新車試乗レポート
更新日:2018.11.27 / 掲載日:2006.02.10
トヨタ bB 試乗レポート(2006年02月)
トヨタ bB 試乗レポート
試乗
発表/2005年12月26日
文●横越光廣 写真●犬塚直
■あと数十歳若かったら・・・そう思わせる魅力にあふれている
初代はまさに「箱」。それがかえって、わかりやすく新鮮で若者たちのハートをとらえた。ひと目でそれとわかり、コンパクトサイズながら存在感があったのがbB。その流れは、今日的にアレンジされた2代目にも受け継がれ、相変わらずの個性派コンパクトとして注目できる。エンジンは1.3Lと1.5LでFFが基本。1.3には4WDがラインアップ。すべて4ATだ。
■ドライビング/ユーティリティ
プラットフォームは、先代がヴィッツファミリー。2代目ヴィッツがグローバルに展開するためのワイド化により、新型bBはパッソ・ベースとなった。とはいえ、活き活きとしたイメージと走りっぷりは、bBらしい。3.3回転のパワステは軽く、切り始めがクイック。その時点では、挙動がスポーティと感じられる。が、少々腰高感があって、ハンドリングはトータル的には手ごたえがいまひとつ。少々、ダイレクト感、一体感に欠けるのだ。調子に乗ってタイトコーナーを攻めると、強めのアンダーステアに手を焼く。ステアリングワークはていねいに、というのがbBをうまく操るコツだ。
乗り心地はソフトに感じるが、路面によってはピッチングが気になることも。サスストロークが短いのか、フリクションが大きいのか、乗り心地がそこそこなのが残念。
エンジンは、高回転まで軽快に吹き上がる。1.3LでさえDレンジホールドで6800(1.5は6500)回転近くまで引っ張れ、市街地ではbBらしく必要十分な加速性を発揮する。これが1.5Lとなると、排気音を含めスポーティフィールが高まる。なかなかトルクフルで扱いやすく、全体に軽快でスムーズなことも魅力だ。100km/hは4速2600、3速3800、2速6000回転弱で、クルージングは余裕。
自分が20歳前後のころだったら、魅力の1台と思ったことだろう。
■インテリア/エクステリア写真[1]
インパネまわりのデザインは、造形的にもメリハリがあって満足度が高かった。しかも、操作性がよく機能的で、全体に都会的に洗練されている。3本スポークステアリングやアームレストは好感触。
後席のスペースは広々。ボックス形状のボディがフルに生かされている。一方、シート自体の座り心地とサポート性にはモノ足りなさを感じることもたしか。
前席はベンチタイプのセパレート。パッセンジャーとの一体感がこたえられない。若いカップルには最高のはず。ただし、シートのサポート性はいまひとつ。
■インテリア/エクステリア写真[2]
1.5Z・Qバージョンは、エアロ仕様のフロントグリルとリヤスポイラーが標準。大径マフラーカッター、185/55R15タイヤ&アルミが足もとを引き締める。
前席を含め、シートアレンジは多彩で工夫が生かされている。リクライニング機構付き6対4分割可倒の後席を倒せば、遊びグッズが満載できる。
1.5Lの3SZ-VEはVVT-iを備え、全域スムーズ。平成22年燃費規準を達成、平成17年基準排ガス75%低減レベル認定。
bB 1.5Z Qバージョン(4AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 3800×1690×1635mm |
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ホイールベース | 2540mm |
トレッド前/後 | 1470/1465mm |
車両重量 | 1070kg |
エンジン | 直4DOHC |
総排気量 | 1495cc |
最高出力 | 109ps/6000rpm |
最大トルク | 14.4kgm/4400rpm |
10・15モード燃費 | 16.0km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前後 | Vディスク/L&Tドラム |
タイヤ前後 | 185/55R15 |
バリエーション&価格
134万4000~184万8000円 |
※北海道・沖縄地区のみ価格が異なる。