パーツ取付・交換
更新日:2026.03.11 / 掲載日:2018.08.29

タイヤ片減りとは?起こる原因と放置のリスク、対策と予防方法を解説

タイヤの片減りは、走行性能の低下や安全性のリスクを高めてしまいます。この記事では、タイヤの片減りが起こる原因と放置のリスク、予防策や発見した場合の対処方法を解説します。

1. タイヤの片減りとは?

タイヤの片減りとは、タイヤの一部が均一に減らずに異常に摩耗する「偏摩耗(へんまもう)」の一種です。タイヤの接地面(トレッド面)が均一に摩耗せず、一部だけが偏って減っている状態を指します。

片減り自体は珍しい現象ではありません。しかし、トレッド面の一部が極端に摩耗した状態で走り続けると、運転時の快適性や安全性が低下したり、タイヤの寿命が短くなったりとさまざまなデメリットがあります。

2. タイヤの偏摩耗の種類

片減りを含めて、タイヤの偏摩耗にはいくつかの種類があります。

(1) センター摩耗

センター摩耗とは、タイヤの接地面の中央部分だけが異常にすり減った状態です。

(2) 片減り(内減り、外減り)

片減りは、タイヤの一部だけが異常にすり減ってしまう現象です。摩耗している場所によって、「外減り」と「内減り」の2種類に分けられます。

① 外減り

外減りは、タイヤの外側が極端にすり減った状態を指します。

② 内減り

内減りは、タイヤの内側だけが極端にすり減った状態を指します。

(3) 両肩減り

両肩減りは、トレッド面の外側と内側が中央部分よりも摩耗している状態です。

(4) 局部摩耗

局部摩耗(またはスポット摩耗)は、タイヤのトレッド面の一部だけが集中的に摩耗した状態です。

(5) ヒール&トウ摩耗

ヒール&トウ摩耗(または段減り)は、タイヤの進行方向に対してトレッド面のブロックが階段状に摩耗している状態を指します。ブロックの片側が先に摩耗して、のこぎりのような形状になるのが特徴です。

3. タイヤが片減りする主な原因

タイヤの片減りの原因には次の3点が挙げられます。

(1) 空気圧の異常

タイヤの空気圧が適正に保たれていないと、片減りを始めとした偏摩耗が起こりやすくなります。空気圧が不足しているとタイヤがたわみ両端への負担が増し、片減り(外減り)や両肩減りにつながります。

逆に空気圧が適正値よりも高すぎると、路面との接地面積が減少します。結果、タイヤの中央部分に負荷が集中してセンター摩耗などが発生しやすくなります。

(2) 急なハンドル操作や急加速・急ブレーキ

急なハンドル操作や急加速、急ブレーキはタイヤに大きな負担をかけ、片減りを招きやすくなります。例えば、カーブを急に曲がろうとハンドルを大きく切ると、タイヤの接地面の一部に強い力がかかり、その部分が早く摩耗してしまいます。

また、急加速や急ブレーキを頻繁に行うとタイヤに滑る力が働いて、偏摩耗を助長します。

(3) ホイールアライメントの乱れ

ホイールアライメントとは、車のタイヤが車体に対して取り付けられている角度(トー角、キャンバー角、キャスター角)を、適正な状態に調整することです。

例えば車を上から見たとき、タイヤの先端が内側を向いている「トーイン」の状態だと外減りが起こりやすいとされています。また、車を正面から見てタイヤが「逆ハの字」になっている場合も、タイヤの外側への圧力が増し外減りにつながります。

逆に、車を上から見たときタイヤの前方が外側を向いている「トーアウト」の状態や車を正面から見てタイヤが「ハの字」の状態は、タイヤの内側への負担が増し内減りが起こりやすくなります。

4. タイヤの片減りを放置するリスク

タイヤの片減りを放置すると、大きく4つのリスクがあります。

(1) タイヤの寿命が短くなる

タイヤはトレッド面全体で路面を捉えることで、安全な走行性能を発揮できます。しかし、片減りが発生すると特定の部分だけが極端に摩耗し、タイヤ全体の寿命を早めてしまいます。

(2) 安全性が損なわれる

タイヤが片減りすると、路面との接地バランスが崩れるだけでなく、摩耗が激しい部分の溝が浅くなりグリップ力が低下します。その結果、タイヤ全体で路面を捉える力が弱まり、走行の安全性が損なわれるリスクが生じます。

特に心配なのが雨天時で、片減りしたタイヤと路面の間に水が溜まりやすくなり、タイヤが浮いた状態になる「ハイドロプレーニング現象」が起こりやすくなります。この状態になると、ハンドル操作やブレーキが効かなくなり、重大な事故につながる恐れがあります。

他にも、タイヤの一部が極端に摩耗しているため走行中にタイヤがバーストする危険性もあります。

(3) 乗り心地が悪くなる

片減りによってトレッド面が均一でなくなることにより、走行中に振動が起きたりロードノイズが発生したりなど、乗り心地が悪化してしまいます。

(4)車検に通らなくなる可能性がある

片減りの放置は、車検が通らなくなる原因にもなります。車検ではタイヤの溝が1.6mm以上あるかや、偏った摩耗がないかなどが厳しくチェックされます。片減りを起こしているタイヤはこうした条件に該当しやすいため、車検に合格できない可能性があります。

5. タイヤの片減りを発見する方法

タイヤの片減りは、安全な走行のために早期発見が重要です。ここで紹介する方法を日常的に行い、日頃からタイヤの状態をチェックしましょう。

(1) 日常的に目視で点検する

タイヤの片減りを早期に発見するために、日常的な目視点検が欠かせません。タイヤを点検するときは、次の点を重点的にチェックしましょう。

・タイヤの接地面に極端な摩耗が起きていないか
・溝の深さは十分にあるか
・ひび割れやキズ、不自然なふくらみはないか
・空気圧は適正か(ふくらみやたわみはないか)

(2) スリップサインが出ていないか確認する

タイヤの溝の深さをチェックするときに重要なのが、スリップサインの確認です。スリップサインはタイヤの残溝を示すサインで、溝の深さが1.6mmまで減るとトレッド面と同じ高さになります。

スリップサインはトレッド全周の4~9カ所に設けられていて、1カ所でも表面に現れたらそのタイヤは公道で使用できず、交換が必要となります。片減りによって特定の箇所だけが早く摩耗してしまうと、多くの部分で溝が残っていても交換しなくてはなりません。

安全に車を運転するために、スリップサインが出ていないかはしっかりチェックしましょう。

6. タイヤの片減りを防ぐ方法

タイヤの片減りを防ぐには、日頃からの予防策も大切です。ここでは、タイヤの片減りの予防につながる4つの方法を紹介します。

(1) 空気圧を適正に保つ

タイヤの空気圧を適正に保つことで、トレッド面が均一に地面と接するようになります。タイヤの適正空気圧は、運転席ドア付近や給油口に貼ってあるシール(車両指定空気圧)で確認できます。空気圧を測定する場合は、タイヤが冷えている状態でエアゲージ(空気圧計)を使って確認しましょう。

タイヤの空気圧は月1回、そして長距離走行前には必ず空気圧を点検し、必要に応じて調整してください。

(2) 安全運転を心がける

急なハンドル操作や急加速・急ブレーキといった運転は、タイヤに大きな負担をかけて偏摩耗を招きます。普段の運転では、できるだけ穏やかなアクセルワークやブレーキ操作、滑らかなコーナリングを意識することで、片減りを防ぐだけでなく安全性や燃費の向上にもつながります。

(3) タイヤローテーションを行う

タイヤローテーションとは、車の左右や前後でタイヤの装着位置を入れ替える作業のことです。タイヤの摩耗状況は、車の走行状況によって大きく変化します。タイヤローテーションを定期的に行うことで、タイヤの摩耗の差を均一化して、特定のタイヤだけ早く摩耗するのを防ぐことができます。

タイヤローテーションは「5,000km〜1万kmの走行ごとに1回」が目安とされています。車の駆動方式によってローテーションの方法も異なるため、詳細は整備工場などに相談するのがよいでしょう。

(4) ホイールアライメントの点検・調整を行う

タイヤの片減りを防ぐためには、ホイールアライメントの点検・調整も非常に重要です。

ホイールアライメントは長年の運転や運転時に受ける衝撃などで、徐々にズレが生じていきます。ホイールアライメントの点検は、2年に1回など定期的に行うようにしましょう。

整備工場やタイヤ専門店など、信頼できる業者を見つけておくことも重要です。「グーネットピット」は全国の整備工場やカーショップから業者を探すことができるので、ぜひご活用ください。

7. タイヤ交換のタイミングや費用

タイヤの片減りが大きく進行していて、溝が極端に浅くなっていたりスリップサインが出ていたりする場合は、なるべく早くタイヤ交換をするようにしましょう。タイヤ交換は、カー用品店やガソリンスタンドなどの店舗に依頼できます。

一般的な交換費用の相場は以下のとおりです(タイヤを持ち込みで交換する場合の費用)。

店舗の種類持ち込みタイヤ交換の工賃の平均相場
カー用品店2,000~4,000円
ガソリンスタンド2,000~4,000円
タイヤ専門店3,000~6,000円
民間の整備工場2,000~8,000円
ディーラー4,000~8,000円
※タイヤ1本あたりの工賃
※ホイールバランスの調整分が別途発生(500~1,000円/本)
※場合によっては、古いタイヤの処分費用とエアバルブ交換費用が発生(それぞれ500~1,000円/本)

8. タイヤの片減りに関してよくある質問

(1) タイヤの片減りを防止するにはどうしたらいいですか?

片減りが起こる原因には、空気圧不足や急なハンドル操作、急加速・急ブレーキ、ホイールアライメントの異常などが挙げられます。片減りを防止するには、安全運転を心がけることと、定期的に空気圧を点検することが大切です。

ホイールアライメントについては、2年に1回を目安に点検して、異常をすぐに発見できるようにしましょう。

(2) タイヤの片減りは危険ですか?

タイヤの片減りが起こると、グリップ力が低下して雨天時や急ブレーキ時などにスリップしやすくなります。タイヤのバーストにつながる恐れもあるなど、片減りの放置は非常に危険です。

(3) 前輪と後輪ではどちらが片減りしやすいですか?

車の駆動方式によって、片減りしやすいタイヤの傾向は変わります。例えばFF車の場合、エンジン重量と駆動輪が前輪側にあるため、前輪の片減りが起こりやすいとされています。逆にFR車はエンジン重量と駆動輪が後輪側にあるため、後輪のほうが摩耗しやすい傾向にあります。

ただし、車の運転状況によってタイヤの摩耗速度は微妙に変化します。FF車であっても、トランクに荷物を多く載せて過積載になりやすいと後輪の摩耗が早くなります。FR車でも安全運転や積載量の配慮などをしている場合、後輪の過度な摩耗を防ぐことができます。

実際にどのタイヤが多く摩耗しているかは、定期的に目視で確認するようにしましょう。

9. タイヤの点検・交換を依頼したい人はグーネットピットをご活用ください

片減りは運転時の安全性が損なわれたり、車検に通らなくなったりとさまざまなリスクがあります。日頃の運転や点検、ホイールアライメントの調整やタイヤローテーションの実施などで、安全に長くタイヤを使い続けられるようにしましょう。

もしもタイヤの点検や交換を検討している場合は、ぜひ「グーネットピット」をご活用ください。全国の整備工場やカーショップの中から、レビュー評価を参考にしながら業者を探すことが可能です。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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