新車試乗レポート
更新日:2025.01.20 / 掲載日:2025.01.20

新型アウトランダー公道テスト!

フルチェン級の大幅アップデートで走りの魅力、大進化!

マイナーチェンジでプレミアムSUVとしての資質を大きく高めた新型アウトランダー。なかでもPHEVシステムの大強化やサスチューンの見直しによって、走りはどこまで進化を遂げたのか? じっくりとチェックしてみたぞ。

●文:川島茂夫 ●写真:奥隅圭之

MITSUBISHI 新型アウトランダー(PHEV)公道インプレッション

三菱の世界戦略を担う
グローバルモデルへ
アウトランダーPHEVは、初代モデルから純電動走行による長い満充電航続距離や急速充電へ対応するなど、電動走行の利点や利便性をいち早くキャッチアップしていた先駆者。PHEVとして2代目となる現行型はシリーズ/パラレル式(切替型)などの基本構成を継承しつつ新たなプラットフォームの採用や、操安性の向上を主目的とした4WD制御技術のS‐AWCの採用など、PHEVとしての性能向上だけでなく、三菱車のフラッグシップとしてふさわしいモデルに進化している。
この秋に実施したマイナーチェンジで注目すべきポイントは、フラッグシップにふさわしい磨き込みにある。分かりやすい変更点としては内外装の変更だ。
まずエクステリアは、従来車のイメージを踏襲しつつ、各部に新意匠を加えることで洗練感を高めている。ちなみに新エクステリアは、来春から販売される欧州市場に向けた法規にも対応済み。アウトランダーは世界戦略を左右する旗艦車種の役割も担うことになる。
インテリアは、シート地やドアトリムにダイヤ柄のステッチを配したデザインとし、上級セダンにも似た雰囲気を演出。レジャー向けのSUVだけではなく、セダンやワゴンに代わるプレミアムモデルのポジションを感じさせる内容が強まっている。
装備面のセールスポイントは、ディスプレイの大型化や車載ITの強化、シートベンチレーションなどの利便快適装備のグレードアップだ。中でもオーディオシステムの進化は著しい。
音響ブランドとして有名なヤマハとの共同開発によるシステムが全車に展開され、上級グレードに設定されるアルティメットは、12スピーカー/デュアルアンプを採用する。ヤマハが培ったこだわりの原音と解像度に優れた「音」でカーオーディオの新たなプレミアムを提供していることも大きな見どころといえるだろう。

PHEVはさらに扱いやすく
まさに正常進化のお手本
走行スペック面での目立つ変化は、パワートレーン制御の見直しによりシステム総出力が約20%向上したことと、バッテリー容量の増加に伴う満充電航続距離の延伸、エンジン稼働領域の低減などが挙げられる。
パワートレーンのPHEVは、低中速域では純電動駆動となるシリーズ制御、高速巡航ではエンジン直動機構も稼動させるパラレル制御を行うが、新型はこのシリーズ/パラレルの切り替えがより緻密になっている。体感的なドライバビリティは蓄電量に余裕のある状態のEVモード時とほとんど変わらない印象と感じるほどで、とにかくスムーズで滑らかな走りを披露してくれる。
それに伴い、ペダル操作に対する加減速反応もさらに良化。幅広い速度域でも同じように滑らかで思い通りの加速を得ることができ、巡航時の速度制御に関しても、神経質にならずに気楽に行える。従来車の瞬発力の効いた切れ味はそのままに、力強さがさらに増したイメージだ。それでいてエンジン稼働頻度が減少したことで静粛性も向上。従来車もエンジンの音が気になるタイプではなかったが、これもキャビン快適性を高める要点のひとつになっている。

サスチューンの改良で
走り味もより洗練された
フットワークも同様により洗練された印象。荒れた路面での車軸周りの揺動感や、神経を苛立たせるような突き上げ感がさらに目立たなくなっている。従来車でも車両重量の重みもあって、上級モデルらしい重厚な乗り味が印象的だったが、新型は雑味やノイズが減ったことで、サスまわりの動きが以前にも増してしなやかに感じることができる。
一方、ハンドリングの基本特性に大きな変化は感じられない。速い操舵にも過不足なく追従する回頭性とラインコントロール性の良さもあって、2tを優に超える車両重量を意識させない美点は健在だ。このあたりはS‐AWCがもたらす恩恵といえるだろう。
販売面で主力となっている上級グレードともなると、価格が650万円を超えてしまったこともあって、もはやミドルSUVとして万人にオススメできるモデルとは言い難いが、アウトランダーが目指す方向性に共感できるユーザーにとっては、新型はツボを押さえたモデルに映るはずだ。性能と装備機能のみならず、所有欲という視点で見ても魅力的な一台だ。

2.4ℓ直4エンジンと前後に設置される2つの駆動モーターを組み合わせるPHEVシステムを搭載。システム出力は従来比20%増となる225kW(306PS)。バッテリー容量も従来比約10%増の22.7kWhとなっている。
WLTCモードのEV走行換算距離は102㎞(一部グレードは106㎞)。普通充電(AC200 V/15A)と急速充電の2通りに対応しており、普通充電は満充電まで7.5時間、急速充電は80%まで32分と、BEV的な使い方にも対応している。

MITSUBISHI アウトランダーPHEV

●車両本体価格:526万3500~668万5800円

主要諸元(P Executive Package 5人乗り)
●全長×全幅×全高(㎜):4720×1860×1750 ●ホイールベース(㎜):2705 ●車両重量(㎏):2140 ●乗車定員:5名 ●パワーユニット:2359㏄直4DOHC(98kW/195Nm)+モーター(フロント:85kW/255Nm リヤ:100kW/195Nm) ●トランスミッション:一段固定式 ●ハイブリッド燃料消費率 WLTCモード:17.2㎞/ℓ ●ブレーキ:ベンチレーテッドディスク(F)/ベンチレーテッドディスク(R) ●サスペンション:マクファーソンストラット式(F)マルチリンク式(R) ●タイヤ:255/45R20

ダッシュ上のディスプレイは12.3インチの大画面液晶を採用。ナビはスマートフォン連携タイプが全グレードに標準装備される。
フロアコンソールにはシフトセレクターなどの操作スイッチが集約。ドライブモードのセレクターはダイヤル式。7つのモードから選択可能。
ステアリング奥のメーター部は、12.3インチのフル液晶ドライバーディスプレイ。鮮明な画像と大画面により多くの情報を確認可能。
リヤカメラからの後方映像を表示するデジタルルームミラーはMを除くグレードに標準装備。
三菱 アウトランダーPHEVの中古車を探す
  • 支払総額:237.1万円
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  • 車種 : アウトランダーPHEV
  • 年式 : 2022年
  • 走行距離 : 2.5万km
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  • 車種 : アウトランダーPHEV
  • 年式 : 2016年
  • 走行距離 : 5.0万km
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  • 支払総額:266.8万円
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  • 車種 : アウトランダーPHEV
  • 年式 : 2018年
  • 走行距離 : 4.6万km
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  • 車種 : アウトランダーPHEV
  • 年式 : 2015年
  • 走行距離 : 7.4万km
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  • 車種 : アウトランダーPHEV
  • 年式 : 2016年
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  • 車種 : アウトランダーPHEV
  • 年式 : 2016年
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  • 車種 : アウトランダーPHEV
  • 年式 : 2022年
  • 走行距離 : 1.1万km
  • 車検: 車検整備付
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  • 年式 : 2023年
  • 走行距離 : 1.9万km
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  • 年式 : 2018年
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  • 走行距離 : 4.8万km
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  • 年式 : 2022年
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  • 年式 : 2022年
  • 走行距離 : 1.7万km
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  • 年式 : 2022年
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  • 年式 : 2019年
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  • 年式 : 2013年
  • 走行距離 : 8.0万km
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  • 支払総額:227.8万円
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  • 年式 : 2019年
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  • 年式 : 2015年
  • 走行距離 : 7.5万km
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  • 年式 : 2019年
  • 走行距離 : 5.7万km
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  • 支払総額:179.8万円
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  • 車種 : アウトランダーPHEV
  • 年式 : 2016年
  • 走行距離 : 6.0万km
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内外出版/月刊自家用車

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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