故障・修理
更新日:2019.10.30 / 掲載日:2019.10.30

絶滅危惧種スバルサンバーを快走仕様!「第20回 ローダウンサスペンション」

サンバーのアフターパーツは非常に少ない。流通しているほとんどの車が「働くクルマ」であり、道具だからだ。だが、我が家にとってはサンバーは大切な家族であり、出動の回数も多い。そうなるとドレスアップや改造を行って自分流のサンバーを作りたくなるのが心情。そこで、思い切ってのサスペンションキットを早速組み込んでみた。

SUBARU Sambar TV1 app.K (2007)

モータースポーツ生まれのサスペンションを装着

 スバル・サンバーは独自の路線を初代から歩んだ「働くクルマ」である。荷物を積載しながらも耐久性を確保したフルキャブ構造やリヤエンジンなど、ドライバーの快適性を確保しながらも、日本の輸送の原点を常にリードしてくれていた。そのためにノーマルで乗るユーザーが大多数を占めているが、ディアスというワゴンモデルをはじめとして一般ユーザーも多いのは事実。快適なサンバーライフを楽しんでいるユーザーは非常に多い。サンバーが製造中止となった今も大切に乗り続けている。だが「働くクルマ」は登録台数の割にアフターパーツが少なく、一般ユーザーはアレヤコレヤと工夫してサンバーを楽しんでいる。

横風に弱いというのがサンバーの弱点ともいえるが、もう少し車高が下げられれば重心も下がってスタビリティが向上するのにと考えているユーザーもいるだろう。自分もサンバーのことを毎日考えているタイプ(笑)だが、モータースポーツに関わっていることもあって、パーツに関して多くの情報が入ってくる。たまたまそんな情報から評判のよいサスペンションメーカーのウェブページを見ていたら、なんと!純正互換のローダウンスプリングを作っているメーカーがあったのだ。早速適合を調べると、サンバー用がラインナップされていた。

サスペンションプラスというメーカーで、ジムカーナでは全日本も含めて装着率が高く、優勝を含め上位入賞者の装着率が高いのだ。早速問い合わせてみると、「純正互換スプリングは直巻きスプリングと違って、誰にでもローダウンを味わえるようにするために徹底的なコストダウンを行いリーズナブルに提供できる体制とのこと。スポーツサスペンションではありません。直巻きと製造方法も違いますが、ノーマルと乗り心地などは変わりません」とのこと。

早速1セット送ってもらい、装着してみると、ローダウンルックスは非常にカッコいい。走ってみると今までと全く違和感がない。TV1互換であるために現状で装着していたTWスプリングよりは硬さを感じるが、妙な突き上げもなく快適。価格を考えればこのスプリングはサンバーユーザー全員にお勧めしたい。

第20回 ローダウンサスペンション

送られてきたサスペンションは段ボール箱になにも印刷はなく、TV1のスタンプがあるだけ。バネも黒色塗装で純正風の仕上がり。

純正のスプリングデータはこれ。突き上げが辛かったのでフロントはTW系の2.8キロに交換してあるが、リヤは6.2キロのまま。

現状車高
【FRONT】まずは純正車高をホイールセンター・フェンダー間で計測。

フロントはTW1のスプリングで、TV系に比べると約15mmほど低い。

【REAR】ローダウンスプリングはピッチを可変形状として初期の動きをしなやかにしているのが分かる。

巻きを多くしているのが特徴だ。

スプリング取り付け時に天地を悩まないように矢印のマーキングとUPPERの指示紙がスプリングに貼ってある。

交換も安心。

直巻き形状の純正。線径は13.6mm。巻き数を多くしたUC02は線径11.9mmと細く、自由長はほぼ同じ。

音消し樹脂カバーは移植する。

リヤスプリングは入れにくかったのでホースバンドで軽く締めて縮めておく。ハブナットをグイッと足で押し込みながらバネを入れる。

純正は見事なまでの直巻き形状。UC02はフロントも可変ピッチだ。線径は純正9.2mm、UC02は9.7mm。自由長は24mm短い221mm。

ストラットアッパー側のナットが取り外しにくいが、フレックスラチェットとノーマルソケットでちょっと知恵の輪だが対応できる。

UC02交換後車高
【FRONT】約30キロ走行後に計測。TWスプリングから約16mmダウン。

キャスターが寝たおかげで安定したステアリングワークになった。

【REAR】リヤはノーマルから交換したので大幅に車高ダウン。44mmも下がった。

ちなみに通常積載している荷物はそのまま。カッコはいい。

低重心! ルックス向上!

【Before】見た目には荷車から乗用車になったようなイメージで、腰高なサンバーの雰囲気を払拭してくれている。

【After】ブレーキ強化とホイール法規改正で13インチ化しているためタイヤハウスの隙間が少なくなりかなりカッコよくなった。

フルキャブ特有の腰高なイメージがだいぶおさまってカッコいい。横風にも煽られにくくなったので高速走行がかなり改善された。

事後報告

第15回で掲載したワンタッチウインカーの誤動作対策で報告。リレーに銅板を巻いてノイズ対策を行ったが、バッテリー電圧の変化が激しいと、エアコン・ワイパー・ヘッドライト点灯時に頻繁に誤動作が出たので電源に追加の対策をした。矢印部分に電解コンデンサー3300μF25Vを挿入。1000μF以上であれば誤動作は発生しなかった。

流用情報

リヤワイパーのオシャレ化として樹脂ワイパーアームを探してみた。スバル純正であることが条件で時計回り方向に作動するものということでステラ用がそのまま流用できた。新品でもよし中古でも。

フロントワイパーは交換時に5センチ長いものを使用すると払拭面積が拡大される。安全マージンがかなりあるので効果は想像以上だ。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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