新車試乗レポート
更新日:2018.11.14 / 掲載日:2012.11.16
日産 フェアレディZ 試乗レポート(2012年11月)
日産 フェアレディZ (2012年~) 試乗レポート
試乗
【マイナーチェンジ】
発表・発売/2012年7月10日
日産自動車/0120-315-232(2012年7月)
■足まわりをブラッシュアップしFRスポーツとしての魅力を追求
誕生から43年目を迎えた伝統のフェアレディZに、若干の改良が加えられた。最大のポイントは、これまでつねにアメリカを意識して作られてきたZに、ユーロチューンドサスペンションを採用したことだ。同時に内外装も若干の変更が加えられている。
■ドライビング/ユーティリティ
まずは変更点をおさらい。メカニズムではサスのほかに、ブレーキの素材を耐フェード性の高いものに変更。制動力を高めている。ルックスの面では、LEDデイライトの採用と新形状のバンパー、それに新デザインの19インチホイールが目を惹く。今回試乗したのは、これらの改良点がすべて盛り込まれたバージョンST。ユーロチューンサスと19インチホイールは、この「ST」もしくは「S」にしかつかないのだ。
さて、乗って思い出したのだが、じつはZのボディサイズは、全幅を除けば今話題のトヨタ86に拮抗する。全長で20mm長く、ホイールベースで20mm短いだけだ。しかし、搭載するエンジンは圧倒的にパワフルな3.7LV6。ボディ全体を見渡しても、より硬派なイメージがそこかしこに見受けられる。コックピットはスポーツカーらしいタイトさを持ち、いちど収まるとすっぽりと体がはまる印象。ポジション合わせにしても、チルトステアリングとメータークラスターがいっしょになって動くから、ステアリングにメーターがさえぎられることもない。
今回は一般路上での試乗なので、改良されたブレーキの耐フェード性を試すことはできなかったが、ユーロチューンの足が引き締まった印象を与えることはたしかに実感できた。なによりエンジンのピックアップがすこぶるいいことに、今さらながら驚かされた。今回は7AT仕様に乗ったが、本来なら6MTで乗りたくなるクルマだ。改良を経たZは、それほどまでにスポーツカーであることを実感できるモデルだった。
■インテリア/エクステリア写真[1]
ドライバー前のメーターはステアリングに連動して上下する。中央の3連メーターは初代であるS30からの伝統。欲を言えば、左端の時計はアナログにしてもらいたい。
STは本革とファブリックのコンビシートを採用。そのファブリック部分もいわゆるスウェード調に仕上げられている。
336psのパワーを誇る3.7LV6。驚かされるのはそのレスポンスのよさで、あっという間にタコメーターを振り切る。
■インテリア/エクステリア写真[2]
新たにLEDのデイライトがヘッドライト内に装備されたほか、バンパーもデザインを一新。以前よりなくシンプルになった。
スポーツカーにとっては理想的な50:50の重量配分を実現しているフォルム。リヤフェンダーがかなりマッチョなイメージをかもし出す。
バーションSTとバージョンSに設定されている19インチタイヤ。FRのハイパワー車だけに、サイズは前後で異なる。
フェアレディZ バージョンST(7AT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 4260×1845×1315mm |
---|---|
ホイールベース | 2550mm |
トレッド前/後 | 1540/1565mm |
車両重量 | 1550kg |
エンジン | V6DOHC |
総排気量 | 3696cc |
最高出力 | 336ps/7000rpm |
最大トルク | 37.2kg m/5200rpm |
JC08モード燃費 | 9.1km/L |
サスペンション前 | ダブルウィッシュボーン |
サスペンション後 | マルチリンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前 | 245/40R19 |
タイヤ後 | 275/35R19 |
全国メーカー希望小売り価格
クーペ | 367万5000~451万5000円 |
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ロードスター | 438万9000~512万4000円 |