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吸排気系修理・整備[2020.09.28 UP]

インジェクター洗浄 前編 スバルサンバーを快走仕様!

農道からアウトバーンへ!
農道のポルシェ!

 前回までにKVサンバーのキャブレターメンテを行って快調に走っているが、インジェクションのTVサンバーもさらなる快調を目指して、インジェクターの洗浄を行ってみた。新品を購入するよりリーズナブルで、本来持つ純正最上級の走りが蘇ってくれるとあれば迷いなくやってみる。ブローバイの多いEN07エンジンにとって、インジェクターの洗浄は驚くほどの走りを提供してくれた!

燃料噴射はデジタルECUでもアナログな噴射システム

 KV3サンバーのキャブレターが前回まで行ったOHであまりにも快調になったことを契機に、コンピューター制御になったサンバーも燃料系のOHに火がついた。点火タイミングと燃料コントロールがECUで制御されるようになって四半世紀ほど経過して、現在販売されているクルマは100%ECU制御である。細かな制御が可能になってエンジンの持つ力を最大限に発揮できるようになったのはいいことだが、実は燃料を正確なタイミングで噴射する部分に関してはアナログだったりする。キャブレター車は負圧によって燃料を吸い出してそれをジェットとニードルによって空燃費を作り出しているが、ECU制御の場合は燃料をポンプで圧送しインジェクターにある弁をソレノイドバルブで開閉することで吸気バルブ直前のポートに噴射する(直噴を除く)システム。
 空気の量をエアフロセンサーで計測してECUに送り、要求される空燃費になるようにインジェクターのソレノイドバルブの開閉時間で燃料を噴射しているのだ。燃圧はポンプとレギュレーターでほぼ一定であり、インジェクターの噴射口も変化はしないので、開閉時間だけが流量を決めることになり、開弁時は常時100%噴射なのだ。ということはインジェクターの噴射量にバラツキがあると、気筒ごとにエンジンの性能が変化してしまうことになる。
 インジェクター本体は新品であっても製品誤差があり、許容範囲内の噴射量が設定されているが、吸気ポート内には純粋な空気だけでなく、ブローバイガスや混じったオイルミストなどもあり、実はかなり汚れている。サンバーの場合であれば、かなりブローバイガスが多く気液分離があまりよくないので、かなりのオイル分や水蒸気なども含まれ、ポート内はベタベタである。当然インジェクターは汚れ、機械的に動くソレノイドバルブがあるので、それの劣化によって噴射量のバラツキや噴射形態が不自然だったり、状況によっては閉弁不十分で漏れが発生したりという環境になる。キャブレターのスラッジ汚れと同様なことが発生しているのだ。
 インジェクターは非分解なのでOH不可能だが、救世主ともいえる「インジェクター洗浄サービス」がある。軽のわずかなパワーダウンは走りに直接影響するから、まずは実践でインジェクターを取り外してIRSに送ってみることにした。

第32回 インジェクター洗浄

フューエルポンプのカプラーを抜いてエンジン始動。エンストまで持ち込むと燃圧が抜けるのでホース脱着時の漏れが最小になる。

インジェクター取り外しはマル印のネジでプレートを外すことから作業が始まる。組み付け時はバンパー側から本締めすること。

フューエルパイプは固着しているので、ゴム部分を回転させて緩める。嵌合はかなり深いので回しながら少しずつ引き抜いていく。

インジェクターまわりは泥カブリもあるので、取り外す前に周囲をパーツクリーナーとブラシで洗浄。抜くとインマニに堆積物が侵入する。

カプラーを抜き、配線を整理したら、フューエルパイプを抜いてハメゴロシの蓋。燃圧レギュレータの固定ネジを外すと引き抜ける。

デリバリーパイプごと外したら、インジェクターホールはゴミが侵入ないようにウエスなどで蓋をする。最短でも丸一日半はこの状態。

デリバリーパイプの様子。燃料の経路が理解できるはず。燃料ポンプが作動していると常に燃料はスルーでリターンに戻っている。

裏側から見た本体。マニホールドに刺さっている部分だけ汚れている。燃料は4-3-2-1の順に太いパイプの中を流れている。

噴射部分はキレイだが、マニホールドに刺さっている部分はスラッジだらけである。気筒ごとに汚れが違うのは周辺温度のせいもある。

インジェクターキャップのネジは固着の可能性もあるのでビットラチェットのマイナスで取り外す。緩める時は一気に回転させること。

キャップ内部には本体の振動を吸収するためのゴムダンパーがある。押してみると結構硬化しているので交換パーツに加えたい。

キャップを外すと本体が現れるので、必ずマーキングする。Oリングは交換予定なので、本体を少し回転させて固着を解いておく。

インジェクターを引き抜くが、ガッチリはまっているので裏側からソケットを押し当ててプラハンでカツンとやって抜くといいだろう。

本体にOリング2か所あり、釜の間には薄いゴムダンパーが入っている。これは全交換。この状態でパッキングしてIRSに送付する(続く)。

グーネットピット編集部

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車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、 自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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