BMW純正部品に交換される。

[3]ローン/ライフスタイルに合わせたローンプログラムを展開

BMWのインパネ

 クルマの購入時、どこでローンを組むのか悩む人も多いはず。多くの認定中古車では複数のローンプログラムが設定されている。大きく分けて購入にかかった金額を毎月分割して支払うタイプ、車両価格の一部を据え置き、月々の負担を軽くする残価設定タイプが存在する。そのほか、頭金などのまとまった費用が不要のオートリースなど、ライフスタイルに合わせて選べる。

BMWスタンダードローン:元金を毎月分割して支払う一般的なローンプログラム。最長7年84回まで支払期間を選択でき、頭金の有無やボーナス加算設定などのアレンジも可能。ただしローン終了時、初度登録年月から14年以内であることが条件となる。

BMWバリューローン:いわゆる残価設定型プログラムが「BMWバリューローン」。車両価格の一部を据え置き、残りを月々支払うので毎月の負担を大幅に減らすことが可能。残りの据え置き分は、一括払いや車両返却などで清算することが可能。

[4]アフターケア/購入後も安心を約束する充実したロードサービス

BMWの走行イメージ

 たとえば外出先で事故やクルマのトラブルが発生した場合、ロードサービスに加入していると安心さが増す。365日24時間対応してくれるコールセンターに電話すれば、応急処置やレッカーの手配などを行ってくれる。認定中古車の多くは、このロードサービスを受けることが可能となっている。保証の充実、高品質な車両に加え、購入後も安心を約束するのもメリットである。

24時間ロードサイドアシスタンス:BMWでは、24時間ロードサイドアシスタンスのサービスを設定。万一トラブルが発生しても、年中いつでも専門のオペレーターが対応してくれる。出張修理、レッカー車

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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