輸入車
更新日:2022.06.06 / 掲載日:2022.06.04
HYUNDAI IONIQ 5【グーワールド コラム/ニューモデル】

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス、ヒョンデ
問い合わせ:ヒョンデ・モビリティ・ジャパン TEL:Hyundaiカスタマーセンター
URL:https://www.hyundai.com
(掲載されている内容はグーワールド本誌2022年7月号の内容です)
本国流ネーミングで日本に再上陸した“ヒョンデ”
ガソリンやディーゼルエンジンを持たないEVが一気に加速している。日本では日産と三菱、ドイツではBMWが先駆者であるが、今やトヨタ&スバル連合まで追従している。メディア向け試乗会も最近はEV専用車が少なくない。
そんななかで注目を集めているのが“ヒョンデ”だ。かつて“ヒュンダイ”と呼ばれ、ソナタなどを日本で販売していたブランドである。今回12年ぶりとなる日本でのリローンチと同時に呼び方を変えた。HYUNDAIの英語読みから本国読みへのスイッチである。日本法人名も“現代自動車ジャパン株式会社”から“ヒョンデ・モビリティ・ジャパン株式会社”へと変更した。
とはいえ、あまり知られていないが、その間日本でまったくの空白時間を過ごしてきたわけではない。クルマの販売を終えた後も、R&Dとしてのデザインセンターは横浜に置かれていた。その意味では日本への再上陸はタイミングを計っていたといえるだろう。
ではそのタイミングとはなんなのか。それは電動化。特にゼロエミッションビークルと呼ばれる二酸化炭素と窒素酸化物の排出ゼロでの参入にほかならない。
それが話題となっている2モデル。ピュアEVの“IONIQ(アイオニック)5”と水素燃料電池車“NEXO(ネッソ)”となる。ここでは走りについては割愛するが、ハンドリングや乗り心地は思いのほか高いレベルに仕上がっている。そしてその販売方法が新しい。Anyca(エニカ)と業務提携して、オンライン販売を行っていく。要するにカーシェアリングでも利用できるそうだ。
そんなヒョンデの課題は多い。まずは認知度アップだろう。今年2月から5月まで“ヒョンデハウス原宿”というポップアップショップを開いたが、まだまだ一般的になるには時間がかかりそうだ。ただ新しいアプローチを画策しているのはたしか。はたしてどんな戦法でマーケットを刺激するのか。興味津々である。


ネッソは水素で発電する電気自動車

水素燃料を搭載する3本のタンクに詰めて走らせるFCEVのネッソ。アイオニック5よりも前衛的でないデザインなのが特徴。駆動輪はフロントのみという設定だ。5分の充填で約820kmの航続距離を実現。