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更新日:2025.09.09 / 掲載日:2020.10.19
チャイルドシートの暑さ対策の重要性|おすすめグッズと選ぶポイントを紹介

夏場、チャイルドシートに座った途端、子どもが汗だくになって泣きだすことはありませんか。
車内はわずか1時間で50℃近くまで上がり、シートも高温になります。体温調節が未熟な赤ちゃんにとって、暑さは不快なだけでなく熱中症や火傷の危険もあるため注意が必要です。
この記事では、チャイルドシートが熱くなる原因や暑さ対策グッズ、選ぶ際のポイント、応急処置までくわしく解説します。安全で快適な車移動のために、今すぐできる対策を確認しましょう。
1. 夏の車内の暑さ対策は重要

夏場、車を停めてからわずか1時間で、車内温度は50℃近くまで上昇することもあります。チャイルドシートも同様に短時間で高温になりやすく、放置すれば熱がこもりやすい状態になります。
子どもは体温調節機能が未熟なため、大人よりも暑さの影響を受けやすいものです。とくに、チャイルドシートが熱を帯びた状態では、日差しが直接当たっていなくても体への負担は避けられません。
また、金属製のバックルや部品が高温になると、火傷のリスクもあるため、確実な暑さ対策が重要になります。
2. チャイルドシートが熱くなる3つの原因
車に乗るたび、チャイルドシートが熱くなっていて驚いた経験はありませんか。
ここでは、なぜ短時間で高温になってしまうのか、その原因を3つ紹介します。
(1) 直射日光による熱の吸収
もっとも大きな原因は、直射日光がチャイルドシートに当たり、表面をすぐに温めてしまうことです。
とくに黒色や濃い色の部分は太陽光を集めやすく、短時間で触れないほど熱くなることもあります。チャイルドシートはクッションやカバー部分が厚く、一度熱を吸収すると冷めにくい特徴もあります。
自転車用チャイルドシートでも、直射日光を浴びると同じように熱を持つため、暑さ対策をしておくと安心です。
(2) 車の気密構造による熱の蓄積
車は外気を遮断してエアコン効率を高めるため、気密性が高く作られています。そのため、一度入り込んだ熱は逃げにくく、車内にどんどん蓄積されていきます。
さらに、窓を閉め切った車内では、外気温が高くなくても急速に温度が上がります。直射日光を浴びたシートやダッシュボードは熱をため込み、周囲の空気まで温めてしまうのです。
(3) チャイルドシートの素材や構造
チャイルドシートには、クッション材やメッシュ生地などさまざまな素材が使われています。
メッシュ生地は通気性がよく、熱がこもりにくい特徴がありますが、その下にあるクッション材は厚みがあるため、一度温まると冷めにくい性質があります。
また、ベルトバックルや金属パーツは直射日光を受けるとすぐに熱を持ち、高温になりやすい部分です。
3. 暑さ対策グッズの種類と特徴
チャイルドシートの暑さ対策には、さまざまなグッズがあります。
それぞれの特徴を知っておくと、赤ちゃんに合った方法を選びやすくなります。
(1) サンシェード・専用カバー
サンシェードは、窓からの直射日光を遮って車内温度の上昇を抑える基本アイテムです。
チャイルドシート専用カバーには、接触冷感素材や遮光素材が使われたものもあり、座面が熱くなるのを防げます。UVカット効果が高いカバーなら、紫外線対策としても役立つでしょう。
(2) ファン
暑さ対策として、車内用ファンはエアコンの冷気を後部座席まで届けるために便利です。
小型クリップ式や首振り機能付きなど種類も豊富で、風向きを調整できるのも魅力です。
前席のヘッドレストに取り付ければ、チャイルドシートに座る赤ちゃんに直接風を送れるため、より涼しさを感じやすくなります。
(3) 保冷シート、保冷剤
保冷シートは、赤ちゃんの背中や座面に敷くだけでひんやり感を与えます。接触冷感素材のものや、保冷剤を入れて使うタイプもあり便利です。
保冷剤は首やわきの下、脚の付け根など太い血管が通る部分を冷やすと、体全体が涼しく感じられます。なお、保冷剤は溶けると効果がなくなるため、予備を保冷バッグに入れておくと安心です。
(4) 冷却スプレー
冷却スプレーは、チャイルドシートの表面温度を素早く下げたいときに役立ちます。乗車前に吹きかけるだけで冷たさを感じられるため、忙しい朝にも便利です。
冷却スプレーは、カー用品店やドラッグストア、100均でも手軽に購入できます。ただし、赤ちゃんの肌に直接触れる部分へ使用する際は、成分を確認してから使いましょう。
(5) 冷感ブランケット
冷感ブランケットは、接触冷感素材で作られているため、触れた瞬間からひんやりとした感触が得られます。
UVカット機能付きなら、日差し対策としても活躍します。軽くて持ち運びしやすく、車内でのひざ掛けや授乳ケープとしても便利です。
4. 暑さ対策グッズを選ぶ際のポイント
チャイルドシートの暑さ対策グッズは、見た目や価格だけで選ぶと赤ちゃんの安全や快適さを損なう恐れがあります。ここでは、選ぶ際に確認しておきたいポイントを整理しました。
1. 使用時の安全性
2. 持続時間や機能性
3. 取り付けやメンテナンスのしやすさ
これらの基準をおさえておくと、商品を選ぶときも安心です。
(1) 使用時の安全性
最優先で確認したいのは安全性です。赤ちゃんの肌に触れるグッズは、素材の安全性や誤飲・感電などのリスクがないかをチェックしましょう。
とくにファンや保冷シートは、金属パーツやコード部分が熱を持たない設計になっているかも重要です。また、SGやCEなど第三者機関の安全認証があると安心です。
商品を選ぶ際は、認証やメーカーの信頼性を基準にすると失敗を防げるでしょう。
(2) 持続時間や機能性
冷却効果の持続時間や機能性も重要です。
冷却スプレーは即効性があるものの持続時間は短め、保冷シートは長時間使えますが、保冷剤が溶けると効果が薄れます。ファンは風量調整や首振り機能があると便利です。
使用シーンに合わせて必要な機能を考えて選びましょう。
(3) 取り付けやメンテナンスのしやすさ
取り付けが複雑だったり洗いにくかったりする素材は、結局使わなくなることがあります。
毎日の送迎や外出で使うことを考え、取り付けが簡単で洗いやすいアイテムを選びましょう。とくに夏場は汗やよだれで汚れやすいため、洗濯機で丸洗いできるか、乾きやすいかも大切です。
5. チャイルドシートの暑さ対策 おすすめグッズ7選
チャイルドシートの暑さ対策は、適切なグッズを選ぶことで効果が大きく変わります。
ここでは、実際に使いやすく人気の高いおすすめアイテムを7つ紹介します。
(1) セイワ|楽らくマグネットカーテン

サンシェードは直射日光を遮り、車内温度の上昇を防ぐ基本アイテムです。セイワの楽らくマグネットカーテンは、窓枠に簡単に取り付け可能で、UVカット率は99.8%。チャイルドシートへ差し込む日差しもしっかり防ぎ、赤ちゃんの快適空間を守ります。
※保安基準上、運転席や助手席の窓に取り付ける場合、カーテンがガラスに触れないように取り付ける必要があります。
(2) Dealswin|車用扇風機

Dealswinの車用扇風機は、デュアルファン設計で通常の2倍の風量を実現。360°回転と3段階風速調節で、チャイルドシートにも風を送りやすく、赤ちゃんも快適に過ごせます。4,000mAhの大容量バッテリー搭載で長時間使用でき、安全ガード付きで指が触れない設計も安心です。
(3) アカチャンホンポ|チャイルドシート&ベビーカー冷却スプレー

アカチャンホンポの冷却スプレーは、チャイルドシートやベビーカーの表面温度を素早く下げるアイテムです。ひんやり感を与えるだけでなく、消臭効果もあるため、夏場のお出かけ前にひと吹きしておくと快適です。汗ばむ時期に1本あると便利でしょう。
・「チャイルドシート&ベビーカー冷却スプレー」の公式販売ページ
(4) ニトリ|やわらか保冷剤 2個セット

ニトリのやわらか保冷剤は、チャイルドシートやベビーカーの保冷ポケットに入れて使えるサイズ感。約90分間ひんやり感が続き、暑い日のお出かけでも赤ちゃんを快適に保ちます。冷凍しても固くなりにくく、体にやさしくフィットする柔らかさも魅力です。
(5) 丹平製薬|カンガルーの保冷・保温やわらかシート

丹平製薬のカンガルーの保冷シートは、冷やしても固くなりにくいやわらかジェルを使用し、赤ちゃんの背中やお尻をやさしく冷やします。温度調節カバー付きで冷やしすぎを防ぎ、電子レンジで温めれば保温シートとしても活躍。チャイルドシートへの取り付けも簡単です。
(6) ファムベリー|ひんやりUVケット

ファムベリーのひんやりUVケットは、接触冷感生地で肌に触れるとひんやり気持ち良く、紫外線カット機能も備えています。軽量で薄手なのでムレにくく、チャイルドシートやベビーカーでの日差し除けにも最適です。抗菌・消臭加工で衛生面も安心です。
・「ひんやりUVケット」の公式販売ページ
・「ひんやりUVケット」の公式販売ページ(楽天市場)
(7) airluv|エアラブ4プラス

airluvのエアラブ4プラスは、チャイルドシート専用のファン付きクールシートです。23カ所のエアホールから風を送り、頭からお尻まで涼しく保てます。2025年モデルからは保冷剤ポケットも追加され、さらにひんやり感がアップ。静音設計で赤ちゃんの眠りも妨げません。
・「エアラブ4プラス」の公式販売ページ
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6. 乗車前に車内温度を下げる方法
夏場の車内は短時間で高温になりますが、乗車前に簡単な工夫を取り入れるだけで、車内温度を下げられます。
赤ちゃんを快適に乗せるためにも、ここで紹介する方法をぜひ試してみましょう。
(1) 乗車前の換気とドア開閉テクニック
車内にこもった熱気は、簡単な換気で逃せます。助手席や後部座席の窓を全開にし、運転席のドアを数回勢いよく開閉すると、温まった空気が押し出されるのです。
このひと手間で乗り込んだときの暑さが和らぎ、エアコンも効きやすくなります。
(2) エアコンを効率的に使う方法
乗車直後はエアコンを「外気導入」に設定し窓を開けて、熱気を排出しましょう。
5分ほど走行後に「内気循環」に切り替えると、冷たい空気が効率よく回ります。吹き出し口を上向きにすると冷気が広がりやすく、ファンを併用すれば後部座席まで涼しさを届けられます。
(3) 駐車時の遮熱対策とひと工夫
駐車中はサンシェードやカーテンを使うと、窓からの直射日光を防げます。チャイルドシート専用カバーも有効です。
なお、窓を1cmほど開けると熱気がこもりにくくなりますが、防犯面には十分注意してください。
7. 子どもの熱中症の症状と応急処置
子どもは体温調節が未熟で、大人よりも熱中症になりやすい特徴があります。
ここでは、もしものときに慌てないために、初期症状と応急処置、受診目安を解説します。
(1) 熱中症の初期症状
顔が赤くほてる、元気がなくぐったりしている、反応が鈍い場合は要注意です。
汗を大量にかいている、または逆に汗をかいていないときも危険なサインとなります。吐き気や頭痛を訴えるなど、普段と違う様子を見逃さないことが大切です。
(2) すぐにできる応急処置
涼しい場所へ移動させ、衣服をゆるめて安静にします。首やわきの下、太ももの付け根を保冷剤や濡れタオルで冷やすと効果的です。
意識があり吐き気がなければ、経口補水液や塩分を含む飲料で水分補給しましょう。体温が高いときは、冷たい水をかけて扇ぐ方法も有効です。
(3) 医療機関受診の目安
呼びかけに反応しない、けいれんがある、まっすぐ歩けない、自力で水分補給ができない場合は重症の可能性があります。
無理に水を飲ませず、すぐに医療機関を受診しましょう。判断に迷うときは、早めの受診が安心です。
8. 車内の暑さ対策もグーネットピットにご相談ください
チャイルドシートの暑さ対策は、赤ちゃんの快適さと安全を守るために欠かせません。直射日光や車内の気密性、シート素材によって熱がこもるため、放置すると危険です。
グーネットピットでは、車内装備やチャイルドシートの取り付けに関する相談も可能です。暑さ対策などに不安があれば、お近くの整備工場を探して相談してみましょう。