新車試乗レポート
更新日:2018.11.11 / 掲載日:2016.05.13
メルセデス・ベンツ GLC 試乗レポート(2016年05月)
メルセデス・ベンツ GLC 試乗レポート
試乗
【ニューモデル】
発表/2016年2月9日
メルセデス・コール
0120-190-610
文●森野恭行 写真●内藤敬仁
■Cクラス譲りの上質でスポーティな走りが味わえる新世代SUV
BMW X3に刺激されたメルセデスが、その対抗馬として送り出したのは、先代のW204・Cクラスを母体とするGLKだった。だが、この車台での4駆と右ハンの両立は難しく、やってきたのは左ハンドル車のみ。日本での販売が伸び悩んだのには、そうした理由があった。なら、ネーミングから一新をしたGLCは?当然のように右ハンドルだ。洗練されたルックスも好印象で、大ヒットを予感させる仕上がりとなっている。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野恭行
プラグインハイブリッドやクリーンディーゼルの投入も計画するが、真っ先に投入したのは2Lガソリン直噴ターボを積む「250」だ。メルセデス自慢の9速ATを採用したこともあり、街乗りから高速走行に至るまで、スムーズかつゆとりのある走りを実現している。「スポーツモード」にしたときのレスポンスやパワー感も満足のいくもので、幅広いシーンにマッチする走りの素養を持つ。
試乗した「スポーツ(本革仕様)」は、スポーツサス+19インチタイヤが標準設定だが、速い動きや軽快感を無理にねらっていない点に好感を抱いた。約1.8トンの車重もプラス方向に働き、自然とリラックスできる落ち着いた走り味をつくり出す。ミドルクラスSUV(もちろん4駆)として的を射た味つけだ。それでいて、鞭を入れれば峠道でスポーティカー顔負けの正確なハンドリングを披露するのだから、シャシーの完成度は高い。
で、もう1点つけ加えるのは乗り心地。ランフラットの19インチを履きながら、突き上げやドタバタ感をうまく抑えている。しかも足は電制エアサスではなく、パッシブ制御ダンパー式を使う。メルセデスに期待する上質かつ快適な乗り味にも、GLCの大きな魅力を発見することができる。
■インテリア/エクステリア写真[1]
「CクラスからSUV」のキャッチコピーが納得できるコクピット。スポーティなムードを特徴とする。前作GLKは左ハンドルのみだったが、GLCは日本市場にマッチする右ハンだ。
Cクラスより35mm長いホイールベースと、高さを活かしたパッケージのおかげで、余裕あるキャビンを生み出している。後席の足元や頭上高にも十二分なゆとりを持つ。快適度はハイレベル。
■インテリア/エクステリア写真[2]
「250」の心臓は過給圧を高めに設定した2Lガソリン直噴ターボ。これに9速ATを組み合わせる。
荷室は5人乗車時で550L。これはGLKの100L増しの値。後席を倒せば最大1600Lとなる。4対2対4分割可倒の後席も便利。
W205・Cクラスとの共通性を持たせながら、SUVらしいたくましさも表現したエクステリア。武骨だったGLKと比べると、はるかにスタイリッシュな印象だ。「スポーツ」は19インチタイヤを履く。
メルセデス・ベンツ GLC250 4MATIC スポーツ・本革仕様(9速AT)
全長×全幅×全高 | 4670×1890×1645mm |
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ホイールベース | 2875mm |
トレッド前/後 | 1620/1615mm |
車両重量 | 1860kg |
エンジン | 直4DOHCターボ |
総排気量 | 1991cc |
最高出力 | 211ps/5500rpm |
最大トルク | 35.7kg m/1200-4000rpm |
JC08モード燃費 | 13.4km/L |
サスペンション前 | 4リンク |
サスペンション後 | マルチリンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤ前後 | 235/55R19 |
価格
メルセデス・ベンツ GLC | 628万~745万円(全グレード) |
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