新車試乗レポート
更新日:2024.09.20 / 掲載日:2024.09.20
ランクル250・ガチオフロードインプレッション
予想を裏切らない走破力の高さ 伝統モデルの懐の深さを実感
今年4月の発売直後から、絶大な人気を集めるランドクルーザー250。オンロードに続いてオフロードコースでの走りの実力をお伝えする。
●文:まるも亜希子●写真:奥隅圭之、澤田和久、月刊自家用車編集部
オフロードインプレッション

本領発揮のオフロードでも素性の良さは明らか
林道やガレ場、モーグルや岩漠といったさまざまな路面を走ることができたオフロード試乗。前日の雨が残り、ドロドロとぬかるんだ路面もあったが、250は素直で正確性の高いステアリングフィールや、モーグルなどで1輪が浮いた状態でも、スッと脱出が可能な身軽さを体感することができた。これはSDMでフロントスタビライザーのロックをオフにすることで、サスペンションの左右の動きをフリーにして、長いストロークを存分に使えるようにしている恩恵が大きいはずだ。
進化したというクロールコントロールの性能も試したところ、ダイヤルで速度が1〜5km/hまで設定でき、急坂を下るのはもちろん、難しいアクセルワークを必要とするガレ場の登りでも威力を発揮。足をペダルから離したまま、ステアリング操作に集中できるのがありがたい。登りでのパワーも十分で、70と比べるとディーゼルエンジンがそれほど大きな唸り声をあげることなく、挙動もなめらかだ。
そしてオフロードでも前方や左右の見切りがよく、サイドミラーから後輪もしっかり確認できるため、ボディサイズの割に扱いやすいと感じる。もし運転に不慣れでも、駆動力やブレーキ油圧を自動で統合制御する最新のマルチテレインセレクトを搭載しており、オート、ダート、サンド、マッド、ディープスノー、ロックの6つのモードから選択可能。それぞれに適した制御をしてくれるので、オフロード初心者でもそつなく走れそうだ。
オフロードでも重厚な上質感をもたらす300に比べるとカジュアルな印象だが、250は扱いやすさや乗り心地、パワーや静粛性といったバランスが優れている。


