車のホイールをインチアップするメリットとデメリット

車のドレスアップで「ホイールのインチアップ」というのがあります。インチアップという言葉はよく耳にするので、興味のある方も多いかもしれません。ホイールをインチアップすることのメリットやデメリットをはじめ、インチアップする時の注意点について見ていきましょう。

この記事の目次

1. ホイールのインチアップとは
2. 車のホイールをインチアップするメリットとデメリット
3. 車のホイールをインチアップする時の注意点とは

ホイールのインチアップとは

車のホイールのインチアップとは、タイヤ外径を変えずにリム径（ホイール径）を大きいサイズに変更する事を言います。インチアップをすることで車の見た目が良くなるので、カスタマイズの入り口として始める人も多いようです。自分の車の個性を出す以外でも、スポーツ走行をする際の走行性能が良くなるので、走りにこだわりのある人にもオススメのカスタムです。

車のホイールをインチアップすると、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

インチアップをする際の一番のメリットは「見た目がかっこ良くなる」という事でしょう。車を横から見るとホイールは大きく見え、タイヤの黒い部分の面積が減るので、車がかっこ良く見えます。そればかりでなく、インチアップすると運動性能も高くなります。タイヤのインチが上がると、サイドウォールはより扁平になりタイヤのたわみが少なくなるため、運転操作をする際、車の挙動がクイックになりスポーツ走行に向きます。また、ころがり抵抗が増えることで、カーブ時や制動時のグリップも良くなり、コーナリングもしやすくなります。このようなメリットがあることから、スポーツ走行を楽しみたい人は積極的にインチアップをする傾向にあるようです。

メリットがあればもちろんデメリットもあります。インチアップをすると、コーナリングなどの操作性は良くなる一方で、乗り心地が悪くなります。タイヤが薄くなるということはクッション性が失われるという事なので、ちょっとした段差や小石を踏んだ時、デコボコ道を走行する時などは悪路の衝撃が座席によりストレートに伝わります。また、メリット部分でも述べたころがり抵抗が増える関係で、燃費が悪くなってしまいます。もちろんホイールを大きくしている分、重量があるため、燃費が悪くなる事もあります。あまり重量が重いと車内の走行音にも影響してしまい、静寂な走りが難しくなってしまうでしょう。

車のホイールをインチアップする際、保安基準に適合するように注意しなければなりません。例えば、不適切なインチアップを行った結果、タイヤの負荷能力が規定外になるケースや、車体とタイヤが接触するケース、そして、車枠からはみ出すケースなどが起こることもありますが、これらは全て「道路運送車両法外」となってしまします。法定外とみなされる車は基本的に「安全が保障されない車」とみなされてしまいますので、車検に通りません。車検に通らない車は公道を走行する事はできませんので、ホイールを履き換える必要があります。ホイールのインチアップは適切に行わないと、安全面でも支障をきたしかねず、事故につながる事もありますし意図的ではなく過失だとしても法令を逸脱してしまう恐れもあります。車のホイールのインチアップをする際は、出来れば専門家へ相談・依頼をし、適切なインチアップをしてもらうようにするのが良いと言えるでしょう。