輸入車
更新日:2022.06.09 / 掲載日:2022.06.04
メルセデス・ベンツ特集/全方位戦略でユーザーの心を掴む[メルセデス・ベンツが選ばれる理由]

写真●ユニット・コンパス
(掲載されている内容はグーワールド本誌2022年7月号の内容です)
※中古車参考価格はすべてグーネット2022年5月調べ。
ラグジュアリーカーの定番であり、本命であり続けるメルセデス・ベンツ。常に時代の先端を行き、自動車という存在の近未来を照らし続けるブランドだ。新型Cクラスを筆頭に、最新モデルから注目の中古車まで、メルセデスが選ばれる理由を探る。
最新型Cクラスの魅力に迫る【最新のCクラスを見れば、メルセデスの現在地がわかる】
文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス、メルセデス・ベンツ
※ナンバープレートはすべて、はめ込み合成です。
日本の道路事情にマッチするボディサイズに、メルセデスらしい堂々たるスタイリングと最新テクノロジーを凝縮したCクラスは、これまで多くのファンを獲得してきた。そしてその伝統は、新型にも受け継がれている。
Sクラスで培った最新の技術を搭載する
小ベンツの愛称で親しまれた190Eの登場より、ちょうど40年を迎えた。日本にも85年より導入が開始された小さなセダンは、今もメルセデスFRモデルのエントリーとして絶大な人気を誇る。その理由には、実用的なサイズや価格も含まれるが、常に最新最良のメルセデスであり続けたことが大きい。
メルセデスのセダンは、上からラージサイズの「S」、ミッドサイズの「E」、コンパクトサイズの「C」と並ぶが、原点である190Eは、「S」や「E」で培った上級セダン作りのノウハウを小さなボディに凝縮させた贅沢なコンパクトカーであった。Cクラスとなってからは、当初はメルセデスの廉価版というポジションでもあったが、歴代モデルで大排気量車や高性能なAMGが設定され続けているように、小さくともメルセデスである誇りを守り抜いてきた。その姿勢は、近年もフルモデルチェンジの際に発揮されている。もちろん、時代の先を行くのは、フラッグシップのSクラスであるが、それに次ぐ最新技術が投入されるのが、Cクラスなのだ。Eクラスがトリを担うのは、ビジネスユーザーや保守的なファンが多いため。常に二世代の懸け橋となるべく、上下のモデルが最新世代の際に、最も熟成が図られた状態にあることを大切にしている。
つまり、Cクラスとはメルセデスの旨味が凝縮され、いろいろな副菜(最新機能)で彩られた豪華な幕の内弁当なのである。だからこそ、輸入車エントリー層から熟練ドライバーまで幅広い人々に愛されるのだ。
5代目となる最新Cクラスも同様に、最新鋭のADASや大画面縦型センターディスプレイ、130万画素のLEDヘッドライト、リアホイールステアリングなどのSクラス譲りの機能が満載。デザイン面では、コックピットやリアテールランプにSクラスの面影を残す。これらは、小さくともメルセデスであるプライドを示す証拠なのだ。
もちろん、走りの面でも不足はない。新型もメルセデスらしいラグジーな乗り心地としなやかな身のこなしを見せる。じつは、今回から好評だったエアサスが非設定となったが、そのネガはセダンでは感じられない。主力エンジンは、先代最終型と同じく、マイルドハイブリッドの1.5Lターボとなったが、バージョンアップされ、不足なし。ワインディングでも力強い走りを見せてくれる。全長は65mm拡大されたが、小まわり性は相変わらず優れている。そのサイズアップの恩恵は、後席のゆとりにもつながっている。何よりも日本では重要となる車幅も10mmアップに留められている点も見過ごせない。
後悔などあり得ない選択、それがCクラスセダンなのだ。
PROFILE 自動車ジャーナリスト 大音安弘
好きが高じて、エンジニアから自動車雑誌編集者へ転身。現在はフリーランスの自動車ライターとして、雑誌やWEBを中心に執筆を行う。歴代の愛車はすべてMT車。

C 200 アヴァンギャルド(9速AT) ●全長×全幅×全高:4755×1820×1435mm ●ホイールベース:2865mm ●車両重量:1660kg ●エンジン:直4DOHCターボ ●排気量:1494cc ●最高出力:204ps/5800-6100rpm ●最大トルク:30.6kgm/1800-4000rpm ●新車価格:599万円~681万円(AMGを除く)

歴代Cクラスと、その元祖190E
190E(W201)

メルセデス初の小型車として誕生。日本では、小ベンツの愛称で親しまれ、バブル期に大ヒット。小さくとも手抜きのない高級車に、多くの人が魅了された。
W202

Cクラスを名乗った初のモデル。190Eよりもボディが拡大され、後席の居住性を改善。シリーズ初のステーションワゴンも登場し、ファンの拡大に成功した。
W203

涙目ライトと流線型ボディが特徴で、内装デザインもモダナイズされた。その一方で、メルセデスらしさも薄れたため、後期型では大幅テコ入れが図られた。
W204

メルセデスらしい質実剛健さと小型セダンに求められるスポーティさを兼ね備えた理想的な1台に進化。さらにクーペとカブリオレも仲間入りを果たした。
W205

Sクラス譲りのスタイルと先進機能を備えた贅沢なCクラス。内装もエレガントさを重視し、シフトはコラム式に。クリーンディーゼルの設定も話題となった。
SUVとセダンの中間的な多用途モデル【定番のステーションワゴンと新たに加わったオールテレイン】
文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス
※ナンバープレートはすべて、はめ込み合成です。
Cクラスセダンが優秀だからこそ、派生モデルにも大いに期待ができるもの。ここではステーションワゴンと、新たに加わったオールテレインに注目。ワゴンをSUVルックに仕立てるモデルは、現在多くのブランドが展開するラインアップなのだ。
機能性を高めたCクラス2選
日本市場では、すっかりSUVにお株を奪われてしまったステーションワゴンだが、輸入車では、コンパクトからミディアムまで、各社からさまざまなモデルが投入される熱量の高いカテゴリーだ。
その魅力は、セダンの走りとワゴンの積載性の融合にある。欧州には、隣接する国々を結ぶ高速道路網が整備されており、そのなかにはドイツを中心とした、いまだ速度無制限区間が存在する高速道路「アウトバーン」も含まれる。ビジネスやバカンスなどの理由で、多くの人々が自らステアリングを握り、その広大な大陸を行き交う。その役目を担うクルマには、高い運動性能が必須。そんな厳しい環境で磨かれてきた欧州ステーションワゴンたちの素質は、いずれも高い。しかし、1台でビジネスからプライベートまですべてを任せられるとなれば、やはり、メルセデスだ。多くのハイエンドユーザーを魅了してきた上品さと上質さは、いかなるブランドの前でも、渡り合える。その凛とした空気を放つのが、メルセデスのFRエントリーであるCクラスの課された役目であるからだ。無論のこと、セダン同様、Sクラス譲りの先進機能に加え、大人4人が快適に寛げるキャビンとワゴンならではの490Lものラゲッジスペースを確保。2名乗車ならば、1510Lまで拡大。それでいて、セダンとステーションワゴンの価格差は、26万円しかない。積極的に、ステーションワゴンを選びたくなるユーザーがいるのも当然だろう。
そんな新型Cクラスのニューフェイスが、クロスオーバーワゴンのオールテレインだ。このSUV譲りの悪路走破性を備えたステーションワゴンは、Eクラス専用カテゴリーであったが、その支持率の高さからCクラスベースでも新開発。中身はCクラスだがビジュアルはややワイルドに。ただ最低地上高は150mmなのであまり厳しい悪路には持ち込めないが、その分、全高が抑えられ、機械式立体駐車場にも収まるのが強みとなる。まさに都市型サバイバーなのだ。
パワートレインは、2Lディーゼルと4WDの組み合わせ。ただしスペックは、同じエンジンのC 220 dと同じであるため、強烈なパワーを期待すべきではない。重量増の影響もあるが、よりSUVらしいおっとりとしたコントロール重視の味付けでもあるようなのだ。またE 220 dオールテレインはエアサスに対してこちらはバネサスとなるので、乗り味もしっかり。意外と骨太感が強いのだ。
なので、今ならスタンダードなステーションワゴンのほうが推し。満足度が高いだけでなく、若者はより大人に。人生の達人は、若々しさとアクティブさを演出してくれる。セダンも完璧だが、人生のスパイスとなるのは、ワゴンだろう。

C 220 d 4MATIC オールテレイン(9速AT) ●全長×全幅×全高:4760×1840×1495mm ●ホイールベース:2865mm ●車両重量:1900kg ●エンジン:直4DOHCターボ ●排気量:1992cc ●最高出力:200ps/3600rpm ●最大トルク:44.9kgm/1800-2800rpm ●新車価格:796万円


C 220 d ステーションワゴン アヴァンギャルド(9速AT) ●全長×全幅×全高:4755×1820×1455mm ●ホイールベース:2865mm ●車両重量:1820kg ●エンジン:直4DOHCターボ+モーター ●排気量:1992cc ●最高出力:200ps/3600rpm ●最大トルク:44.9kgm/1800-2800rpm ●新車価格:625万円~705万円(AMGを除く)

走りとユーティリティを上手にバランス

2021年6月に、セダンと共に5代目に進化。従来型と異なり、先進機能はSクラス譲りだが、フロントマスクは、S顔ではなく、ファミリーフェイスのシャークノーズとなったのも特徴。ワゴンは、FRのみだが、今年1月、第3のCクラスとなる4WDクロスオーバーワゴン「オールテレイン」が初設定。よりアクティブに使えるワゴンとして注目されている。
[メルセデス電動化のいま]電気自動車の時代となってもメルセデスは最先端を行く

文●ユニット・コンパス 写真●メルセデス・ベンツ
電動化に向けて加速する開発競争。ガソリン自動車を発明したブランドでもあるメルセデスは、BEVの時代でもリーダーシップを握るべく、積極的に技術開発を行っている。
電気自動車の弱点である航続距離を技術で克服
電気自動車の時代が来れば、複雑なメカが必要ないため、誰でも自動車が作れるようになる。そんな論調を報道で目にすることがあるが、きっとそんな未来はやってこない。
メルセデスが走行可能なコンセプトカーで行った「ミッションXX ロードトリップ」は、電池容量に頼ることなく、効率化を追求することで、航続距離を伸ばそうという挑戦。現状の市販車では、100kWhのバッテリー容量で走行可能な距離は500㎞に満たない程度であるところを、倍の1000kmを走らせてしまおうという意欲的な内容だ。
そのために開発された「EQXX」には、効率を追求するための技術がこれでもかと詰め込まれている。たとえば空気抵抗を示すCd値はわずか0.17。車両重量も1755kgと現在の市販車からかけ離れた数字だ。これら技術は、今後発売される新世代のBEVモデルたちにも受け継がれていくという。クルマを発明したメーカーの意地がここにある。


【VISION EQXX】MissionXX Roadtrip
バッテリー容量100kWhで1000km以上を実際に走行してみせた

途中で一度も充電することなく、1000kmという距離を走り切ることを目的とした「ミッションXX ロードトリップ」。走行にあたっては一般的な速度で走り、高速道路では時速140kmもの速度も出したという。結果としては、上の写真にもあるとおり、「走行距離1008km」、「100kmあたりの消費電力8.7kWh(1kWhあたり11.49km走行)」という結果に。ゴールした際に走行可能距離がまだ140km分残っていたという。


【EQE】欧州で受注を開始したEクラス級電気自動車
航続可能距離は660km(WLTP)を実現

日本でも発売秒読みとなっているセダンタイプのBEV「EQS」に続き、本国ではEクラス級のBEVである「EQE」の存在が公開されている。全長4946mm、全幅1961mm、全高1512mmと流線型のシルエットから想像するよりも堂々たる体躯で、ホイールベースが3120mmと長いのが特徴的。そのためインテリアスペースはEクラスよりも広々としているとのこと。リアモーターで後輪を駆動するRRのほか、ツインモーター4WDの「4MATIC」も用意される。


[故ヴァージル・アブローとのコラボレーションモデル]天才が残した特別なマイバッハ

文●ユニット・コンパス 写真●メルセデス・ベンツ
若くしてこの世を去った天才デザイナー、ヴァージル・アブロー氏によるマイバッハのコンセプトモデルが発表された。ブランドの新境地を開拓した天才に敬意を払い、メルセデスは特別な限定モデルを世の中に残している。
天才デザイナーを偲んで作られた限定車
オフホワイトやルイ・ヴィトンなどの著名ブランドで活躍、ラグジュアリーストリートというジャンルを創設したものの、2021年11月に41歳の若さでがんによって死去した天才デザイナーのヴァージル・アブロー氏。メルセデスは生前、氏とのコラボレーションプロジェクトを進めており、遺族からの許諾によってその全貌が明らかにされた。
それが究極のラグジュアリー電気自動車でありながら冒険仕様という「プロジェクト・マイバッハ」。まったく新しく制作されたこのコンセプトカーは、マイバッハ、電気自動車、アウトドアという異質ともとれる要素を独特のセンスで融合されているところが見どころ。
そしてメルセデスは、ヴァージル・アブロー氏を偲ぶ限定モデル「マイバッハ by ヴァージル・アブロー」を発売した。全世界150台というこのリミテッドモデルは、コンセプトカーにインスパイアされた特別なボディカラーをまとっている。

世界限定150台で販売 特別なサンドベージュが目印

ベースとなったのは「S680 4MATIC」で、ブラックとサンドベージュのツートンカラーが印象的。同じくサンドベージュでフィニッシュされたホイールもコンセプトカーを想起させるディテール。

[運転もファッションも妥協しない]最高水準のアイウェア

文●ユニット・コンパス 写真●メルセデス・ベンツ
これからの季節にますます必要となってくるのがドライブ用アイウェア。メルセデスが一流ブランドとコラボしたアイテムを紹介する。
一流ブランドとコラボし高品質なアイテムを提供

ドライブにおけるアイウェアは、個性を磨くファッションアイテムであると同時に、運転をより安全かつ快適に行うための機能アイテムでもある。ここでは、公式ブランドグッズを取り扱う「メルセデス・ベンツ コレクション」にて紹介されている一流ブランドとコラボレーションしたアイウェアを紹介しよう。
まず、日本人の顔の形を研究して抜群のフィット感を実現しているのが、アイヴァンが手がけたサングラス。「メルセデス・ベンツ×アイヴォル ヒース IIIサングラス マットブラック」は、スポーツからカジュアルまであらゆるシーンにマッチするデザインで人気だ。
よりドイツらしさを求めるなら、高品質で知られるアイシー!ベルリン製がオススメ。組み合わせるレンズはツァイス社でこちらも一流ブランド。お値段以上の満足感を与えてくれるだろう。
メルセデス・ベンツ コレクションで販売中

メルセデスの公式アイテムを取り扱うWEBショップ「メルセデス・ベンツ コレクション」では、7アイテムを販売中(2022年5月上旬時点)。クラシカルなデザインからモダンなもの、そしてカジュアルかつスポーティなものまでバリエーション豊富。ブランドロゴがさりげなく入っているのもオーナー心をくすぐる。
優雅なデザインと走りが心を躍らせる【メルセデスのクーペ&カブリオレに乗ろう】
文●ユニット・コンパス
※中古車参考価格はグーネット2022年5月調べ。
最近はSUVに注目が集まりがちだが、今回はクーペ&カブリオレをクローズアップ。実用性に優れたモデルも多く、個性を重視したいユーザーは要チェック!
現行モデルでも手が届く価格帯のモデルは?
【メルセデス・ベンツ Cクラス カブリオレ】実用性も備えた手頃なオープンカー

オープンカーというのは、乗ったことがなければその魅力は伝わりにくい。しかし一度体験すれば、次も屋根が開くクルマが欲しくなるだろう。上を見上げれば空が見えるというのは、とてつもない開放感なのだ。最近のオープンカーは暑さ、寒さに対する快適性も高く、これからの季節にぴったりの選択肢といえよう。
そこで紹介したいのが、メルセデスのCクラスカブリオレ。ベースがCクラスだけあり、前後席のゆとりも実用の範囲内。電動ソフトトップにより簡単にオープンにできる。
中古車は、セダンやワゴンに比べると物件が少ないが、平均価格は470万円前後にまで下がっている。1.5L直4ターボ(C180 スポーツ)、2L直4ターボ(C300 スポーツ)が存在するが、物件の大半は前者。2016年発売ゆえ、多くの物件が高年式でコンディションが良好。安心して選べるオープンカーだ。
中古車参考価格帯:340万円~600万円(16年~22年 Cクラス カブリオレ 全グレード)

年式別中古車物件ボリューム
2016年式:21%
2017年式:34%
2018年式:22%
2019年式:23%
【メルセデス・ベンツ CLS(先代)】100万円台から探せる上級4ドアクーペ

4ドアを備えたプレミアムクーペ がCLS。2011年に登場した2代目は、流麗かつ力強いデザインが特徴。パワートレインはガソリンのほか、ディーゼルが選べるのも魅力となっている。後席へのアクセス性に優れているため、ファミリー層のニーズにも応えてくれるだろう。中古車平均価格は260万円とかなり下がっており、初期型ならば100万円台の物件も目立つ。グレードは、3.5LV6を搭載した「CLS 350」が豊富だ。
中古車参考価格帯:140万円~480万円(11年~18年 AMGを除く)

年式別中古車物件ボリューム
2011年式:22%
2012年式:20%
2013年式:15%
2014年式:10%
2015年式:18%
2016年式:10%
2017年式:5%
【メルセデス・ベンツ Eクラス クーペ】正統派クーペに乗るならEクラス

現行型Eクラスには2ドアクーペが設定されている。ボディの大部分は専用デザインとなっており、優雅な正統派クーペといった佇まい。排気量は1.5Lターボ(E 200)から設定されており、およそ4.8mの大柄なボディのわりにランニングコストを抑えられるのもトピック。セダンほど多くはないが、中古車もそれなりに流通している。平均価格はおよそ620万円。物件はE 200系が多く、400万円台の予算から探せる。
中古車参考価格帯:400万円~920万円(16年~22年 Eクラスクーペ 全グレード)

年式別中古車物件ボリューム
2017年式:46%
2018年式:21%
2019年式:18%
2020年式:9%
2021年式:6%
スポーティな走りが楽しめるモデルにも注目
【メルセデス・ベンツ CLA(先代)】コンパクトなボディで軽快な走りが楽しめる

せっかくクーペやカブリオレに乗るなら、スポーティな走りも味わいたい人は多いだろう。メルセデスにも走りが楽しめるクルマは少なくない。そのひとつがCLA。これはAクラスをベースとした4ドアクーペで、2013年に初代が登場。2019年にモデルチェンジを受けたが、今回注目するのは価格がこなれた先代モデル。FFまたは4WDのコンパクトなモデルである。小さなボディに1.6Lターボ~2Lターボのエンジンを搭載する。
中古車物件も充実しており、先代モデル全体の平均価格は240万円。初期型ならば100万円台前半の物件も存在するなど、価格はかなり下がっている。グレードは1.6Lターボの「CLA 180」が中心だが、走りを楽しむなら「CLA 250 シュポルト」などもオススメ。さらにハードな走りを求めるならAMG系を探すのもいいだろう。
中古車参考価格帯:130万円~360万円(13年~19年 AMGを除く)

年式別中古車物件ボリューム
2011年式:9%
2012年式:20%
2013年式:19%
2014年式:20%
2015年式:18%
2016年式:10%
2017年式:4%
【メルセデス・ベンツ SLクラス】ラグジュアリー感も備えた2シーター

メルセデスのオープン2シーターといえばSLクラス。本国ではすでに新型が登場しているが、今回注目するのは先代モデル。新型はソフトトップなのに対し、こちらは電動開閉式のメタルトップを採用。快適装備が充実しており、季節を問わず走りが楽しめる。2シーターだが、スポーティとラグジュアリーを備えた1台。中古車平均価格は630万円と、新車時の半額程度になった。3.5L V6の「SL 350」の物件が中心となる。
中古車参考価格帯:350万円~1100万円(12年~21年 AMGを除く)

年式別中古車物件ボリューム
2012年式:25%
2013年式:21%
2014年式:16%
2015年式:7%
2016年式:6%
2017年式:12%
2018年式:7%
2019年式:4%
2020年式:2%
【メルセデス・ベンツ SLS AMG】ガルウイングが特徴の高性能スポーツカー

2010年に登場したSLS AMGは、メルセデスのなかでも際立った個性と性能を持つリアルスポーツ。6.2L V8エンジンは、デビュー当初から571馬力を発揮。また、ガルウイングのドアも見どころだ。当初はクーペのみが設定されたが、後にロードスターも追加。生産台数は少なく、希少価値が高い1台である。中古車は十数台が流通する程度で、平均価格は2000万円。いつかは乗ってみたいクルマといえよう。
中古車参考価格帯:1700万円~2100万円(10年~15年 全グレード)

年式別中古車物件ボリューム
2010年式:67%
2013年式:33%
※2011年式~2012年式、2014年式~2015年式は計測時物件なし。
クーペ&カブリオレの名車が多かったメルセデスブランド

メルセデスといえばセダンのイメージが強いが、歴史を振り返ってみてもクーペやカブリオレも大きな存在感を放っていた。特にモータースポーツにも参戦した300SLと、それに続く歴代SLシリーズはその代表格。さらに遡ればW188のようなオープンカーも憧れの的だった。