新車試乗レポート
更新日:2018.11.04 / 掲載日:2016.01.15
アウディ A3 スポーツバック eトロン 試乗レポート
アウディ A3 スポーツバック eトロン 試乗レポート
試乗
【追加グレード】
発表/2015年10月7日
アウディコミュニケーションセンター
0120-598-106
文●森野恭行 写真●編集部
■燃費に加え走りの魅力もアピールするドイツ生まれのプラグインハイブリッド
ハイブリッドカーの普及度を見ればわかるように、電動化技術では日本が抜け出た感がある。が、今後はドイツ勢も急速に追い上げてくる情勢だ。満を持して投入したプラグインハイブリッド(PHEV)のA3スポーツバックe-tronは、アウディの反転攻勢の狼煙と捉えてもいいだろう。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野 恭行
核となるメカは、55kW/330Nmを生むモーターを一体化した6速Sトロニック。これを直噴ターボの1.4TFSIの心臓と合体させ、トータル204馬力/350Nmの性能を実現した。車重は1.6トンほどだが、アクセルをグイッと踏み込めば威勢良く発進し、0→100km/h加速7.6秒を納得させる力感ある加速を楽しませてくれる。モーターアシストはハッキリ体感できるレベルで、とくにダイナミックモードの走りは刺激的だ。
18インチ40タイヤを履くこともあって、フットワークの印象はシャープ。大小のコーナーを思い通りに駆け抜ける能力を持つから、さながら電気ブーストという特別な力を得たホットハッチのようだ。「ハイブリッド=走りが退屈」の図式は、e-tronにはまるであてはまらない。法が許せば超220km/hの世界まで連れてってくれる。
しかも、EVの観点でみた性能もハイレベル。モード走行で52.8kmの十分な航続距離と130km/hの最高速を実現し、街乗りにとどまらない能力を備える。スムーズかつ静粛なモーター走行における快適度は、まるで高級サルーンに乗っているようだ。ただし、エンジンがかかるとフロアに振動が伝わるのはいただけない点。良質な乗り心地や十分な荷室容量を含めて、そのほかの面では高い完成度が光る。3種が選べるハイブリッドモードも、それぞれに意味があり、使いやすい設定だ。
■インテリア/エクステリア写真[1]
洗練の造形と高い質感が自慢のインパネの「基本」は変わらない。中央にはEVボタンを設置。EVモードと3種のハイブリッドモードの選択はMMIコントローラーで行える。
左のメーターで、パワーの使用状況がひと目でわかる。チャージはエネルギー回生、ブーストはモーターアシストの状況を示すものだ。システムの作動は、ナビモニターでも確認できる。
■インテリア/エクステリア写真[2]
エンジンは1.4TFSI。電気モーターと6速Sトロニックの一体ユニットを横にドッキングし、その上にインバーターを配置する。
プラグインの証しがこのプラグ差し込み口。200V電源なら約3時間でフル充電ができる。作業は簡単だ。
クローム仕立てのシングルフレームグリルと、専用の前後バンパーがわかりやすい識別点。試乗車はSラインパッケージ装着車で225/40R18タイヤを履く。標準サイズは225/45R17だ。
アウディ A3 スポーツバック e-tron(6速AT・Sトロニック)
全長×全幅×全高 | 4330×1785×1465mm |
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ホイールベース | 2635mm |
トレッド前/後 | 1525/1495mm |
車両重量 | 1570kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1394cc |
エンジン最高出力 | 150ps/5000-6000rpm |
エンジン最大トルク | 25.5kg m/1500-3500rpm |
モーター最高出力 | 109ps |
モーター最大トルク | 33.7kg m |
JC08モード燃費 | 23.3km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | 4リンク |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ディスク |
タイヤ前後 | 225/45R17 |