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故障・修理
更新日:2020.10.30 / 掲載日:2020.10.30

次は燃料ポンプだと!? 再生公道復帰プロジェクト後編

セルモーターを確実に回すために、車内に伸びるバッテリーからの配線を外して、ここは別バッテリーから供給してみることにした。

室内供給用は移動が便利な、リチウム鉄角柱型セル(LiFePO4)のSHORAIバッテリーを使用。軽くて小さくて便利なバッテリーだ。

セルモーターのスタートクラッチ端子から別電線を用意し、これをバッテリーの+端子に接触させるとセルを外部から回せるように。

この状態の配線だと室内に電力を使うことなく、赤い線を+端子に接触させればセルを回すことができて機関系チェックができる。

次から次へと壊れる連鎖反応は古い車の常套句になるのか

 やっぱりセルの回りが重いので、まずは検証。バッテリーのプラス端子から2本のケーブルがあるが、一本はセルモーターへ。もう一本は電装系のヒューズボックスがあり、ここで電気まわりに分配されている。室内へ入っているどこかの配線に漏電などがあった場合、著しく電圧降下するので、セルモーターを回しきれていない可能性があるのだ。まずはバッテリーをセルモーターを回すだけの配線にして、回るかどうか検証。補機類にオルタネーター、パワステポンプなどもあり、クランクそのものがなにかの原因で重い可能性もある。
 バッテリーから室内へ行く配線を外し、プラグを抜いてセルを回してみると「カチッ・カチッ」だけである。悩んでも仕方ないので、ブースターケーブルでもう一つのバッテリーを繋いだら、あっけなくキュルルと回ってくれた。プラグを抜いているので、やけに軽く回る。
 まずはバッテリーそのものがインジケーターでは正常であるにもかかわらず、セルモーターを回すだけの力がないと判断。まぁ手持ちのやつで割と古いので、充電しても性能低下していたのだろう。仕方なく廉価なバッテリーを実験用に購入することにした。
 セルが回ることが分かったので、キースイッチに繋がれている室内配線(ECUや燃料ポンプなども含まれる)に別バッテリーを接続して、こちらも検証。
 キースイッチをオンにして、インジケーター類が全点灯して、ECU作動と同時に始動可能点灯表示に変わる。灯火類もチェックしたが問題なし。
 セルを回してみるとプラグに火花が飛ぶことも確認できた。これなら始動できそうである。プラグをエンジンに戻して、再度クランキングするが始動の気配もなければ初爆もない。なんどやってもダメだ。
 そこで燃料系統をチェックしようと、キースイッチをもう一度オンにして気がついた。燃料ポンプの音が全くしていないのだ。普通は「ココココ」と聞こえてくるのだが。
 燃料フィルターのボルトを抜いても燃料が吹き出す気配もない。こりゃ燃料ポンプが逝ってしまったようである。古いクルマにありがちな連鎖トラブル!―復活はいつになる?

セルが回った!火花が飛んだ!

プラグを抜いておくと圧縮がかからずクランキングが軽くなるので、セルのチェックができる。火花が飛んでいるので、始動してみる。

青いバッテリーが寿命らしく、セルだけのチェックに別車両とSHORAIバッテリーからのジャンプでテスト。見事なタコ足!

始動する気配がないので、燃料をフィルター部分でチェックしてみたが、IGオンにしてもガソリンはやってこない。配線か燃料ポンプか?

メインヒューズボックスはボンネット内。補器類ヒューズはダッシュボード下のカバープレートを外すと奥に見えてくる。

プレート裏側にはヒューズ配置図があるのだが、燃料関係はメインヒューズらしくこのラベルにはそれらしき表示はどこにもない。

燃料ポンプの音も聞こえないので、サービスホールを探すために獣毛だらけのリヤシートクッションを外してみると蓋を発見!

サービスホールの蓋が小さいなと思いつつも明らかに燃料ポンプの配線が繋がっている蓋なので外してみるとそこには……。

蓋の内側にはかなり汚れたカプラーだけがポツン。そして燃料ポンプの取り付け部分がない!―調べてみたら、燃料タンクを外せと!

パーツリストを見せてもらうと、蓋と、その隣に燃料ポンプがある。この展開図からすると、やはり燃料タンクを下ろさないとダメか。。。(次回、タンク下ろし??)

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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