パーツ取付・交換
更新日:2025.05.16 / 掲載日:2018.08.29
車のホイールハウス内のオイルやグリス漏れ、にじみは危険?原因と交換費用を解説

車のホイールハウス内にオイルやグリスの漏れ、にじみを見つけた場合はすぐに原因を特定し、適切に対処する必要があります。
対処せず放置すると、オイルやグリス不足によって、部品の摩耗が進行し、高額な修理費用の発生につながります。
そこでこの記事では、ホイールハウス内で発生するオイルやグリス漏れ、にじみの原因や対処法、修理費用の相場をご紹介します。
予防策までくわしく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
1. ホイールハウスのオイル・グリス漏れ、にじみは放置NG
ホイールハウス内で見られるオイルやグリスの漏れ、にじみは部品の不具合を示すサインです。
放置すれば、車検に通らないだけでなく、高額な修理代の発生につながります。最悪の場合は、走行不能になる可能性もあるため、すぐに対処しなければいけません。
しかし、オイルやグリスの漏れ、にじみの場所によって、原因や対処法は異なります。
原因究明や、修理には専門的な知識や技術が必要になるため、まずは業者に相談することを強くおすすめします。
2. そもそもオイル・グリスの漏れとにじみの違いとは?
オイルやグリスの漏れとにじみ、どちらも車の不調を示すサインですが、その深刻度は異なります。
漏れとは、オイルやグリスが滴っている、あるいは溜まっている状態を指します。一方、にじみとは、オイルやグリスがうっすらと表面に広がり、濡れている状態のことです。
漏れのほうがひどい状態ですが、にじみも放置すると漏れに進行する可能性があります。
にじみを見つけた場合は、軽度な症状だからと安易に考えて放置せず、早めに点検・修理を受けましょう。
3. ホイールハウス内のオイル・グリス漏れ、にじみの原因
ホイールハウス内にできた、オイルやグリスの漏れ、にじみの主な原因は以下の2つです。
(1) ドライブシャフトブーツの破損、バンドの緩み
ドライブシャフトブーツが破損すると、ドライブシャフトに充填されているグリスが漏れて飛び散ります。また、ドライブシャフトブーツを固定しているバンドに緩みがあると、隙間からグリスが漏れだします。
ドライブシャフトとは、タイヤを回転させるための重要な部品のことです。ジョイント部分にはグリスが充填されているため、グリスの飛び散りや、乾燥を防いでくれています。
しかし、ゴム(あるいは樹脂)を使用しているため、経年劣化によって破れてしまうのです。
とくに、ハンドルの据え切りや急カーブ、悪路や雪道走行が多いと通常よりも劣化スピードが早まります。
これは、ドライブシャフトブーツが通常よりも大きく伸縮するためです。とくに車高を下げている場合や、サスペンションを交換している場合は伸縮幅が広がってしまいます。
(2) サスペンションシールの劣化
ショックアブソーバーからオイル漏れやにじみがある場合、サスペンションシールの劣化が疑われます。
サスペンションとは、路面からの衝撃を吸収し、乗り心地を快適にする重要な部品です。
車の足回りにはショックアブソーバと呼ばれる部品が使われており、内部にはオイルとガスが封入されています。オイルとガスが漏れないように、貼られているのがサスペンションシールです。
サスペンションは常に路面からの衝撃や振動にさらされているため、シールは徐々に劣化していきます。劣化すると、オイルが漏れだしたり、ガスが抜けたりする原因になるのです。
4. オイル・グリスの漏れやにじみを発見したらすぐに業者に相談しよう
オイルやグリスの漏れ、にじみを発見したら、まずはその程度を確認しましょう。
少量のにじみであれば、一時的なものか継続的なものかを定期的にチェックし、続くようであれば業者に相談しましょう。
漏れがひどい場合や量が増えている場合は、早急な対処が必要です。すぐに業者に相談し、専門的な診断と修理を依頼してください。
長期間放置すると、より高額な修理が必要になります。
(1) ドライブシャフトブーツの交換を依頼する場合
① ドライブシャフトブーツの交換目安・症状
一般的な交換目安は、使用期間5年または走行距離5~10万kmです。ただし、悪路走行が多い場合や、車高を下げている場合は、ドライブシャフトブーツへの負担が増加し、劣化速度は早まります。
なお、カーブ時に「コトコト」という異音や不自然な振動が発生した場合は、ドライブシャフトブーツが破損している恐れがあります。
これらの異音や振動に気づいたら、早めに専門業者へ点検を依頼しましょう。
② ドライブシャフトブーツの交換費用相場
ドライブシャフトブーツの交換費用は、1カ所あたり10,000〜20,000円程度が目安です。
ただし、交換費用は車種や依頼先、必要な部品によっても変動します。とくに輸入車や大型車などは、国産の小型車より高額になりやすいため、複数の業者から見積もりを取りましょう。
また、ブーツが破れてから時間が経つと、内部のベアリングやジョイントも損傷している可能性があります。
その場合、ドライブシャフト本体の交換が必要となり、修理費用が大幅に増加するため、異音や振動を感じたら、早めに点検を受けてください。
(2) サスペンションシールの交換を依頼する場合
① サスペンションシールの交換目安・症状
一般的な交換目安は、使用期間5年または走行距離5万km程度です。
ただし、使用状況や環境によって劣化の進行具合は大きく異なります。
コーナリング時の不安定感や異音、揺れの収まりが悪いと感じたら、サスペンションシールの劣化によるオイル漏れを疑いましょう。
② サスペンションシールの交換費用相場
サスペンションシールの交換費用は、1本あたり10,000円〜20,000円程度が目安です。
サスペンションシール自体は数千円ですが、交換時にサスペンションを分解したり、調整したりします。そのため、部品本体より工賃が高くなってしまうのです。
同時にオイル交換することも多いため、具体的な金額は見積もりを確認しましょう。
5. オイル・グリス漏れやにじみを予防する方法
オイルやグリス漏れ、にじみを未然に防ぐためには、業者による定期点検とセルフチェックが重要です。
自身でも日頃からエンジンルームや足回りを観察し、オイルやグリスのにじみ、漏れがないか確認しましょう。
また、悪路走行や急カーブ・急発進などの過酷な運転は、劣化を早める原因です。足回りへの負担が大きいため、極力避けるようにしましょう。
砂や泥を巻き上げて走ったり、雪道を走行したりしたあとに、大まかにでも水で洗い流しておくと劣化を抑えられます。
早期発見は、修理費用を抑え、重大な故障を防ぐことにつながります。少しでも異常を感じたら、専門業者に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。
6. オイルやグリスの漏れ・にじみが気になるなら、グーネットピットにご相談ください
ホイールハウス内のオイルやグリス漏れ、にじみは、初期段階では少量でも、放置すると悪化し、重大なトラブルにつながります。
たとえば、ドライブシャフトのグリス漏れを放置すると、ジョイント部分の潤滑不足によって本体が破損し、高額な修理費用が発生します。
サスペンションからのオイル漏れは、乗り心地の悪化だけでなく、走行安定性を損ない事故につながる危険性もあります。
そのため、日頃からオイルやグリス漏れ、にじみには注意し、異音や異常な振動が発生したら、迷わず専門業者に相談しましょう。
グーネットピットでは、経験豊富な整備士が、オイル漏れやグリスにじみの原因を迅速に特定し、適切な修理をご提案します。
お近くの整備工場を簡単検索でき、お見積もりも承っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。