新車試乗レポート
更新日:2018.10.04 / 掲載日:2018.05.17
キャデラック XT5クロスオーバー 試乗レポート

欧州車の走りを備えた、アメリカンラグジュアリーSUV
いまでこそ、世界中からSUVが登場しているが、やはり本場と言えばアメリカだ。なかでもキャデラックは、ラグジュアリーSUVの草分けとも言えるエスカレードを生み出したブランドで、その歴史が違う。数多くのユーザーを納得させてきた、経験の積み重ねが、スペックには現れない差をつける。
そんなキャデラックが新たに生み出したラグジュアリーSUVがXT5クロスオーバーだ。エスカレードがフルサイズSUVとして贅をつくした存在であるのに対して、XT5クロスオーバーは、その名のとおり上質さと俊敏さを併せ持つという多面性に、その独自性がある。北米産高級車ならではのリラックスした世界観に、欧州製サルーンから乗り換えても違和感の少ない走行性能の組み合わせというコンセプトは、ある意味で理想的な高級車像なのかもしれない。
実際XT5クロスオーバーを目の当たりにして、いい意味でアメリカ車に対するイメージは覆された。

スタイリングはシャープでディテールまで繊細。室内は、キャデラックに期待する豪華で華やいだ雰囲気だが、大型液晶モニターを採用したメーター、整理整頓されてシンプルになった操作系など、最新の欧州車と比べても遜色ない先進感にあふれている。そしてそれは単なるイメージではなく、歩行者対応の自動ブレーキやオートハイビーム、スマートフォンとの連携など、機能としても提供されるのだ。
走りの質感も高い。直噴3.6L V6エンジンと8速ATを組み合わせたパワートレーンは、スムーズかつレスポンスも上々で、しっかりしたボディを気持ちよく加速させる。速度を上げていっても、路面の凹凸は上手にいなされて車内は平穏そのもの。
国際商品として通用する走りとアメリカ車ならではの味わいをクロスオーバーさせたXT5クロスオーバーは、キャデラックの新境地とも言える魅力的なモデルに仕上がっていた。
文●グーワールド
写真●澤田和久、内藤敬仁
問い合わせ GMジャパン・カスタマーセンター フリーダイヤル TEL:0120-711-276
Detail Check
コックピット
コックピット
スマートフォンと連携させ、ナビゲーションや電話、メールなどさまざまな利便性を提供。Siriの音声入力にも対応している。また、レーダー、カメラ、超音波センサーを活用する高度なセーフティデバイスを採用。
インテリア
インテリア
乗員すべてがリラックスできる肉厚で大きなシート。防音対策とBose社のノイズキャンセリング技術とを併用することで、車内の静粛性もハイレベルとなっている。
エンジン
エンジン
軽量設計を施した車体に組み合わせられるのは、CT6にも採用された新世代V6エンジン。4WDシステムは、前後に加えて左右輪のトルク配分も可変できる。
ラゲッジルーム
ラゲッジルーム
通常状態で850L、最大1784Lという広大なラゲッジルーム。後席は4対2対4で倒せ、多彩なシチュエーションに対応する。
キャデラック XT5クロスオーバー プラチナム(8速AT)
全長×全幅×全高 | 4825×1915×1700mm |
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ホイールベース | 2860mm |
トレッド前後 | 1636mm |
車両重量 | 1990kg |
エンジン | V6DOHC |
総排気量 | 3649cc |
最高出力 | 314ps/6700rpm |
最大トルク | 37.5kg m/5000rpm |
サスペンション前/後 | ストラット/5リンク |
ブレーキ前後 | Vディスク |
タイヤサイズ前後 | 235/55R20 |
全国メーカー希望小売価格(発売 2017年7月)
XT5クロスオーバー ラグジュアリー(8速AT) | 668万5200円 |
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XT5クロスオーバー プラチナム(8速AT) | 754万9200円 |
Body Color
□クリスタルホワイトトゥリコート ■レッドパッションティンコート ■ダークグラナイトM ■ラジアントシルバーM ■ハーバーブルーM ■ステラーブラックM |