車検・点検・メンテナンス
更新日:2016.08.02 / 掲載日:2016.08.02

車の水温が上昇する原因と対策について

車の水温が上昇(オーバーヒート)する原因と対策についてgoo-net編集チーム

エンジンがオーバーヒートしてしまう原因の一つに、車の水温の上昇が挙げられます。ここでは、水温上昇に関する様々な疑問について見ていきましょう。

『車の水温が上昇する』とは、どういった状態を言うのか

冷却液(ロング・ライフ・クーラント)が熱くなりすぎて沸騰した状態を、
『水温が上昇する=エンジンがオーバーヒートする』と言います。

そもそも、エンジンは金属の塊であり、
走行していれば温度が上昇してしまうのは仕方がありません。

そこで、エンジン内にウォーターポンプをめぐらせ、
冷却液を循環させることでエンジンを冷やすのです。

この冷却液が、何らかの原因によって温度が上昇してしまうと、
エンジン内の温度が上がって、
運転席の水温計の針が「適温」の状態よりどんどん上がってしまいます。

その状態だと、エンジン本体は熱を持ってしまった状態、つまり「オーバーヒート」の状態です。

車の水温が上昇すると、ボンネットから水温系の針が上がっていき警告灯が点灯しますし、
エンジンルームから水蒸気が発生した場合は、ボンネットから煙が出てくる場合もあります。

参考:http://www.jaf.or.jp/rservice/data/heat/heat_e1.htm

車の水温が上昇する原因とは

車の水温が上昇する原因はいくつか考えられます。
それは以下の通りです。

1.冷却液が不足している
2.冷却システムの故障
3.エンジンオイルなど、潤滑システムの異常

冷却液やエンジンオイルなどが原因の場合は、
定期的にエンジンルームの確認をすることで防ぐことができます。

しかし、冷却システムに関しては、エンジンを冷やす冷却ファンの故障や、
冷却液をエンジン内に循環させるウォーターポンプの故障や漏れ、
ラジエーターからの冷却液の量を調整するサーモスタットの故障など、
故障箇所が複数考えられるため、すぐに原因を特定して対処することが難しいと言えます。

参考:http://www.jaf.or.jp/rservice/data/heat/

車の水温が上昇すると、どういった危険性があるのか

エンジンの温度が上昇すると、一番問題なのは「エンジンオイル」です。

エンジンは金属であり、動かす際にかなりの摩擦が起きます。

その摩擦を軽減させるために使うのがオイルなのですが、
オイルが高温にさらされると、オイルの潤滑性がなくなって、最悪の場合は燃えてしまいます。
エンジンオイルが変化してしまうと、エンジンブロー、つまり、エンジンが壊れる恐れがあるのです。

また、エンジンが高温になると、
エンジン自体も熱で歪んでしまって、そのまま戻らなくなる場合もあります。

つまり、車の水温が上昇すると、エンジンがダメになってしまう危険性が高いので、
なるべく水温が上がらないようにすることが大切と言えます。

車の水温が上昇してしまった場合の対処方法

大前提として、水温が上昇してオーバーヒートを起こした状態で車を走行させ続けると、
エンジンが完全に破損する危険性があります。

オーバーヒートを起こしてしまったら、すぐに車を安全な路肩や駐車場に停車させましょう。
その後の対処方法に関しては、水温が上昇した時の状況により異なります。

まず、車を停車してエンジンを切らず(アイドリング状態)にいても、
水温計の針がHマークから下がるか確認しましょう。

次に、冷却液量のチェックをします。
冷却液の量がCより下がっている場合は冷却液が漏れている可能性が高いので、
エンジンを停止して自然冷却させましょう。

尚、冷却液が不足している場合は水道水などで代用が可能ですが、
緊急時でない限りはやめた方がいいでしょう。
冷却液には防錆効果があるのでエンジンを錆びさせることはありませんが、
水の場合は、またたく間にエンジンに錆を発生させる恐れがあります。

冷却ファンが回っているかの確認もしましょう。
冷却ファンが回っていない場合は故障して冷却水を冷やせない状況になっているので、
エンジンを停止して自然冷却させます。
その後冷却ファンの交換をしましょう。

車に詳しくない方は、車を安全な路肩に停車してエンジンを切った後に、
ロードサービスを呼んで整備工場などに運んでもらうのが良いかもしれません。

参考:http://www.jaf.or.jp/rservice/data/heat/heat_b.htm


車の水温が上昇しないようにするためには、
定期的にラジエーターの冷却水とエンジンオイルのチェックをするようしましょう。

エンジンのメンテナンスも定期的に行うことで、
パーツの不具合をいち早く見つけることが可能となります。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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