新車試乗レポート
更新日:2014.12.10 / 掲載日:2009.03.18
ダイハツ ミラ 試乗レポート
ダイハツ ミラ 試乗レポート
試乗
発表・発売/2006年12月18日
文●横越光廣 写真●犬塚直樹
■それぞれのグレードに軽レベルを超えたキャラクター性が息づく
クルマとしての機能や性能が格段にレベルアップしているからこそ、軽自動車はブレークしている。ハイレベルななかでも、最新モデルとして注目できるのが7代目となるミラ。ムーヴとプラットフォームなどを共用する姉妹車ともいえるが、ミラのDNAである「小粋なスタイル&スペースユーティリティ」が息づいている。
■ドライビング/ユーティリティ
豊富なバリエーションもミラ/同カスタムの特徴のひとつ。幸いなことに、試乗車がなかった4WDと5MT以外のすべてのグレードに乗ることができた。まず最初に乗ったのはミラX・4ATで、3.4回転の軽いパワステと素直で扱いやすいハンドリング、マイルドで快適な乗り心地、軽やかでスムーズな加速フィールに好感。
次に乗ったXリミテッドはアイドリングストップ付きのCVT。信号待ちなどでのアイドルストップ、ブレーキから足を離してのエンジン始動と加速など、違和感がないことも確認。そもそもミラは女性をメインターゲットとしているとのことなので、この2グレードは見逃せない。
さらにカスタムシリーズに乗ると、またまた新たな発見。カスタムXはフットワークが上々。3.2回転のパワステはほどよくクイックで、十分にスポーティ感が味わえる。乗り心地に上質感があるのも特徴のひとつで、155/65R14インチタイヤとのマッチングが引き立つ。
これが、シリーズ最強となるターボのカスタムRSとなると、加速性はパワフルで、軽レベルを超えて速い。ウエット路にもかかわらず、ジャジャ馬的なところがなかったのは基本性能がしっかりしているからこそ。100km/hは3000回転弱と余裕満点。さらに2.7回転の手ごたえのあるパワステはダイレクト感があってクイック。サスはハードでスポーティだが、乗り心地は路面の凸凹を忠実なまでに拾う。その速さは魅力だが、ベストはカスタムXと見た。
■インテリア/エクステリア写真[1]
RSのインパネまわりは、これが軽かと見違うほど上質感があってスポーティ。レザーリム・ステアリングは手にしっとり、自発光式メーター、マルチインフォメーションディスプレイなどは見やすく、スポーティマインドをそそる。
カスタムRS/Xの後席はFFが255mmの一体ロングスライド式。スペースは広く、とくにレッグルームには断然の余裕がある。分割リクライニング/可倒式。
前席はベンチタイプのセパレートで、パセンジャーと一体感が味わえる。若き恋人たちには絶好のはず。タッチ、座り心地はよいがサポート性はいまひとつ。
■インテリア/エクステリア写真[2]
全長×全幅×ロングホイールベースはムーヴと同じだが、全高はRS比較で75mm低くスマート。実用性重視のムーヴに対し、ミラは小粋。カスタムはメッキモール付のグリルや4灯ランプなどで上質感を高めている。
ラゲッジ長は、片側のリヤシートバックを倒せば約1200mm、前後シートを倒せば1725mmにも及ぶ。後席シートバックを倒したときの荷室容量は414Lとワイド。
ボア×ストロークを63.0×70.4mmとロングストロークにしてコンパクト化。3気筒とは思えないほどの性能を発揮。ターボはトルク重視派。
ミラカスタムRS(CVT)主要諸元
全長×全幅×全高 | 3395×1475×1540mm |
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ホイールベース | 2490mm |
トレッド前/後 | 1300/1295mm |
車両重量 | 820kg |
エンジン | 直3 DOHCターボ |
総排気量 | 658cc |
最高出力 | 64ps/6000rpm |
最大トルク | 10.5kg m/3000rpm |
10・15モード燃費 | 23.0km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前/後 | ディスク/L&Tドラム |
タイヤ前後 | 165/55R15 |
全国メーカー希望小売り価格
ミラ | 87万1500~118万6500円 |
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ミラカスタム | 110万2500~154万8750円 |