新車試乗レポート
更新日:2025.01.16 / 掲載日:2025.01.16

進化したG 63であってもシャシーはエンジンより速く【メルセデスAMG】【九島辰也】

文●九島辰也 写真●ユニット・コンパス

 世界ではもちろん日本でも大人気のメルセデス・ベンツGクラス。港区あたりじゃ信号待ちで三台くらいかち合うのも珍しくない。ノーマルもあればクラシックにカスタムしたものもある。そんなGクラスの最新モデルが、2024年7月に日本で販売が開始された。今回はG 580 with EQ TechnologyというBEVが追加され話題となった。まさかこの厳ついクルマが電気自動車になるなんて想像し難い。

Gクラスの頂点に君臨するG 63

メルセデスAMG G 63 Launch Edition

 それはさておき、新型GクラスのAMGモデル、G 63を走らせた。言わずもがなのトップエンドに君臨するハイパフォーマンスモデルである。このクラスを買う人は「一番上」が欲しいのか、人気は上々。価格レンジの高いモデルになる程AMG比率は上がっていそうだ。

 試乗車はその発売を記念したG 63 Launch Editionとなる。目玉はやはりエンジンだろう。

 「One Man ,One Engine」のAMGの原則通りつくられるユニットで、4リッターV8直噴ツインターボのコードネームは「M177」となる。そしてそのV8ツインターボにはISG+48Vシステムが搭載される。言うなればマイルドハイブリッド。スタート時はモーターがアシストし、回転数が上がればターボが稼働するという仕組み。

メルセデスAMG G 63 Launch Edition

 さらに言えば、追い越し加速ではモーターもエンジンパワーをサポートする。つまり、ブースト機能。昨今のスーパーカー系はみんなこれ。大排気量エンジンにモーターをつけ、それをブーストとして活用している。始祖はF1マシンのKERSと考えていいだろう。

ハンドリングの進化はかなりのもの

メルセデスAMG G 63 Launch Edition

 そんな仕様だけに、加速は申し分なし。これまでも過激に速かったが、今回はスタートから猛ダッシュを身体で感じる。安易にガバッとアクセルを踏み込むと、フロントが若干浮き上がり身体がシートに押し付けられる。「これぞAMG!」といったところだ。で、驚くのはこの時の安定感。従来型はイマイチ足元がフラフラしたが、新型はピシッと安定する。駆動力を効率的に路面に伝えるといった印象だ。

 ハンドリングも新型はいい。スッと切った時の追従するボディと足さばき、それとステアリングから伝わるフィーリングが気持ち良いのだ。これはパワステのセッティング、足回りを見直した結果だろう。

 そもそもゲレンデにハンドリングなんてなかった。リサーキュレーティングボール式は重い車体を軽く操舵するのに適しているが、ダイレクト感はないからだ。それをゲレンデは2018年からラック&ピニオン式に換えた。が、当初はあえてリサーキュレーティングボール式のフィーリングを再現していた。その方がこのクルマっぽさが残ると考えたのだ。

 そこを新型は進化させた。現代的なチューニングを行うことで、いい感じにステアリングフィールを手のひらに伝わるようにしたのだ。私もその一人だが、歴代ゲレンデを乗っていればこの変化に気づくであろう。開発陣も慎重にセッティングしているのがわかる。

 いずれにせよ、新型のポイントはボディとフレームの一体感がちゃんとあることだと思う。エンジンが強力な分それを受け止める側がしっかりしていなければダメだ。「ボディはエンジンより速く」が信条のメルセデス。新型はそれをきちんと貫いているのだからさすがである。

メルセデスAMG G 63 Launch Edition

 エクステリアはご覧の通りまんまGクラスとなる。大きなグリルとその中の4本ルーバー、それと伝統の丸型ヘッドライトが象徴的だ。

 丸いLEDのシグネチャーランプもだいぶ見慣れてきた。個人的に好きなのはグリップ式のドアハンドル。これを掴む感じがたまらない。ワイルドな感覚だ。ちなみに、これを残したままのキーレスゴーは技術面でけっこう大変だったらしい。きっと古民家を機能的にリノベーションするようなものだろう。「新築で建てた方がずっと簡単なのに」、というセオリーである。

 背面タイヤはそのまま。G580 with EQ Technologyでは充電ケーブルの収納ボックスとして使われ、形が変わっている。その意味ではこいつもGクラス伝統のアイテムと言えるだろう。ゲートもまたそのまま横開き。見た目にも堅牢な太いリアピラーのため開口部はそれほど広くないが、縦方向にスペースがあるのが特徴だ。

インテリアはトレンドに沿ってデジタル化を達成

メルセデスAMG G 63 Launch Edition

 インテリアに目を移すと昨今のトレンドであるインターフェイスが備えられた。ダッシュボードは他のモデル同様デジタル化され、メータークラスターもフルデジタルとなる。で、各所にAMGのロゴが付くのがこのモデルの特徴。特別であることと同時に高級感を備える。ダイヤモンドステッチの入ったシートをはじめ、ダッシュボードや各所にナッパレザーをふんだんに使っているのもそうだ。

 そんなG63 Launch Editionのプライスは3080万円。もはやオフロードで泥だらけにするクルマとは思えない領域に入っている。

自動車ジャーナリストの九島辰也氏
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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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