新車試乗レポート
更新日:2022.03.16 / 掲載日:2022.02.14

LEXUS 新型LX 先行試乗!!

新型LXは、“レクサス版ランクル”ではなく、レクサス独自の最上位ラグジュアリーSUVであることを強くアピールしている。ランクルと並行して開発され、4座独立仕様の設定をはじめ、仕掛けは万全。今回はクローズドコースでのオン/オフ試乗を交え、その実力に迫る。

●文:川島 茂夫 ●写真:澤田 和久

【左】新型 LEXUS LX ●価格:1250万~1800万円 ●発売日:1月12日
<フルモデルチェンジ> 主要諸元(LX600“エグゼクティブ”) ●全長×全幅×全高(㎜):5100×1990×1895 ●ホイールベース(㎜):2850 ●最低地上高(㎜):210 ●車両重量(㎏):2600 ●駆動方式:4WD ●パワートレーン:3444㏄V型6気筒直噴ツインターボ(415PS/66.3㎏・m) ●トランスミッション:10速AT ●使用燃料・タンク容量:無鉛プレミアムガソリン・80ℓ ●WLTCモード燃費(㎞/ℓ):8.0 ●最小回転半径(m):6.0/【右】従来型 LEXUS LX ●価格:1135万6481〜1191万6666円 標準系も先進機能満載で、内外装の仕立ても豪華だ。2列5人乗りと3列7人乗りをラインナップ。ホイールは20インチ(22インチはOP)。

国産SUVの頂点モデルがTNGA世代に大進化!!

路面を問わず信頼できる
オフ車ならではの上質感

 オフローダーは実力の世界。踏破性能はもちろん耐久性も含めて乗り手を護る力が試される。ブランドイメージではない、実績がすべてだ。故にレクサスブランドの威力は通用しないとなるのだが、LXは違っている。何しろベースがオフローダーの頂点たるランドクルーザーなのだ。新型となったLXも先代同様に基本設計をランドクルーザーと共用する。そこにレクサス基準の快適性や走行性能、贅を盛ったモデルがLXである。

 しかも新型ではランドクルーザーには採用されなかった車高調整機能・AHCを全車に標準装備。可変サス・AVSと併せてオンロードでの安心と心地よさ、悪路踏破性の両面の向上を図っている。オフローダーとしてもランクルと同等以上の存在となったわけだ。

 試乗といっても試食レベルの環境だったが、それらが目指したLXの走りの狙いを垣間見ることができた。「信頼」である。

 オンロードのお試しコースはジムカーナコース相応。タイトターンの捌きや80㎞/h制動旋回等を試す。何事も起きない。2・6t級の車重に負けて予想外の反応や破綻を来すこともない。挙動は重量を感じさせるが、ライントレースも姿勢も安定している。とくに制動旋回の安定性が印象的だ。

 オフロードは人工のトライアルセクション。登降坂では階段状の登坂もあり、マッドガードを擦りながらの試乗である。ここで試されたのは安心感。スリップ制御やクロールコントロールなど運転支援機能がもたらす余裕に加え、車体下部路面も映し出すモニターが利便性と共に心理的な負担を軽減してくれた。ドライバーを試すような部分がない、頼もしい相棒といった振る舞いなのである。

 どこでも全幅の信頼を抱かせる走行性能。一般的に言うプレミアムとは違う、オフローダーの本質に沿ったプレミアムが感じられた。

■グレード バリエーション

LX600

LX600 “オフロード”

LX600 “エグゼクティブ”

ファーストインプレッション

【実力チェック】ON-ROAD

力強くかつ安定性が高く
自然体で扱いやすい


 サイズと重量がもたらす車格感と、車重やサイズを足枷と感じさせない動力性能や操縦性を高水準でバランスさせた走りである。3.5ℓのV6ターボはどの回転域でも力強いのだが、ラフなアクセルワークでも急激な駆動力変化を起こさない。車重を意識させるパワーフィールとも言えるが、それが心地よくも頼もしくも思えた。フットワークは車軸周りの緩さを多少意識させられるが、本格オフローダーとしてはかなり剛性感が高い。ハンドリングは安定性を第一とした特性であり、軽快感や切れ味は二の次。ただし、ラインコントロール性がよく、自然体で扱いやすいのが印象的だ。

【実力チェック】OFF-ROAD

初心者もベテランも
運転支援機能でストレス軽減

 マルチテレインセレクトのスリップコントロールの制御は繊細にして滑らか。従来型の制御では少々唐突に感じられた状況でも確実に穏やかに踏破する。極低速クルコンともいえるクロールコントロールやマルチテレインモニターにしても、厳しい状況での一部運転代行や安全確認ができるので、オフロード走行に不慣れなドライバーはもちろん、ベテランドライバーでも運転ストレス軽減には効果的。シャシーや駆動系の持つ圧倒的な踏破性の高さがあればこそだが、困難な状況でさらに大変な想いをさせないように配慮されたオフロード向け運転支援機能の充実に感心させられた。

エクステリア

プレミアムのベースは
装飾ではなく機能性だ


 車体寸法に比べて短いオーバーハングに大径タイヤ。乗用車最大級のサイズながら車両感覚を掴みやすくしたボンネット。荷室部までルーフ高を高くしたキャビン形状。フロントマスクや各部の仕立てにおいてレクサスのプレミアムを感じさせるが、その基本は“機能を形にした”スタイルだ。

先進的な印象にも寄与する三眼フルLEDヘッドランプ。フルLEDリヤコンビネーションランプとともに、L字形状の意匠が強い印象をもたらしている。

インテリア

派手さや豪華さよりも
居心地の良さを感じる


 レイアウトを見るとインパネの基礎はランドクルーザーと共用と理解できるが、レザーで包まれたトリムなどひと手間もふた手間も掛けた仕立て。付け加えるなら、プレミアム性は高いが豪奢といった印象はなく、落ち着いた居心地のよさを主としているのが特徴だ。

メカニズム/装備

TNGAによる新世代の
知見を惜しみなく投入


 TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャ)による新世代のクルマ造りの成果を盛り込みつつ、本格クロカン車の証とも言えるラダーフレームを採用。防犯効果の高い指紋認証システムや充実した制御モード、オフロードにも適した運転支援など先進機能も満載する。

【まとめ】

プレミアム性と走破性を
最高水準で両立している

 現行ランドクルーザーが登場した時に、先代に比べてプレミアム志向が弱まった印象を受けた。虚飾を廃したというか、玄人好みというか、そんな印象だ。多分、次期LXとの差別化を進めるためだろうと予測していたのだが、半ば予測どおりだったものの、意外な部分もあった。

 悪路走行機能も含めて現行ランドクルーザーの信頼感に関わるすべてを取り込み、さらに上乗せ。乗員に圧倒的な安心感を持たせた上で肌触りよく寛げる環境。ランドクルーザーよりも600〜1100万円近く高い価格をすればよくて当然と思えるものの、オフローダーとして見当違いの方向に贅を凝らしたという印象もない。

 オフローダーとしてのコスパを考えればランドクルーザーとLXは比較にならない。また、オフロードに興味がなければ高性能ハイブリッド車も用意するRXのほうが投資効果が高い。現在SUVの主流となるクロスオーバー系としては、むしろRXが一般的だ。ただ、プレミアムとオフローダーを矛盾なく最高水準でまとめる解答のひとつがLXなのは間違いない。世界最高水準のサバイバビリティを有しているからこそ、レクサスSUVの頂点モデルなのだ。

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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