故障・修理
更新日:2020.09.29 / 掲載日:2020.09.29

セルモーターを分解せよ!前編 再生公道復帰プロジェクト

 公道復帰にあたって多くパーツを捜索したり、中古・解体なども含めて調達に奔走している日々だが、ひたすら「待ち」が長い。CR-Xはエンジンさえ始動できればとりあえず動くので、前号に引き続いてセルモーターの取り外しから、リビルドパーツ到着までの間に、動かない本体を分解して、謎を解明しようと考えた。さすがに40万キロ走行の個体に無交換で付けられたパーツだからなにがダメでもおかしくはない。難儀な取り外し開始だ!

この記事の目次

セルモーターがっ!

指探り手探りで振り幅なしの
場所にあるボルトを抜くのが難儀
 CR-X(以下EF7)のZCエンジンに取り付けられたセルモーター(以下セル)はバッテリーの奥あたりにセルモーターがわずかに見える。大抵の場合はセルの取り付けは2か所で固定されているのが定説。
 まずはそのボルト探しから開始。エアクリーナーボックス、バッテリーを取り外すとセルモーターのアタマ半分が見えてきたので、手を沿わせて突っ込むとボルトを確認。写真で見るとディストリビューターの真下あたりだ。
 上側のボルトは比較的スペースがあり、頭頂部も見えるのでサイズを確認。14ミリのソケットとレンチの振り幅を考えて短いエクステンションでどうにか緩めることができた。セルはそこそこ重量があるので、一度そのボルトを緩め、引き抜けることを確認したら再度挿入しておくとセルが傾かないので取り外しやすくなる。
 さて、反対側のボルトの捜索。本体そのものを触れる状態なので、締結部分の合わせ目を指でなぞりながら、セルの裏側に指を持っていくと、だいたい180度反対側あたりにボルトが確認。目視はできず、指で確認できるだけで、ソケットに頭だけを指でつまんで入れることもできないほど狭い。
 エクステンションを使ってどの位置にレンチを入れて回すかを考えてみる。ボルトは緩んで抜けてくるとヘッド位置が移動するので、それを考慮するとブレーキマスターシリンダー脇でレンチがわずかに振ることができるだろう。ただ振り幅が10センチほどしかないので、90歯のスイベルラチェットを使用。レンチにソケット一式をはめて、知恵の輪状態のスペースに押し込んで先端を指先と勘を頼りにソケットをボルト頭にはめる。
 確実にはまったことを確認したらスイベルの頭を指先で押さえながらレンチに力を込めると緩む気配あり。どうにか緩んだことを確認したらわずかなスペースでレンチを振ってみる。ボルトは抜けてきているが、どんどんヘッドスペースがなくなっていくので、一度レンチを外して指先だけでボルトが回るか確認したら、かなり固い。
 少しでもヘッドスペースが稼げるように今度は1/4のスイベルラチェットに交換して5センチほどの振り幅でカリカリと。ビルト1本抜くために工具を取っ替え引っ替えするのは面倒だが、ようやく抜けた。

エアクリーナーボックスとバッテリーを外すとディストリビューターの下にセルモーターが見えてくる。この段階でボルトを確認。

手前にエンジンマウントがあるので、エクステンションバーの長さに制限がある。ソケットの組み合わせを考えておくことが重要。

下側は目視できないところにボルトがあり、さらに抜いてみるとかなり長いので、ネジ山が外れたら指先でつまんで抜き出す。

指先の感覚と
振り幅試行錯誤。。。
 レンチが見にくいがソケットをはめるのも感覚で行うしかなく、緩めたらレンチを交換して振り幅を稼ぐことで抜き出していく。

ようやく姿を現したセルモーター。かなり重量があるので、引き抜きは慎重に行う。40万キロのエンジン始動という重責が汚れに反映。

念のためにハーネスの抵抗値を計測。酸化によってセルが回らないほど電圧低下を起こしているかもしれない。が、0.9Ωで安堵。

バッテリーマイナス側も計測したが、なんと2.3Ωもあった。単純計算だとセルモーターに約5Aしか流れない。アーシングは重要だ。

指探り手探りで振り幅なしの
場所にあるボルトを抜くのが難儀
 CR-X(以下EF7)のZCエンジンに取り付けられたセルモーター(以下セル)はバッテリーの奥あたりにセルモーターがわずかに見える。大抵の場合はセルの取り付けは2か所で固定されているのが定説。
 まずはそのボルト探しから開始。エアクリーナーボックス、バッテリーを取り外すとセルモーターのアタマ半分が見えてきたので、手を沿わせて突っ込むとボルトを確認。写真で見るとディストリビューターの真下あたりだ。
 上側のボルトは比較的スペースがあり、頭頂部も見えるのでサイズを確認。14ミリのソケットとレンチの振り幅を考えて短いエクステンションでどうにか緩めることができた。セルはそこそこ重量があるので、一度そのボルトを緩め、引き抜けることを確認したら再度挿入しておくとセルが傾かないので取り外しやすくなる。
 さて、反対側のボルトの捜索。本体そのものを触れる状態なので、締結部分の合わせ目を指でなぞりながら、セルの裏側に指を持っていくと、だいたい180度反対側あたりにボルトが確認。目視はできず、指で確認できるだけで、ソケットに頭だけを指でつまんで入れることもできないほど狭い。
 エクステンションを使ってどの位置にレンチを入れて回すかを考えてみる。ボルトは緩んで抜けてくるとヘッド位置が移動するので、それを考慮するとブレーキマスターシリンダー脇でレンチがわずかに振ることができるだろう。ただ振り幅が10センチほどしかないので、90歯のスイベルラチェットを使用。レンチにソケット一式をはめて、知恵の輪状態のスペースに押し込んで先端を指先と勘を頼りにソケットをボルト頭にはめる。
 確実にはまったことを確認したらスイベルの頭を指先で押さえながらレンチに力を込めると緩む気配あり。どうにか緩んだことを確認したらわずかなスペースでレンチを振ってみる。ボルトは抜けてきているが、どんどんヘッドスペースがなくなっていくので、一度レンチを外して指先だけでボルトが回るか確認したら、かなり固い。
 少しでもヘッドスペースが稼げるように今度は1/4のスイベルラチェットに交換して5センチほどの振り幅でカリカリと。ビルト1本抜くために工具を取っ替え引っ替えするのは面倒だが、ようやく抜けた。

マグネットスイッチに12Vを印加すると先端のギヤがピョンと飛び出す。内部のソレノイドはきちんと作動していることを確認。

モーター端子にも12Vを印加してマグネットクラッチを作動させたが回転してくれなかった。動こうとはするがういぃんとうなるだけ。

セルモーター取り外しに同じ14ミリのソケットでありながらこれだけのツールを入れ替えた。90歯のスイベルラチェットが効果大!

電装系パーツは六角ボルトの使用が少なく、プラスネジが多いので舐めやすい。WERAのレーザーチップと六角シャンクは確実。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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