新車試乗レポート
更新日:2018.10.24 / 掲載日:2010.07.23
日産 フーガ 試乗レポート(2010年07月)
日産 フーガ 試乗レポート
試乗
【フルモデルチェンジ 】
発表・発売/2009年11月19日
日産自動車 0120-315-232
文●諸星陽一 写真●原田淳
■圧倒的なパワーが身の上の3.7Lとバランスのよさが光る2.5L
フーガは平成16年にそれまでのセドリック&グロリアの後継モデルとして投入された日産の上級セダン。今回の新型はフーガとしては初のフルモデルチェンジ版。つまり2代目となる。エンジンはV6の自然吸気で、333psの3.7Lと225psの2.5Lの2種。いずれもトランスミッションは7ATが組み合わされる。
■ドライビング/ユーティリティ
3.7Lモデルは333psという圧倒的なパワーを生かした余裕の走りが身上。アクセルペダルを床まで踏み込んだときに得られる加速感は、上級セダンにふさわしいジェントルで力強いものだ。そして、それを受け止めるシャシー性能の高さも十分にマージンをとっていると感じられる。
事前に行なわれたクローズドコースでの試乗は、3.7Lモデルのみであったが、今回の公道試乗会では2.5Lモデルにも試乗した。
370GTと250GTの価格差は約30万円だが、3.7Lと2.5Lでは自動車税が3クラス異なる。さらに2.5Lモデルはエコカー減税と補助金の対象にもなる。価格差プラス減税&補助金額は下取りなしで54万円強。
この差を埋めるだけの魅力が3.7Lにあるか?がエンジン選びの決め手となるわけだが、残念ながらその魅力は薄いと判断する。それは3.7Lが魅力的ではないというのではなく、2.5Lの出来がいいからだ。
少なくともひとりで乗っているかぎり、2.5Lで十分すぎるという印象を受けた。基本的にシャシー関係は3.7Lと共通なので、2.5Lモデルのほうがシャシー性能に余裕がある。クルマはエンジンに対して、シャシーが勝っているほうが全体のバランスが高くなるものだ。
もちろん、金額ということを無視すれば3.7Lが上であることは言うまでもない。また、4人乗りで出かけることが基本というなら、3.7Lを選ぶ価値は十分にあるだろう。
■インテリア/エクステリア写真[1]
インパネデザインは複雑な立体感が持たされている。フロアコンソールも一直線ではなく、リズム感のあるデザインとなっている。
3.7L、2.5Lともに高回転を意味するHRがつけられたエンジン型式が与えられている。3.7LはVVELも採用する。
フロントシートはたっぷりとしたサイズを用意。Aパッケージ以外は、助手席にパワーオットマンを装備する。
■インテリア/エクステリア写真[2]
FRモデルだけに、センターには大きなトンネルが貫通。370VIPにはパワーリクライニングが装備される。
木目調パネルには蒔絵の手法を用いて、銀粉があしらわれる。日産は日本の伝統技能を生かしたフィニッシュをよく使う。
前後ともにグッと張り出たフェンダーを採用。ボディパネルはじつに有機的な印象で、夜にライトなどが映り込むとよりいっそうの美しさを醸し出す。
フーガ 370GT タイプS(7AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4945×1845×1500mm |
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ホイールベース | 2900mm |
トレッド前/後 | 1575/1570mm |
車両重量 | 1750kg |
エンジン | V6DOHC |
総排気量 | 3696cc |
最高出力 | 333ps/7000rpm |
最大トルク | 37.0kgm/5200rpm |
10・15モード燃費 | 9.5km/L |
サスペンション前 | ダブルウイッシュボーン |
サスペンション後 | マルチリンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前後 | 245/40R20 |
全国メーカー希望小売り価格
日産 フーガ | 399万~550万2000円 |
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