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更新日:2021.10.25 / 掲載日:2021.10.25
ステランティスとサムスンSDI リチウムイオン電池生産の合弁会社を設立

ステランティスとサムスンSDIは現地時間の10月22日、北米向けのバッテリーセルおよびモジュールを生産する合弁会社を設立する覚書を締結したことを発表した。 2025年の操業開始を目指し、当初は年間23ギガワット時の生産能力を持ち、将来的には40ギガワット時まで増やすことを目指す。新施設の場所は現在検討中で、詳細は後日発表されるという。
米国販売の電動車両へバッテリー供給目指す
ステランティス社のCEOであるカルロス・タバレス氏は、「近々稼働予定の電池工場により、当社は北米の電気自動車市場で優位に立つことができます」と述べた。「認知度の高いパートナーと協力する当社の戦略は、お客様の要求に合った、安全で手頃な価格の持続可能な自動車を設計・製造するために必要なスピードと敏捷性を高めるものです。我々の未来への重要な投資に取り組んでいるすべてのチームに感謝しています」
サムスンSDIの社長兼CEOであるジュン・ヨンヒョン氏は、「グリーンエネルギー時代に電動化戦略を加速させているステランティス社と、バッテリー合弁会社を設立できることを光栄に思います。今回のバッテリー合弁会社では、サムスンSDIのバッテリー技術、高品質な製品、安全対策を活用して、北米EV市場のお客様の高い基準を満たすために最善を尽くします」と語った。
ステランティス社は、2030年までに米国での販売台数の40%を電動車両にすることを目指し、電動車両用電池の年間生産能力の確保を進めている。
この電池工場で生産するバッテリーは、米国、カナダ、メキシコにあるステランティス社の組立工場に供給され、同社のブランドで販売されるプラグインハイブリッド車からフルバッテリーの電気自動車まで、次世代の電気自動車に搭載される。
ステランティス社は、2025年までに電動化とソフトウェア開発に300億ユーロ以上の投資を計画。また、設備投資と研究開発費の合計額と売上高を比較して、業界よりも30%以上効率的であることを目標としている。
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ステランティスについて
2021年設立された、世界第4位の自動車メーカー(2019年実績ベース)。展開するブランドはプジョー、ジープ、シトロエン、DS、フィアット、アルファロメオ、アバルトなど。傘下ブランドのプラットフォームを「スモール」と「コンパクト・ミッドサイズ」に集約し、年間37億ユーロのコスト削減効果を見込んでいる。
7月に電動化戦略を発表し、2030年までに欧州では販売台数の70%以上、米国では40%以上を低排出ガス車(LEV)にすることを目標とするほか、バッテリー調達のため欧州と北米に5つの「ギガファクトリー」を展開することなどが明かされている。
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サムスンSDIについて
サムスンSDIは、IT産業、自動車、エネルギー貯蔵システム(ESS)用の二次電池や、半導体やディスプレイを製造するための材料を製造している。