新車試乗レポート
更新日:2019.05.24 / 掲載日:2019.01.23

エクストレイル:乗り替え比較&ヒストリー図鑑


デビュー以来、人気モデルであり続ける現行新車をピックアップ。歴代ミニアルバムや新旧比較などで多角的に紹介する。

※価格はすべて月刊自家用車2019年2月号編集時点のものです。
※「買取相場」は編集部調べによるおおよその目安です。また、発売直後の新車や旧車など、一般に流通していないため買取相場が存在しない車種は「不明」と表記しています。

【新車ガイド】NISSAN エクストレイル

発表年月:2013年12月/最新改良:’17年6月
●価格:219万7800~327万7800円

実用面のコスパはトップレベル。先進装備の設定に注意が必要だ

プレミアム感やスポーツ&スペシャリティ感を求めて派手になる一方のSUVにおいて、背景とするニーズを実感させてくれるモデルだ。地味とか貧相という意味ではない。車格相応に出来ているが、実践的メリットのないものに余計なコストを掛けないという意味である。

パワートレーンはNA2LのCVTと、これをベースに開発されたパラレル式ハイブリッドの2タイプ。ハイブリッド車のほうが上位設定になるが、動力性能面のメリットは、パワーアシストにより低中負荷域での余力感が多少向上するくらい。多人数乗車や高速走行を考えるともう少し余力が欲しくなるが、ファミリーユースには不満のないレベルだ。プロパイロットを装着していれば高速長距離の運転負担も軽減する。

キャビンスペースは室内高に余裕があり、見晴らしも良好。ガソリン車の2列シートは後席スライドも採用しているので積載の多様性も良好である。

気になるのはプロパイロットの設定。同タイプの装備は全車に装備できるのが標準になりつつあるが、エクストレイルは2列シートの特別仕様車のみに標準。OPもガソリン3列シート車に限定される。今後一般化が進む装備だけに、グレード選びはプロパイロット込みで考える必要がある。

遊びのギアとしての装備や機能とファミリーユースとのバランスが長所。4WDはロックモード付きのインテリジェント4×4で、ガソリン車には3列7席仕様を設定。

インテリアも機能性や道具感覚を重視したもの。プレミアム感や先進イメージのことさらな強調はなく、アピールポイントは防水シートなどの実用性にある。

出掛けた先で何をするか、を重視しており、スタイリッシュなクロスオーバー車の多くとは異なり、荷室は積みやすさ重視で傾斜なくフラット化できる。

【ヒストリー】Since 2000 — 19Years

ファミリーカー化で人気を確立

’00年に登場した初代はSUVの中でもアウトドアスポーツに特化したモデルとして開発。運転席でも着替えができるような工夫や汚れたり濡れたりした衣類や道具への対応、小物大物を整理しやすくするなど積載性の工夫は群を抜いていた。2代目になると、そういったスペシャリスト的特徴は減少し、’13年に登場した現行モデルではファミリー&レジャーユース向けに変身。マニア度は減少したものの、3列シート仕様やハイブリッド車の設定など適応ユーザー層は大幅に拡大している。また、今やニッサンのセールスポイントとなっているACCやLKAをセットしたプロパイロットを採用しているのも見所だ。

歴代ミニアルバム

icon 初代/2000

  • 前期型(2000) 初代買取相場:不明

  • 後期型(2003)

T30型。使えるタフギアとして誕生。搭載エンジンは2L直4のNAとターボ、4WDシステムは「オールモード4×4」。’03年のフェイスリフトで跳ね上げステアリングを採用。

icon 2代目/2007

  • 前期型(2007) 2代目買取相場:10万円~

  • 後期型(2010)

T31型。日産・Cプラットフォームに2L/2.5LNAを搭載。4WDは「オールモード4×4-i」に。’08年にクリーンディーゼルを追加、’10年に装備・機能の向上を実施した。

icon 3代目/2013

  • 前期型(2013) 3代目買取相場:30万円~

  • 後期型(2017)

T32型。大型化されたボディはデザイン一新、4WDはT31のシステムを継続。’13年に安全装備等を充実させ、’15年にHVを追加。’17年にプロパイロットを設定した。

【比較検討】先代から乗り替える価値アリ?

基本的にキープコンセプト。装備内容の必要性で判断

 適応用途や機能的には乗り換えメリットはそれほど大きくないが、安全&運転支援機能を考えるなら前向きに検討すべきだろう。ACCやLKAは今やスモール&コンパクトクラスでも採用車種が増加。標準化が進むばかりである。プロパイロットの機能は同クラスの水準以上であり、安全や安心に大きく影響するシステムとして、その有無は世代以上の違いがある。FMCしてからの年月を考えてもそろそろ代替を考えてもいい。

【結論】プロパイロットに投資

icon 現行モデル

icon 従来モデル

【CHECK】先進安全装備

現行エクストレイルならプロパイロットも選択可能だ

  •  設定グレードに限りがあるとはいえ、業界最高水準の先進安全・運転支援装備が選べるのは強み。同一車線自動運転技術を謳うプロパイロットのほか、移動物検知機能付きの360度ビューモニターや、ハンドル操作も自動化された駐車支援システムが用意されている。

【CHECK】ユーティリティ

防水素材等の心配りはそのままに、利便装備を加えている

かつて設定されていた跳ね上げ式ステアリングや引き出し付きのラゲッジボードの設定はなくなったが、内装の防水化をはじめとする実用的な装備は受け継がれている。現行型ではアウトドアのみならず日常の買い物にも便利なハンズフリーリヤゲートも設定されている。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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