故障・修理
更新日:2020.10.19 / 掲載日:2020.10.19

【車のエアコンが効かなくなった】原因と今すぐ直す応急処置の方法

【車のエアコンが効かなくなった】原因と今すぐ直す応急処置の方法

移動手段が車の方にとって、夏場の車のエアコン不調は生活全般に大きなダメージです。車で外出中にエアコンが効かなくなったら、汗が出て不快になるだけでなく、熱中症のリスクもあります。

ここでは、突然エアコンが効かなくなったときの応急処置をはじめ、エアコンがないことで車内温度はどのくらい暑くなるものなのか、エアコンが効かなくなってしまう原因などについて解説します。

突然エアコンが効かなくなったときの応急処置

暑い日、乗車中に突然カーエアコンが効かなくなったときは、冷静な方でも慌ててしまうかもしれませんが、乗っている人を守るためにも、エアコンの応急処置が必要です。公道走行中・渋滞中・高速道路走行中など、状況によって処置法に違いがありますので、しっかり理解し、落ち着いて行動してください。

保冷剤・氷を購入する

特に暑い日や小さなお子さま・高齢者が乗車している場合などは、保冷剤・氷で急場をしのぎます。高速道路走行中はサービスエリアで購入、公道走行中であればコンビニエンスストア・ドラッグストア・スーパーなどで手に入ります。保冷剤が購入できるお店は限られますが、氷なら手に入れやすいでしょう。

また、熱中症を回避するためは、十分な水分補給が重要です。飲料を多めに購入してください。太い血管がある首回りを冷やすと、身体全体を冷やせます。保冷剤・氷をタオルに包んで首に巻くと、効果が期待できるでしょう。

とにかく窓を開けて風を入れる

エアコンが不調で風自体が出てこないのであれば、窓を開けましょう。特に走行中であれば風が入り、暑さが軽減されます。

風を取り込むには、開け方の工夫が必要です。乗用車の場合、運転席か助手席の窓を片側だけ10センチほど開けて、対角にある後部席の窓を5センチほど開けます。空気の圧力差で多くの空気が車内に入り、車内にこもった空気が排出されやすくなります。

日陰を探して車内温度を下げる

渋滞中などで車が進まず、一層車内が熱くなる危険がある場合には、とにかくいったん渋滞から離れて日陰を探して、車ごと涼んでください。外出先なら、屋根のある立体駐車場が良いでしょう。

車のボディカラーによって車内温度に差が出ることもあります。直射日光が当たる場面においては、黒など濃い色ほど熱くなりやすく、危険度も増すことが考えられます。ボディカラーも考慮に入れて早めに対策を講じてください。

ホームセンターなどで車載扇風機などの冷却グッズを購入する

ホームセンターやカー用品店は、日本各地に点在しています。お店を見つけたら冷却グッズを購入し、車内の温度上昇を抑えましょう。春・夏の季節では、目立つ位置に扇風機などのコーナーを設けているお店も多く、おすすめ商品が一目瞭然です。

車用扇風機は車内の空気を循環させてくれますし、サンシェードであれば直射日光が車内に入るのを防ぎ、車内温度の上昇を防いでくれます。目的に合ったものを手に入れましょう。

エアコンガス量を確認して不足があれば補充する

何らかの原因でエアコンガスが漏れを起こしてしまうと、エアコンが正常に機能しない状態になってしまいます。エアコンの不調の原因としてエアコンガスが考えられる場合は、エアコンガスを補充することも対応策の一つです。

エアコンガス量の確認方法を説明します。まず、アイドリング状態でエアコンの風量を最大にして、エンジンルームのなかのサイトグラスをチェックします。その際、白い泡が勢いよく出ていればエアコンガスが不足しています。ガス量がまだ適正であれば、あまり泡が立ちません。ただし、サイトグラスのない車種もあります。

エアコンガスに異常が発生すると、エアコンの稼働に支障が出てきますので、定期的な点検がおすすめです。エアコンガスの補充自体は専門的な知識を要するため、ディーラーや修理工場に依頼しましょう。

車内温度ってどのくらい暑くなるの?

車内温度ってどのくらい暑くなるの?

夏になると、車内での熱中症に関するニュースを見聞きすることも多いですが、そもそも車内の温度はどの程度上昇するのかご存じでしょうか?

15分で危険レベル

JAFの真夏の車内温度の検証によると、8月の晴天で、気温35度の炎天下では、エアコン停止から15分で車内の熱中症指数は危険レベルに到達したという結果が出ています。

高齢者・乳幼児の体温上昇は早い

8月の炎天下でエアコンをストップすると、3時間ほどで車内温度が50度以上になるという検証結果も出ています。

体温調節機能が未成熟の乳幼児や体温調節機能が低下した高齢者は、高温下ではあっという間に体温が上昇し、命に危険がおよびます。エアコンの不調時は、必ず応急処置で車内温度の上昇を防ぎ、水分補給をはじめ、保冷剤などで少しでも身体を冷やすようにしましょう。

カーエアコン(冷房)が効かない原因って?

カーエアコン(冷房)が効かない原因って?

カーエアコンが不調で冷房が効かない原因はいくつか考えられます。整備に関する知識が必要なパーツが原因であるケースも多く、不安を感じたらディーラーや修理工場、カー用品店に相談しましょう。

エアコンガス不足や漏れ

カーエアコンは冷媒であるガスに不足や漏れがあると、性能が維持できなくなります。エアコン自体に問題はないのに不具合がある場合、エアコンガスの不足・漏れを疑いましょう。最近の車は、前述のサイトグラスがないモデルも増えています。その場合、ガス量の確認はディーラーや修理工場、カー用品店に依頼しましょう。

エアコンコンプレッサー不良

コンプレッサーに不良があれば、エアコンは動きません。エアコンのA/Cスイッチを入れたとき、エンジンルームで「カチッ」と音がすれば、コンプレッサーは作動しています。わかりづらければ、エンジンルームを開けて、ベルトがかかっているコンプレッサープーリーの動作を確認すると確実です。

エアコンフィルターの目詰まり

家庭用エアコン同様、エアコンフィルターの目詰まりでもエアコンの調子は悪化します。フィルター交換の目安は1年か走行距離1万kmといわれています。長期間交換していないようなら、エアコン不調の原因はフィルターかもしれません。

また、フィルターが汚れていると燃費が悪化します。燃費向上のためにも定期的な清掃・交換を行ないましょう。

操作パネルの故障

エアコンのスイッチが故障しているなど、操作関係の不良も考えられます。エアコンの吹き出し口に後付けドリンクホルダーを装着する方は多いようですが、飲み物がこぼれて駆動部が固まり動かなくなるケースもあります。

エアコンの吹き出し口に限らず、こぼれたときにすぐにふき取れない場所に飲み物を置くのは控えるようにしましょう。

ブロアファンやレジスターの不良

エアコンの吹き出し口から風が出てこない場合、エアコンの風を出すブロアファンモーターの劣化が考えられます。走行距離の多い車では、交換になるケースが多いようです。また、エアコンの風量の調節ができない場合は、ファンをコントロールするレジスターの不良が考えられます。

どちらの不良も知識やスキルがないと対処できないので、正確なエアコン不具合の原因特定や修理・交換は、ディーラーや修理工場に依頼するのがおすすめです。

まとめ

突然、車のエアコンが効かなくなってしまった場合は、熱中症対策のためにも、保冷剤や氷の購入、窓を開ける、日陰への移動、冷却グッズの購入など、走行状況に合わせて応急処置を施しましょう。車内は、条件次第では50度以上になるので、万が一の場合はしっかり対策を講じてください。

車のエアコンが効かなくなる理由はさまざまで、専門業者でないと原因の特定や修理ができないケースがほとんどです。エアコンのトラブルを未然に防ぐためにも、エアコンガスの点検、フィルターの交換などは定期的に行ないましょう。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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