スクープ
更新日:2019.08.30 / 掲載日:2019.08.30
日産ジュークの次期モデルは完成間近。 日本市場への導入予定は?



去る8月19日、英国日産は公式サイト上に、迷彩柄のカムフラージュを纏ったSUVがテストコースを走る写真を公開した。タイトルに「ネタバレ注意」と自ら謳ったそのクルマは、次期ジュークであると明かされている。7月16日に欧州日産のサイトでヘッドライト周りの一部の画像が公開され、2019年9月3日の発表がアナウンスされて始まった、ティーザー(焦らし)キャンペーンの一環だ。
前回にも記した通り、現行ジュークは2010年に発売以来、日本はもちろん、世界の市場に投入されて人気を呼んだ新感覚のコンパクトSUV。狭い街中でも取り回しやすいコンパクトサイズながら、大胆で力強い内外装のデザインを与えられ、何よりもきびきびとしたハンドリング性能が、走りにうるさい欧州でも認められて人気モデルとなった。これまでの累計販売台数は、全世界で100万台以上になるという。
ところが、それから丸9年が経つ今年まで、モデルチェンジの噂さえなかった。それでも堅調に売れてきたという事実が、このクルマの出来栄えを物語るが、さすがに多くのライバルが台頭する中では、先行きに不安を覚えるのも当然のこと。日産の英国工場では、このクルマが稼ぎ頭になるほどの人気があったのだから、このままフェードアウトさせるはずはない。
その裏側には生産工場がある英国のブレグジット(EU脱退)問題やルノー・日産アライアンスのドタバタなど、さまざまな要因があることは想像に難くない。そうした不安要因をひとつひとつ乗り越えて、ようやく2代目がお披露目できるまでにこぎつけたのだ。
新型ジュークは現行型と同様に、日産の欧州拠点でデザインされたという。ラリーカーの補助灯を思わせる大きなヘッドライトや、クーペを思わせるエッジの効いたフォルムなど、現行型のアイデンティティを受け継ぐデザインであることが、偽装ごしにもうかがえる。ボディサイズはやや拡大されて、室内空間はゆとりを増すという。
パワートレインなどの情報は一切明かされていないが、新型ジュークは19インチの大径アルミホイールを履くという。コンパクトなBセグメントらしからぬこのタイヤサイズは、新型ジュークが走りにも並々ならぬ力が入れられていることを物語る。ルノーとの共同開発によるプラットフォームは、ワインディングから高速巡航まで、欧州車感覚の走りを新型ジュークにもたらしてくれるだろう。
また同サイトによれば、新型ジュークは日産が誇る自動運転技術、プロパイロットテクノロジーを搭載する欧州で3番目のモデルになるという。現在、その機能もふくめて公道での最終テストが着々とするんでいる模様だ。
気になる日本市場への導入時期や仕様に関しては、未だ不透明だが、9月3日の公式発表後、フランクフルトショーに出展される頃には、10月の東京モーターショーへの出展も含めた今後の展開が、明らかになってくるはずだ。現行型で日本国内は終了という噂もあるが、期待して待とう。